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  • 『「東京ゲームショウ2019」に実車版ミニ四駆』
  • バンダイナムコになぜ? 担当者を直撃
  • アプリゲーム『ミニ四駆 超速グランプリ』開発秘話

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バンナムがタミヤと協力して「ミニ四駆」ゲームを実現 担当者が語る舞台裏

『ミニ四駆 超速グランプリ』ブース

9月12日から開催中の「東京ゲームショウ2019」(TGS2019)。

当然のことながら、会場内に大型のブースを出展していたのがバンダイナムコエンターテインメントである。様々なバンダイが商品展開するキャラクターのゲームを中心に、きらびやかな展示が目を引いた。

が、その一角で異様な存在感を放っていたのが、1/1のミニ四駆「エアロ アバンテ」である。 『ミニ四駆 超速グランプリ』ブース もともと実車が存在するとしたら1/32相当の大きさ……という体裁のミニ四駆。しかしそれを人間が乗って実際に走れる大きさまで拡大したという、実車版ミニ四駆だ。しかも、その横には巨大な乾電池まで置かれている。

販売されている1/32のミニ四駆を1/1として「実車化した」という、大変悩ましいストレンジな一台である。

だがしかし、それよりも強烈なのが、この「エアロ アバンテ」がバンダイナムコのブースにドカンと置かれている点だ。ミニ四駆を展開するタミヤは、言わずと知れた日本を代表する模型メーカー。そしてバンダイナムコエンターテインメントのグループ企業であるバンダイも多数のプラモデルを開発・販売する企業である。 『ミニ四駆 超速グランプリ』ブース そんなグループ企業であるバンダイナムコエンターテインメントのブースに、タミヤのツインスターが大きく掲げられている……。少なくとも、ホビーショーのようなプラモデルの見本市では、絶対に目にすることがなさそうな光景だ。

取材・文:しげる 編集・撮影:新見直

ゲームアプリ『ミニ四駆 超速グランプリ』開発中

この展示は、現在開発中のスマートフォン向けゲームアプリ『ミニ四駆 超速グランプリ』のプロモーションのためのものだ。アプリの開発自体は今年4月9日に開催されたミニ四駆メディアミーティングにて発表されており、今回のTGSでの目玉は新規のPVが解禁されたことにある。
ミニ四駆 超速グランプリ ゲーム紹介プロモーションムービー
さらに、一般公開日には一般の来場者がSNSでこの「エアロ アバンテ」の写真を拡散するとミニ四駆の現物をタダ(!)でもらえるというゲームショウ会場限定のキャンペーンも展開。先着で5種のうちどれかひとつをランダムでもらえるという、「それ、いいんですか?」と聞き返したくなるような大サービスである。
『ミニ四駆 超速グランプリ』ブース

会場での配布物。バンダイナムコエンターテインメントの袋に、ミニ四駆が入っているという違和感

『ミニ四駆 超速グランプリ』誕生秘話

『超速グランプリ』の開発に携わるバンダイナムコエンターテインメントのフジキ店長によれば、このアプリの開発のきっかけはバンダイナムコエンターテインメント側からの働きかけによるものだった。現在のアプリゲーム市場において、コアなユーザー層のひとつと見られているのが30~40代の男性である。そこに刺さるような強いコンテンツということで、白羽の矢が立ったのがミニ四駆だったのだ。

しかし前述のように、タミヤとバンダイは一応競合関係にある会社のはずであるが、基本的にはバンダイナムコエンターテインメントはゲームを開発する企業だ。

「ゲームである」ということが明確だったからこそ、異色の共同作業が実現したわけである。
フジキ店長/『ミニ四駆 超速グランプリ』開発担当者

フジキ店長/『ミニ四駆 超速グランプリ』開発担当者

開発にあたっては、タミヤ側の協力によって実際のミニ四駆パーツをスキャンし、それを元にしてゲーム内の3Dデータを作成している。それらのパーツを使い、シャーシ、ボディ、ローラー、タイヤなど各部をカスタマイズして自分だけのセットアップを完成させることになる。

ミニ四駆と言えば欠かせないのが、組み立てたマシンを使ったレースである。これに関しては、「ミニ四ワールド」という劇中世界でコミックのキャラクターたちと競うモード、さらに「みんなでミニ四駆」「エディットカップ」という対戦モードで、他のプレイヤーと戦うモードが実装される予定だ。

アプリ内のレースに関しては、実際のマシンでコースを走った時のタイムを算出。それを元に、微妙なコースとの兼ね合いを計算して、走らせるたびに異なるリザルトが出るようになるという。同じコースを同じセットアップで走らせても、毎回違う結果が出るのだ。

タミヤとコロコロアニキが監修という布陣

会場内で展示されていたボードに関して言えば、『コロコロアニキ』のロゴが描かれていたのも見逃せない。『コロコロアニキ』といえば、すでに大人になった、かつての『コロコロコミック』読者に向けた雑誌である。

『超速グランプリ』には、『コロコロアニキ』での連載作のキャラクターが登場する予定であり、さらに最新情報の発表も誌面で展開される。

ミニ四駆を開発・販売するタミヤ、長年ミニ四駆のコミカライズを担当してきたコロコロ、そしてゲーム開発を担うバンダイナムコエンターテインメントという、各社の役割分担が見えてくる布陣である。 『ミニ四駆 超速グランプリ』ブース

ミニ四駆というホビーの可能性

それにしても印象的なのは、ミニ四駆というホビーのしぶとさ、そしてスマホアプリにまで展開可能な柔軟性だ。

現在、ミニ四駆は2005年前後から続く第三次ブームにあるとされている。1987年ごろからの『ダッシュ四駆郎』を中心とした第一次ブーム、1994年からのフルカウルミニ四駆と『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』から数年間続いた第二次ブームが存在したミニ四駆だが、現在の第三次ブームは一定の盛り上がりが長期間持続している点が特徴である。2012年以降ジャパンカップは毎年開催され、安定した盛り上がりを見せている。
「富士通乾電池提供ミニ四駆ジャパンカップ2017(東京大会3)」の様子

写真は「富士通乾電池提供ミニ四駆ジャパンカップ2017(東京大会3)」の様子

この第三次ブームの特徴は、かつて第一次・第二次のブームでミニ四駆に触れた年齢層の人たちが、いわゆる「出戻り」のような形で再度ミニ四駆を手にしている点である。『コロコロアニキ』という雑誌の存在は、それを裏打ちするものだ。『超速グランプリ』のリリースは、まさにその年齢層に向けてゲームを届けたいというバンダイナムコエンターテインメントの思いと、コンテンツとしてのミニ四駆の持つパワーが合致したものと言えるだろう。

ミニ四駆には「カスタマイズ」と「レース」という、人間が根本的に好む要素がたっぷりと含まれている。古くから中国で行われている闘蟋(コオロギを戦わせる競技)に見られるように、この要素が含まれる遊びは普遍的に人類を熱狂させるのだ。

逆に言えばその要素さえ表現できていれば、実際にパーツをカスタマイズするミニ四駆でも、スマホ上でやりとりするアプリゲームでも、熱狂はつくり出せるものだと思う。これこそが、ミニ四駆という遊びが持つ柔軟性と魅力だろう。 『ミニ四駆 超速グランプリ』ブース アプリがリリースされるタイミングはまだ未定なものの、ひとまずゲームショウ会場ではミニ四駆が配布されている。昔ちょっとつくったな……という人も、ミニ四駆で遊んだことがない人も、まずはプレゼントされたミニ四駆を組み立てて、この歴史のある遊びの魅力に触れてみてほしい。

(c)小学館 (c)ShoPro (c)TAMIYA
(c)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
※ミニ四駆は株式会社タミヤの登録商標です。

ミニ四駆は大人も楽しめるんだな

しげる // shigeru

Writer

1987年岐阜県生まれ。プラモデル、アメリカや日本のオモチャ、制作費がたくさんかかっている映画、忍者や殺し屋や元軍人やスパイが出てくる小説、鉄砲を撃つテレビゲームなどを愛好。好きな女優はメアリー・エリザベス・ウィンステッドとエミリー・ヴァンキャンプです。
https://twitter.com/gerusea
http://gerusea.hatenablog.com/

しげる

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イベント情報

東京ゲームショウ2019

日時 2019年9月12日(木)から15日(日)10:00~17:00
※一般公開は14日、15日のみとなります。
会場 幕張メッセ 展示ホール1~11/イベントホール/国際会議場
(千葉県千葉市美浜区中瀬2-1)
主催 一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)
共催 日経BP
後援 経済産業省

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