ロンドン在住の新聞記者による緻密な取材をもとに刊行された本書は、彼の軌跡をたどることで、1人の少年がどのように匿名のまま世界的なアーティストになっていったのか、その実像に迫っている。
小池百合子のツイートで話題になったバンクシー
活動初期はグラフィティアーティストとして名を馳せ、活動を続けるうちに唯一無二の存在となった神出鬼没の現代アーティスト・バンクシーさん。
日本においても2019年1月、都知事・小池百合子さんが港区・日の出埠頭の防潮扉にあったグラフィティを「東京への贈り物かも?」とツイートしたことで、一躍その名が広まった。
このツイート以降、稀代の覆面アーティストを特集する雑誌やテーマとする書籍が続々と刊行されているのだが、作品集を除いて、現地の著者が書いた書籍の翻訳版はまだ少ない。あのバンクシーの作品かもしれないカワイイねずみの絵が都内にありました! 東京への贈り物かも? カバンを持っているようです。 pic.twitter.com/aPBVAq3GG3
— 小池百合子 (@ecoyuri) January 17, 2019
今回刊行された『バンクシー 壁に隠れた男の正体』の著者・WILL ELLSWORTH-JONES(ウィル・エルスワース=ジョーンズ)さんは、ロンドン在住の新聞記者。 イギリスのサンデー・タイムス紙のニューヨーク特派員として活動する傍ら、テレグラフ紙、インディペンデント紙(ともにイギリス)などのシニア編集員も兼任している。
本書はそんな彼の緻密な取材で、バンクシーさんの故郷、お金、協力者など、今まで不明瞭だったその背景を辿ったルポルタージュになっている。
関連商品
ウィル エルスワース=ジョーンズ (著), 「バンクシー 壁に隠れた男の正体」翻訳チーム (翻訳)
バンクシーの半生を描く待望の評伝、ついに邦訳。緻密な取材が人物像を浮き彫りにする世界でも貴重なルポルタージュ。
様々なクリティビティの発露
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書籍情報
『バンクシー 壁に隠れた男の正体』
- 原題
- BANKSY THE MAN BEHIND THE WALL
- 定価
- 本体2,000円(税別)
- 仕様
- 四六版・並製
- 頁数
- 496頁
- ISBN
- 978-4-86506-334-9 C0071
【目次】
侵入するアート
かつてブリストルで
グラフィティを読み解く
スタイルの発見
バンクシーツアーへ出版
匿名の幸せ
アーティスト兼オーガナイザー
ならず者、故郷へ帰る
チーム・バンクシーへようこそ
バンクシーをめぐるビジネス
フェイク
壁を買いたい人はいますか?
「ペスト・コントロール」は、いかにして“害虫”を駆除したのか
ボンジュール、ミスター・ブレインウォッシュ
理論なきアート
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