彼・彼女たちが下した異なる「共存」という決断
最後に、それぞれに描かれた「共存」について考えてみたいと思う。結末として人間と自然の関わり方に変化の兆しが見えたのは『もののけ姫』だ。 シシ神の死後、森が新しく息吹を取り戻したのを見た人間たちは、森を侵さないことを決める。そして共に異なる場所で、それぞれ生きていくことを選ぶ。
「共に生きよう」というアシタカのセリフからは「共生」がイメージされるが、実際には別々に同じ世界を生きる「共存」の意味合いが大きい。
『平成狸合戦ぽんぽこ』『羅小黒戦記』は、同じ条件下の環境で共存することはできないと感じた自然界側の存在が、故郷を取り戻すため人間側に訴えかける。
しかし結果は変わらず、『平成狸合戦ぽんぽこ』ではタヌキたちが団結して人間に対抗し、多くの犠牲のもとに「人間に化けて生きる」という選択が残る。
『羅小黒戦記』は風息が仲間の意志を背負う形で具体的な行...
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