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自主制作アニメ部発起人 こむぎこ2000が引き込まれたヤバい「#indie_anime」10選

自主制作アニメ部発起人 こむぎこ2000が引き込まれたヤバい「#indie_anime」10選

こむぎこ2000が選ぶ自主制作アニメ

POPなポイントを3行で

  • クリエイター・こむぎこ2000が心惹かれた自主制作アニメ
  • 自身が発起人「自主制作アニメーション部」から選出
  • 「#indie_anime」は実力ある人が評価される土台に
自主制作アニメを題材にした漫画『映像研には手を出すな!』がアニメやドラマになる中、現実でも発生したムーブメント「#indie_anime」。

数々のハイクオリティな自主制作アニメが集まるこのハッシュタグ。「すげぇ!」とは感じても、素人目には何がどう凄いのかなかなかか咀嚼が難しいもの。

そこで、このハッシュタグを生み出し、Twitterアカウント「自主制作アニメーション部」で情報を発信しているクリエイター・こむぎこ2000さんに、「#indie_anime」への投稿から心惹かれた作品を選んでもらい、そのポイントを解説してもらった。

こむぎこ2000が掲げる自主制作アニメの展望

こむぎこ2000さんは、自主制作アニメやMV制作などを手がけるクリエイター。

新海誠監督の「君の名は」を観たその日に絵を描き始めた──そんなドラマチックなきっかけから独学でアニメをつくり始めた。可愛くポップな絵柄が特徴だ。
不革命前夜 - NEE
アニメスタジオ・ツインエンジン主催の個人アニメ作家たちによるトークイベント「ANIME ALCHEMY」に登壇した際、「自主制作アニメーション部」立ち上げの背景に言及。

大きな展望として「自主制作した作品を売るための市場をつくりたい」「商業で活動するのもいいが、そこで付けた数字(影響力/発信力)を個人へ還元したい」と、あくまでも個人制作・自主制作の充実を目指す異色の存在だ。 自身もネット上で公開されているハウツー動画で絵を学んだというこむぎこ2000さんは、「自主制作アニメーション部」で機材の紹介をはじめ、個人クリエイターにノウハウを提供。最近ではアニメ制作のオファーを受けた作家から相談されることも多いという。

こむぎこ2000の選ぶヤバいアニメ10選

目次
1:Twitterの限定的な尺に最適化(しまぐち ニケ、金属)
2:1枚絵のインパクトに引き込まれる( ㈱ 𝑛𝑖𝐿 、常温)
3:作品愛を感じるファンアート (さかたはるき、あべチョス。)
4:スマホ1つで制作したアニメ(ふにてぃ!)
5:大胆なカメラワークを実現する3D(安田現象、薫。)
6:動く絵本、アーティスティックなアニメ(sy)

Twitterの限定的な尺に最適化

【こむぎこ2000コメント】

この2つの作品ですごいと感じたのは、ストーリーがあるアニメというと長いものや、超大作みたいなものをイメージしてしまうんですが、短い時間の中にストーリーが詰まっている点です。

しまぐちさんの作品は、1秒間にひと組みのカップルの時間が凝縮。文字通り、走馬灯のように出会って告白して喧嘩してという濃密な時間を感じられる。

金属さんの作品も、きちんとストーリーがあってキャラクターも立っている。音まで付いてここまでクオリティが高いのに、尺としては2分くらいなんですよね。

この2作品を見ていると、YouTubeで本編を見せるのではなく、あくまでもTwitterで完結して、約2分という限定された中での面白さを突き詰める「Twitterアニメ」みたいなフォーマットができていくんじゃないかと思います。

つくる側としても、制作のハードルが下がりそうですよね。尺の制限がないと選択肢が増えすぎて初めての人にとっては手が出ない。でも2分なら、「自分にもできるかも」と思う人もいるだろうし、そういった意味で、今後いろいろなクリエイターが生まれる可能性を感じます。

1枚絵のインパクトに引き込まれる

【こむぎこ2000コメント】

2作品とも一定の動きがループしていて、さっきの作品と尺は同じくらい。でも1枚絵として見たときのインパクトが大きい、密度の高さに惹かれました。

静止画でも引き込まれるのに「これが動くのか!」という衝撃がありますね。

ここまでの密度の場合、インディーアニメとしてつくれる秒数は限られると思いますが、それでもその数秒で一気に見る人を虜にする力がある。

一瞬にストーリーを凝縮した前出の作品とは別のベクトルで、非常にTwitterに適した作品のつくり方だと思いました。

作品愛や情熱を感じるファンアート

【こむぎこ2000コメント】

さかたはるきさんの作品は『けものフレンズ』の二次創作で、コンテンツへの愛がこれでもかと伝わってくる最高のファンアートの1つです。

一方、あべチョス。さんの作品は『チェンソーマン』の二次創作ですが、原作の再現度がとんでもなく高くて衝撃を受けました。

僕自身、漫画を読んでるんですけど、原作の構図とかレイアウトを再現しつつ、自分でコンテを切ってコマとコマの間をカバーして動かしている。

どちらも、一次創作に触れて続きを妄想したり、「もしアニメ化したら?」と想像するファン心理が根底にあるはず。「見たいから自分でつくっちゃう」という自主制作アニメの醍醐味を体現している作品だと思います。

スマホ1つで制作したアニメ

【こむぎこ2000コメント】

僕もほぼiPadだけで制作していますが、ふにてぃ!さんの作品はiPhoneだけでつくっているというから驚きです。

音が入って編集もされてクオリティも高い──「スマホでここまでできるのか!」と思うと同時に、今後はデバイスに左右されることも少なくなっていきそうです。

当然ですが、自主制作の場合は機材を自分で揃えないといけません。すると、どうしてもツールやソフト面で金銭的ハードルがついてまわります。

スマホでこれだけのクオリティを出せる人が出てくると、やってみたい思う人も増えるだろうし、そういう意味でももっと作品が知れ渡ってほしいです!

大胆なカメラワークを実現する3D

【こむぎこ2000コメント】

「#indie_anime」のハッシュタグには比較的手描きの作品が多いんですが、この2作品はいずれも3DCGでつくられています。

手描きとはまた違った魅力があって、特に大胆かつダイナミックなカメラワークが面白いし、見ていてその展開1つひとつに興奮してしちゃいますよね。

加えて薫。さんの作品は、Twitterに数秒の予告編、YouTubeに本編と、Twitterというプラットフォームを導線として活用した点も巧みだと思います。

安田現象さんの作品もクオリティが高いのはもちろん、キャラクターの口の動きに合わせてアフレコした動画が、TikTokで広がっているんですよ(外部リンク)。

もともと安田現象さんの作品はTikTokでもめちゃめちゃ再生されています。その上、TikTokのコラボ機能で、アフレコ動画がさらにバズる。

非常にインターネット的な拡散の仕方ですし、その過程でアニメーター以外の才能に出会えるかもしれない、というのはすごいですね。

動く絵本、アーティスティックなアニメ

【こむぎこ2000コメント】

この作品はすごくアートっぽいですよね。

アニメというと、いわゆるTVアニメ──世界観があってキャラクターがいて──のようなものを想像してしまいますが、syさんの作品はアートに近い印象です。

僕自身、アートに詳しくはないのですが、非常に温かみのある作品で、イラストが動くというよりは絵本がアニメになったかのようなやわらかさがあります。

色鉛筆のようなタッチで描かれた一連のアニメーション、花粉症の女の子がくしゃみをして花のように散っていくメタモルフォーゼが、とても美術的に仕上がっていると思いました。

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