監督は『ケロロ軍曹』の佐藤順一さんと、『千と千尋の神隠し』にも携わったスタジオコロリドの新鋭・柴山智隆さんの2人。
脚本は『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』や『心が叫びたがってるんだ。』などの岡田麿里さんが手がける。
メインキャストは女優の志田未来さんとアニメ『鬼滅の刃』にも出演している声優・花江夏樹さんが演じる。
情報解禁に伴いティザービジュアルと特報映像が公開された。
主人公は志田未来と花江夏樹『泣きたい私は猫をかぶる』
『泣きたい私は猫をかぶる』は、クラスで「ムゲ(無限大謎人間)」と呼ばれる猫に変身できる中学2年生・笹木美代(ささき みよ)と、彼女が思いを寄せるクラスメイト・日之出賢人(ひので けんと)の物語。伊勢湾を目の前に臨み、焼き物で栄えた街並みが印象的な愛知県常滑市を舞台に、どこか懐かしいファンタジーな世界が展開される。 主人公・ムゲこと笹木美代とムゲが変身する猫・太郎を演じるのは、『借りぐらしのアリエッティ』『風立ちぬ』とスタジオジブリのアニメにも出演してきた志田未来さん。
もう1人の主人公・日之出賢人は、『鬼滅の刃』の主人公・竈門炭治郎役や、『東京喰種 トーキョグール』の金木研/佐々木琲世役を演じてきた花江夏樹さんが担当する。
新鋭スタジオコロリドの長編アニメ第2弾
『泣きたい私は猫をかぶる』を制作するのは、20代中心の新鋭クリエイターによって2011年に設立されたスタジオコロリドだ。大学時代の自主制作アニメ『フミコの告白』が話題を呼んだ石田祐康さん、スタジオジブリを経て同スタジオに加わった新井陽次郎さんらが所属。これまで短編映画やYKKやマクドナルドといったアニメCMを手がけ、親しみやすさやダイナミックな映像演出で評価を高めてきた。 長編劇場アニメ第1弾として、作家・森見登美彦さんの小説をアニメ化した『ペンギン・ハイウェイ』(2018年)では、日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞、ファンタジア国際映画祭 今敏賞(ベストアニメーション賞)を受賞。
最近では、『ポケットモンスター ソード・シールド』の世界を舞台にした新作アニメ『薄明の翼』を制作したことで名前を聞いたという人も多いだろう。
岡田麿里の脚本をどう描くか
長編第2弾となる『泣きたい私は猫をかぶる』は、森見登美彦さんの小説という原作があった『ペンギン・ハイウェイ』とは異なるオリジナル作品。『陽なたのアオシグレ』『台風のノルダ』と短編オリジナルアニメでも青春ファンタジーを描いてきたが、長編として岡田麿里さんの脚本をコロリドがどう映像化するか注目だ。 映像表現はもちろん、今回は舞台となる愛知県、岐阜県に在住の人を対象に、劇中に登場するサブキャラクターの声優オーディションを開催する。オーディションページでは、キャラクターのビジュアルも公開されている(外部リンク)。
ちなみに公開月である6月には、庵野秀明監督による『シン・エヴァンゲリオン劇場版』も公開。『泣きたい私は猫をかぶる』によって、2020年見逃せない劇場版アニメが増えたことは間違いないだろう。
キャスト・スタッフコメント
<志田未来 コメント>(ムゲ/笹木美代【ささき・みよ】、猫/太郎役)
出演が決まった際の感想
今回、ムゲ役をやらせていただけると聞いて、びっくりしました。さらに花江さんとご一緒させていただけるということで、すごくプレッシャーも感じましたが、本当に嬉しかったです。
演じたキャラクター“ムゲ”について
本当に明るくて、まっすぐな女の子だなと思いました。今時珍しいくらい自分の気持ちを素直に出す子なので、観ていてすごく気持ちのいい子です。ただ、周囲からの愛に気づけていない幼い部分があったり、学校などで見せる外の顔と自分の部屋にいる時に見せる内の顔にギャップも見られます。そんなムゲの全てが魅力的に描かれていると思いました。
観ていただく方へのメッセージ
この作品は、一歩踏み出す勇気をあたえてくれる作品になっていると思います。ムゲが猫になった姿もとっても可愛いらしいので、是非楽しみにしていてください。
<花江夏樹 コメント>(日之出賢人【ひので・けんと】役)
出演が決まった際の感想
すごく雰囲気がいい作品というか、日常をきりとっているんですけど、すごくファンタジーがあって、そこの絶妙な感じがすごく素敵な作品だなと思いました。たくさん猫が出てくるのですが、僕も猫がめちゃくちゃ好きなので、これは運命的な作品かなと思いました。すごく演じられるのが楽しみでしたし、志田さんとこうして共演させていただけたのもすごく光栄だなと思いました。
演じたキャラクター“日之出”について
日之出は思っていることを全面に出せない男の子で、将来の夢とかこれから先の未来をどう進んでいくか、まだ決めかねている。中学生らしいといえばらしいのですが、ムゲから日之出に向けられた気持ちに、なかなか気づいてあげられなかったりとか。そういう思春期真っただ中の、男の子だなと、思います。そこが彼の良さでもあるのですが、そこからどう気持ちが変わっていくかとか、意思がだんだんかわっていって、一人の少年から青年の気持ちに移りかわっていくところが、魅力的だなと思います。
観ていただく方へのメッセージ
この作品には、コミュニケーションをとるときに、あと一言言えたらどれだけ楽になれるかという、誰にでもある気持ちやメッセージが込められています。日常をきりとったきれいな映像の中で、猫の世界に行ったり、猫になってしまったりという現実離れしたファンタジーの要素も加わったすごく魅力的な作品なので、是非楽しみにしていてください。
<監督:佐藤順一 コメント>
もし猫だったらもっと楽に生きられるかもしれない。まわりにあわせて自分の心にふたをしたり元気なふりをしたり、笑顔をはりつけたりしなくていいから。うまくやれなくて波立つ心を絶えず隠して陽気にふるまう少女を志田未来さん、波立つ心を自ら押さえつける少年を花江夏樹さんが、自然さとヒリヒリした痛みが同居する二人を鮮やかに演じてくれました。
<監督:柴山智隆 コメント>
「ムゲと日之出と猫たちを、煙突の立ち並ぶこの街にありありと描きたい。まだ見ぬ”となりの世界”も」 佐藤監督をはじめ、信頼できるスタッフと試行錯誤しながら少しずつ積み上げていく作業は面白く、スリリングな毎日でした。ムゲたちが生きる世界と時間を少しでも身近に感じていただけたら嬉しいです。
『泣きたい私は猫をかぶる』をもっと見る (c) 2020「泣きたい私は猫をかぶる」製作委員会<脚本:岡田麿里 コメント>
佐藤監督の匠の技と、柴山監督の作品への深い愛情、スタッフひとりひとりの日々の情熱により、どこか懐かしい作品が生まれました。主人公のムゲというあだ名は、無限大謎人間の略です。謎の多い状況のなか、謎と思われているムゲの成長を、劇場でご覧いただけたら幸いです。
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作品情報
泣きたい私は猫をかぶる
- 公開
- 2020年6月5日(土)
- 出演
- 志田未来 花江夏樹
- 監督
- 佐藤順一・柴山智隆
- 脚本
- 岡田麿里
- 制作
- スタジオコロリド
- 企画
- ツインエンジン
- 配給
- 東宝映像事業部
【イントロダクション】
第42回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞作『ペンギン・ハイウェイ』で賞賛の声を浴びた新進気鋭のアニメー ションスタジオ「スタジオコロリド」が贈る、長編アニメーション映画第2弾。
監督は、「美少女戦士セーラームーン」「新世紀エヴァンゲリオン」など 90 年代アニメを支えてきた、日本アニメ界の重鎮・ 佐藤順一と、スタジオジブリ入社後『千と千尋の神隠し』などに携わり、現在はスタジオコロリドにて様々な作品に参加、本作で 監督デビューを飾る柴山智隆。トップクリエイターと新世代の注目すべきクリエイターがダブル監督としてタッグを組んだ。
脚本は、日本中が涙した大ヒット作『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』や、『心が叫びたがってるんだ。』『空の 青さを知る人よ』、ほか自身が監督を務めた『さよならの朝に約束の花をかざろう』など確かな描写力で定評のある脚本家・岡 田麿里。 クリエイター3人による特別な想いで紡ぎだされた、新時代を切り拓く2020年にふさわしい渾身の長編アニメーション映画『泣 きたい私は猫をかぶる』が誕生した。
声の出演は、26 歳にしてキャリア 20 年目を迎える志田未来。演じる役柄は深く人々の脳裏に焼き付きそんな彼女を憧れの存在に上げる女優も多い。実力派女優でありながら、アニメファンを公言しており、声優へのリスペクトも強いことで知られ、こ れまで『借りぐらしのアリエッティ』『風立ちぬ』などの話題作にも出演している志田未来と、「東京喰種トーキョーグール」「ダイ ヤのA」「鬼滅の刃」など人気アニメ作品に多数出演し、声優界で絶大な人気を誇る花江夏樹が、本作でダブル主演を務める。
奔放で繊細な主人公・ムゲが、恋するクラスメイト・日之出と唯一素直に向き合える魔法と出会う― 愛知県常滑市を舞台に繰り広げられる、ちょっと不思議な物語。
【ストーリー】
見つけた、君に会える魔法――
自由奔放、ちょっと変わった中学 2 年生、笹木美代(ささき・みよ)。クラスメイトから「ムゲ(無限大謎人間)」というあだ名で呼 ばれ、学校でも家でもいつも明るく元気いっぱい。ムゲ熱烈に想いを寄せるクラスメイトの日之出賢人(ひので・けんと)に毎日 果敢にアタックを続けるが全く相手にされない。めげずにアピールし続ける彼女には誰にも言えないとっておきの秘密があった・・・。
大好きな日之出のそばにいられる唯一の方法、それは猫になって会いにいくこと。
≪人間≫のときには距離を取られてしまうが、≪猫≫のときには日之出に近づける日々。 猫として長く過ごすほど、いつしか猫と自分の境界があいまいになっていく。
このままずっと、彼のそばにいたい。でも、《私》に戻ることができなくなる――
「猫」の世界を通して繰り広げられる、私をみつける青春ファンタジー。
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