今号の特集は「ホラーのリアリティ」。ホラーに関連した創作や随筆、評論等がラインナップ。
小説や映画、ゲーム、インターネット、差別やゴーストツーリズムなど、様々な分野や角度からホラーコンテンツの歴史と現在が見渡すことができる内容になっているという。
ぽんぽこさんにガッチマン、VTuber勢の座談会も
特に注目すべきは批評家の佐々木敦さん、映画監督の寺内康太郎さん、怪談・オカルト研究家の吉田悠軌さんの座談会「虚実の皮膜で恐怖する──実話怪談と心霊ドキュメンタリーの現在」。そして、甲賀流忍者!ぽんぽこさん、市松寿ゞ謡さん、ガッチマンさん、人生つみこさんらホラーVTuber勢による「『ホラゲ実況』はどこへいくのか?──VR、個人制作、スナックホラー」など、異色の特集号となっている。
収録内容
座談会
虚実の皮膜で恐怖する
──実話怪談と心霊ドキュメンタリーの現在
佐々木敦+寺内康太郎+吉田悠軌
「ホラゲ実況」はどこへいくのか?
──VR、個人制作、スナックホラー
市松寿ゞ謡+ガッチマン+甲賀流忍者ぽんぽこ+人生つみこ
アーカイブ
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随筆
禍話の裏話
かぁなっき
実話怪談
実話の怪談
佐々木敦
創作
曼殊沙華
川奈まり子
小説
煙のように、光のように
ユキミ・オガワ【訳・解説=大滝瓶太】
ドキュメンタリー
強迫的パレイドリア、あるいは優しさの証明
三野新
論考
ノスタルジック・ホラー
バックルームとコアの世界
廣田龍平
心霊スポットとゴーストツーリズム
矢ケ﨑太洋
時空間のホラー
怪奇なアルゴリズムとぞっとする時差
大岩雄典
平行世界のゲートは開かれたのか
初期インターネット都市伝説の一側面
木澤佐登志
創作された怪異譚
ネットロア前夜
古山美佳
日本中世の幽霊と死体
小山聡子
幽霊画と女性
女の幽霊・再々考
田中貴子
「ホラーゲーム」の正しい怖がり方
恐怖とジャンルを再考する
向江駿佑
現代ホラー小説鳥瞰
一九九三年を起点として
朝宮運河
ホラー映画を作る/見る女性の視線と『ジェニファーズ・ボディ』(二〇〇九)
鷲谷花
「となりの人は怖い」
ゾンビ映画における脅威の源泉
福田安佐子
母の恐怖、恐怖の母
ラフカディオ・ハーン「幽霊滝の伝説」を読む
堀井一摩
亡霊の演劇と演劇の恐怖
伊藤ゆかり
〈女性のゴシック〉
木村晶子
翻訳
怪奇なものとぞっとするもの(抄訳)
マーク・フィッシャー【訳・解説=大岩雄典】
ベスト3エッセイ
誘拐?追跡?偽物?
──異端の心霊ビデオ3選
ハスノミライ
SCP財団
橋本輝幸
怪談朗読VTuberのろいちゃん 怪談さんぽ3選
のろいちゃん
Chillaʼs Artにとってのキーゲーム
Chillaʼs Art
お化け屋敷の過去・未来を語る
岩名謙太
ホラー漫画はいつ輝く
緑の五寸釘
近年のホラー映画の傾向と恐怖の対象の変化
ミミカ・モーフ
ないと不安になるオカルト本3選
角由紀子
創作
白い壁、緑の扉
大滝瓶太
ライオンは寝ている
古谷利裕
四年目の初の月命日8/8
第一回加賀乙彦文学賞受賞記念
岳真也 『早稲田文学 2021年秋号』【特集】ホラーのリアリティ ラインナップ
現代的なテーマに切り込む『早稲田文学』
『早稲田文学』は、東京専門学校文学科(現・早稲田大学文学学術院)の機関誌として1891年に創刊された文芸雑誌。長い歴史の中で幾度もの中断や体制変更をはさみつつ、都度アップデートし、2007年以降はポップカルチャーをはじめとする現代的なテーマを取り扱うことも少なくない。
2017年には小説家の川上未映子さんが責任編集を行った「増刊 女性号」を刊行。日本のフェミニズムに対する眼差しを変化させるきっかけの1つとして、大きな反響を呼んだのも記憶に新しい。
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