例年であれば様々な仮装で街が賑わう10月末。ところが今年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が発生。毎年多くの人が押し寄せる渋谷区は仮装などを目的にハロウィン期間に渋谷へ来ないように呼びかけている。
そのような状況のなか、渋谷区公認の配信プラットフォーム「バーチャル渋谷」にて、様々なイベントを楽しめる「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス」が開催された。
仮想空間上に築かれたもう一つの渋谷では、実際の渋谷と同じような「多くの人が集まることで生まれる熱狂性や新しい出会い」が生まれる可能性はあるのか。
KAI-YOUも毎年ハロウィン取材に出向いていたが、今回はそんな「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス」の模様をレポートする。
「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス」のメディア向けのオンライン説明会では、渋谷区長の長谷部健さんがキーワードに「#StayVirtial」を掲げ、「ハロウィンを否定するわけではなく、外で仮装して集まることをやめ、自宅で過ごしてほしい」「夜通し街を練り歩くような行為は、なんとしてもやめてほしい」と呼びかけた。
「バーチャル渋谷」はKDDIが主催する現実世界と仮想世界を合成し、新たな日常を提案する「Augmented Community」における新たな取り組み。バーチャルSNS「cluster」上に今年5月オープンした渋谷区公認の第2の渋谷だ。
パソコンやスマートフォンにインストールした「cluster」アプリからアクセスできるこのワールドは、バーチャル空間上に再現された渋谷の町並みを散策できる。
「バーチャルマーケット」やVRADV『東京クロノス』、あるいは『ペルソナ5』など、様々なかたちで再現されてきた渋谷の町並みだが、細部の雑多さまでかなり忠実に再現されており、さすが渋谷区公認だけあるという完成度になっている。
10月26日から31日の期間、「バーチャル渋谷」ではハロウィンに関連した様々なイベントを開催。ライブパフォーマンスの他、街の各所にキャラクターや謎解き、隠しスペースが用意され散策を楽しめた。
「バーチャル渋谷」にアクセスして一見して気づくのは道行く人たちの少なさ。実際の渋谷ハロウィンどころか、日常のそれとも比べるまでもない。精巧に渋谷を再現しているだけにその閑散とした雰囲気はかなり独特のものに感じられた。 それもそのはず。「cluster」のようなバーチャルSNSは一つのワールドに同時に存在できるアバターの数が限られている。制限を超えた場合、参加者は同じワールドでも別のサーバーへアクセスすることになる。サーバーを超えて他の人と会うことはできないしチャットのログも別物になる。
人混みもなければチャットの流れも速いわけではない。ワールドが再現された渋谷のような巨大な空間であればその人数制限は余計に目立つわけだ。
バーチャル空間上では多くの人が集まることで生まれる熱狂を再現することは難しい。これまで何度かバーチャル空間上のイベントを取材してきた経験からしてみれば、ある程度は予想できたことではある。
しかし、ワールドのテキストチャットには「人少ないなー」など寂しがる声も並んでいた。ハロウィンイベントということで初めて「cluster」にアクセスしたのか、機能について質問するチャットも幾つかあった。
実際、道行く人達の装いにも参加者の不慣れさは見て取れた。「cluster」向けに自身のアバターを制作できるサービスは幾つかあるが、それでもすれ違うのは今回のイベント向けに「cluster」の用意する仮装した初期アバターが多かった。 渋谷のハロウィンがバーチャル空間で開催されるらしい。そんな期待をしてきた人からすると、実際の渋谷のハロウィンのような人混みで常にざわめき何かが起こっている雰囲気への期待が肩透かしを食った気分になったかもしれない。
そのような状況のなか、渋谷区公認の配信プラットフォーム「バーチャル渋谷」にて、様々なイベントを楽しめる「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス」が開催された。
仮想空間上に築かれたもう一つの渋谷では、実際の渋谷と同じような「多くの人が集まることで生まれる熱狂性や新しい出会い」が生まれる可能性はあるのか。
KAI-YOUも毎年ハロウィン取材に出向いていたが、今回はそんな「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス」の模様をレポートする。
バーチャル空間上に再現された第2の渋谷
毎年大きな盛り上がりを見せている渋谷のハロウィン。メディアの大々的な報道や企業の協賛もあって年々過激化の一途をたどり、2018年には一部の参加者が暴徒化して軽トラックが横転、負傷者や逮捕者が出るなどした。 一方で新型コロナウイルス感染症が大きな問題となっている2020年。渋谷区は「今年は基本的にハロウィンを自粛していただきたい」と、改めて区としての方針を発表。「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス」のメディア向けのオンライン説明会では、渋谷区長の長谷部健さんがキーワードに「#StayVirtial」を掲げ、「ハロウィンを否定するわけではなく、外で仮装して集まることをやめ、自宅で過ごしてほしい」「夜通し街を練り歩くような行為は、なんとしてもやめてほしい」と呼びかけた。
「バーチャル渋谷」はKDDIが主催する現実世界と仮想世界を合成し、新たな日常を提案する「Augmented Community」における新たな取り組み。バーチャルSNS「cluster」上に今年5月オープンした渋谷区公認の第2の渋谷だ。
パソコンやスマートフォンにインストールした「cluster」アプリからアクセスできるこのワールドは、バーチャル空間上に再現された渋谷の町並みを散策できる。
「バーチャルマーケット」やVRADV『東京クロノス』、あるいは『ペルソナ5』など、様々なかたちで再現されてきた渋谷の町並みだが、細部の雑多さまでかなり忠実に再現されており、さすが渋谷区公認だけあるという完成度になっている。
現実ではありえない、人混みのない仮想空間
そんな「バーチャル渋谷」に取材へ出向いたのは10月31日の18時。アクセスすると目の前に広がるのはハロウィーンムードの装いに包まれた渋谷の町並み。10月26日から31日の期間、「バーチャル渋谷」ではハロウィンに関連した様々なイベントを開催。ライブパフォーマンスの他、街の各所にキャラクターや謎解き、隠しスペースが用意され散策を楽しめた。
「バーチャル渋谷」にアクセスして一見して気づくのは道行く人たちの少なさ。実際の渋谷ハロウィンどころか、日常のそれとも比べるまでもない。精巧に渋谷を再現しているだけにその閑散とした雰囲気はかなり独特のものに感じられた。 それもそのはず。「cluster」のようなバーチャルSNSは一つのワールドに同時に存在できるアバターの数が限られている。制限を超えた場合、参加者は同じワールドでも別のサーバーへアクセスすることになる。サーバーを超えて他の人と会うことはできないしチャットのログも別物になる。
人混みもなければチャットの流れも速いわけではない。ワールドが再現された渋谷のような巨大な空間であればその人数制限は余計に目立つわけだ。
バーチャル空間上では多くの人が集まることで生まれる熱狂を再現することは難しい。これまで何度かバーチャル空間上のイベントを取材してきた経験からしてみれば、ある程度は予想できたことではある。
しかし、ワールドのテキストチャットには「人少ないなー」など寂しがる声も並んでいた。ハロウィンイベントということで初めて「cluster」にアクセスしたのか、機能について質問するチャットも幾つかあった。
実際、道行く人達の装いにも参加者の不慣れさは見て取れた。「cluster」向けに自身のアバターを制作できるサービスは幾つかあるが、それでもすれ違うのは今回のイベント向けに「cluster」の用意する仮装した初期アバターが多かった。 渋谷のハロウィンがバーチャル空間で開催されるらしい。そんな期待をしてきた人からすると、実際の渋谷のハロウィンのような人混みで常にざわめき何かが起こっている雰囲気への期待が肩透かしを食った気分になったかもしれない。
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