0時のスタート直後から続々と支援が集まり、1日経たずに目標であった支援額3000万円を達成。
記事執筆時点で、およそ4000人が支援、5000万円以上が集まっている。クラウドファンディングは10月23日(金)まで継続される。
漫画界を支えてきた「COMITIA」
「COMITIA」は「コミックマーケット」に代表される同人誌即売会の1つ。年4回開催され、1回あたり4000~5000サークル・個人が出展、2~3万人が来場する。大きな特徴として、出展できるのが二次創作でないオリジナル作品に限られているという点がある。
コミック誌の編集部も出展しており、「COMITIA」への参加をきっかけにプロの漫画家、作家になったケースも少なくない。
その功績によって、2013年には「第17回 文化庁メディア芸術祭」で代表の中村公彦さんがマンガ部門の功労賞を受賞している。
今回のクラウドファンディングにあたって、リターン品にイラストを提供している『血界戦線』の内藤泰弘さん、『この世界の片隅に』のこうの史代さん、『けものフレンズ』『ケムリクサ』のたつきさんも「COMITIA」経験者だ。
経営面で深刻なダメージ
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、他の同人誌即売会が中止・延期になる中で、「COMITIA」も上半期に予定されていた開催はすべて中止に。運営の有限会社コミティアは、経費削減を行うも1か月あたり約470万円の維持費がかかり、収入が途絶えたことで経営面で深刻なダメージを受けている。
今回のクラウドファンディングで得た支援金は、5%が決済手数料およびサービス利用料、約25%がリターンの作成・発送費用、税金など必要経費に充てられた上で、以下の3つの用途に使われる。
今回のクラウドファンディングに際して、コミティア実行委員会代表・中村公彦さんは以下のようにコメントを寄せている。(1)COMITIAの開催継続
(2)2021年上半期以降のコミティア事務所の管理費の調達
(3)新型コロナウイルス感染拡大防止のために必要な開催準備費、設備費の調達
コミティアの36年の歴史の中で、いま初めて自分たちの力ではどうにもできない継続の危機を迎えています。
「コミティアはいつもここにいます」と何度も書いてきたけれど、その約束を果たせなくなるかもしれません。
これまで数えきれない描き手と読み手が参加し、数えきれない作品が発表され、数えきれない出会いや交流のあった、唯一無二かもしれないこの場所を守るために、そして未来の参加者へ受け渡してゆくために、皆さんの力を貸してほしいと願っています。
クラウドファンディングの発表以降、たくさんの熱い応援の声をいただきました。この声にきっと応えなければと、私たちスタッフも決意を新たにしています。この苦難の時期を乗り越えるために、どうかご支援をお願いします。
サンクリもクラウドファンディングを実施中
クラウドファンディングを実施しているのは「COMITIA」だけではない。現在、池袋で開催される同人即売会「サンシャインクリエイション(サンクリ)」もCAMPFIREクラウドファンディングを実施中。3月開催予定だった「サンクリ2020 Spring」が中止、6月開催予定だった「サンクリ2020 Summer」が8月2日に延期と、各種費用や事務局の維持・運営経費が発生し、運営が厳しい状態になっているという。
期間は8月31日(月)まで、現在目標金額100万円に対し、約230万円の支援が集まっている。
同人文化を守れ
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