2月21日(日)に予定されていた自主制作漫画誌展示即売会「COMITIA135」の中止が発表された。
これは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴う緊急事態宣言を受けての決定。
「COMITIA(コミティア)」のオフィシャルサイトには、中止の詳細についてお知らせが掲出されている。
中止の理由について「直前の中止決定では、全ての参加者に大きな負担と迷惑をかけることになるため、約1ヵ月前の現時点で判断をするに至りました」と説明した。
その上で「昨年の2回の中止の後、11月にやっとイベントを再開できて喜んだのもつかの間、3度目の中止告知となり、忸怩たる思いでおります」と心境を吐露している。
また、サークル参加申込者に対しては「この日に向けて新作を用意されていたサークルの皆さん、参加の準備をされていた方々に、深くお詫び申し上げます」と謝罪。
「サークルの皆さんには、どうか描き続けながら、それぞれの場所で待っていて欲しい、としか今はお願いできませんが、スタッフ一同その日を信じて、次回の開催に向けて慎重に準備を進めて参ります」と、次回開催への準備を誓った。
なお、サークル参加申込者における今後の対応については、コミティアのオフィシャルサイトを参照してほしい(外部リンク)。
「コミックマーケット(コミケ)」とともに同人文化を牽引するイベントで、毎回数千のサークル・個人の出展者が集まり、総来場者は約2~3万人にのぼる。
二次創作ではないオリジナルオンリーの同人誌即売会として知られ、実際は漫画に限らず、イラスト・小説・評論・音楽CD・ゲーム・グッズなど、様々な作品が出展される。
現在活躍する漫画家やイラストレーターなどの中にも「コミティア」出身の人は多く、今もなお、最前線で活躍する漫画家やイラストレーター、アニメーターなど、クリエイターを支える活躍の場として機能している。
その時点で、予断を許さない状況であり場合によっては中止・延期の可能性があること、そしてもしも2020年内の「コミティア」が全て中止になったら今後の開催継続が難しいことを明かしていた。
しかし8月、当時の屋内イベントの入場者数規制が8月末まで延長されたことで、改めて9月開催の「COMITIA133」について中止を発表。 同時に、運営母体であるコミティア実行委員会の経営難に対して、運営継続へ向けたクラウドファンディングを実施を決断。8月28日から募集をスタートした。
目標金額3000万円、『血界戦線』内藤泰弘さん、『この世界の片隅に』こうの史代さん、『ケムリクサ』監督のたつき(irodori)さんらによるリターンが用意された。 すると、開始直後から続々と支援が集まり、1日経たずに目標であった支援額3000万円を達成。最終的に1万1980人から1億4791万1500円の支援が集まった。
その後11月には、十分な感染症対策のもと「COMITIA134」を開催していたが、2度目の緊急事態宣言によって次回は中止という決断に至った。
緊急事態宣言が解除される予定の2月7日(日)以降では、3月に池袋サンシャインシティで「サンシャインクリエイション」、静岡では「東方Project」オンリー同人誌即売会「博麗神社例大祭」が開催予定。
さらに5月のゴールデンウィーク期間中には、2020年に一度も開催が叶わなかった「コミックマーケット」の開催が予定されている。
前年は相次ぐ同人誌即売会の中止・延期によって、中小規模が多い同人誌を中心に扱う印刷会社では倒産・解散を決断する企業もあった。
同人誌や同人文化はもちろん、それらが下支えしてきた創作意欲や日本のクリエイティブ産業への影響という意味で、2021年も関連するイベント・団体・企業の動向を注視していきたい。
これは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴う緊急事態宣言を受けての決定。
「COMITIA(コミティア)」のオフィシャルサイトには、中止の詳細についてお知らせが掲出されている。
「3度目の中止告知となり、忸怩たる思いでおります」
コミティア実行委員会代表・中村公彦さんは発表の中で、「2月7日までとされている緊急事態宣言が予定通り解除されたとしても、2月21日当日までに感染者数の増加が劇的に改善されるとは考えがたく、期間が延長される恐れもあります」と言及。中止の理由について「直前の中止決定では、全ての参加者に大きな負担と迷惑をかけることになるため、約1ヵ月前の現時点で判断をするに至りました」と説明した。
その上で「昨年の2回の中止の後、11月にやっとイベントを再開できて喜んだのもつかの間、3度目の中止告知となり、忸怩たる思いでおります」と心境を吐露している。
また、サークル参加申込者に対しては「この日に向けて新作を用意されていたサークルの皆さん、参加の準備をされていた方々に、深くお詫び申し上げます」と謝罪。
「サークルの皆さんには、どうか描き続けながら、それぞれの場所で待っていて欲しい、としか今はお願いできませんが、スタッフ一同その日を信じて、次回の開催に向けて慎重に準備を進めて参ります」と、次回開催への準備を誓った。
なお、サークル参加申込者における今後の対応については、コミティアのオフィシャルサイトを参照してほしい(外部リンク)。
オリジナル作品オンリーの同人誌即売会「コミティア」
東京ビッグサイトを会場に、1984年から年4回のペースで開催されている創作漫画の展示即売会「コミティア」。「コミックマーケット(コミケ)」とともに同人文化を牽引するイベントで、毎回数千のサークル・個人の出展者が集まり、総来場者は約2~3万人にのぼる。
二次創作ではないオリジナルオンリーの同人誌即売会として知られ、実際は漫画に限らず、イラスト・小説・評論・音楽CD・ゲーム・グッズなど、様々な作品が出展される。
現在活躍する漫画家やイラストレーターなどの中にも「コミティア」出身の人は多く、今もなお、最前線で活躍する漫画家やイラストレーター、アニメーターなど、クリエイターを支える活躍の場として機能している。
「コミティア」と新型コロナウイルス
「コミティア」では2020年7月、最初の緊急事態宣言の解除を受けて、感染拡大防止対策を行った上で同年9月に「COMITIA133」を開催すると発表。その時点で、予断を許さない状況であり場合によっては中止・延期の可能性があること、そしてもしも2020年内の「コミティア」が全て中止になったら今後の開催継続が難しいことを明かしていた。
しかし8月、当時の屋内イベントの入場者数規制が8月末まで延長されたことで、改めて9月開催の「COMITIA133」について中止を発表。 同時に、運営母体であるコミティア実行委員会の経営難に対して、運営継続へ向けたクラウドファンディングを実施を決断。8月28日から募集をスタートした。
目標金額3000万円、『血界戦線』内藤泰弘さん、『この世界の片隅に』こうの史代さん、『ケムリクサ』監督のたつき(irodori)さんらによるリターンが用意された。 すると、開始直後から続々と支援が集まり、1日経たずに目標であった支援額3000万円を達成。最終的に1万1980人から1億4791万1500円の支援が集まった。
その後11月には、十分な感染症対策のもと「COMITIA134」を開催していたが、2度目の緊急事態宣言によって次回は中止という決断に至った。
同人誌即売会の今後
緊急事態宣言に伴い中止を決定した「コミティア」だが、2021年はほかにも、多くの同人誌即売会が予定されている。緊急事態宣言が解除される予定の2月7日(日)以降では、3月に池袋サンシャインシティで「サンシャインクリエイション」、静岡では「東方Project」オンリー同人誌即売会「博麗神社例大祭」が開催予定。
さらに5月のゴールデンウィーク期間中には、2020年に一度も開催が叶わなかった「コミックマーケット」の開催が予定されている。
前年は相次ぐ同人誌即売会の中止・延期によって、中小規模が多い同人誌を中心に扱う印刷会社では倒産・解散を決断する企業もあった。
同人誌や同人文化はもちろん、それらが下支えしてきた創作意欲や日本のクリエイティブ産業への影響という意味で、2021年も関連するイベント・団体・企業の動向を注視していきたい。
同人文化のゆくえ
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