〈物語〉シリーズは西尾維新さんの『化物語(上)』が発売された2006年からはじまり、アニメなどのメディアミックスを含めて、現在も作品が生み出されている超大作です。
コミカライズや秋にイベント上映される『続・終物語』と、相次ぐ新展開の中、シリーズ初のパズルゲーム『〈物語〉シリーズ ぷくぷく』が登場。
戦場ヶ原ひたぎや羽川翼などのお馴染みのキャラクターから、忍野扇、老倉育といった最新のキャラクターまで勢ぞろい。デフォルメされたキャラクターもキュートです。
とはいえ、あまりに長く続く大作であるがゆえに、中にはとっつきにくさを感じる方々もいるかもしれません。
そこで無類の〈物語〉シリーズ好きなライターが、シリーズの魅力の1つである印象的な「セリフ」をテーマに、かなり興奮気味に筆を走らせてくれました。知っている人も知らない人も、その言葉の深さを改めて思い知るはず…!
文:渡辺マッハニトロ 編集:恩田雄多
随所各地でフリーライターをしておりますが、本職はライターというよりも、「フリー」の部分に重きがあり、Webメディア「DON’CRY」などで編集やイベント企画など、マルチな活動をさせていただいております!
今回は〈物語〉シリーズの名言を独断と偏見の名のもとに抜粋して紹介していきます。それにしても、KAI-YOUの人たちはいったいどこで、僕が「西尾維新フォロワー」の1人であり、彼によって青春の大部分が侵食されたのを知ったのだろうか。 中学時代、クラスの隅で「西尾維新語録」なるノートをコソコソつくり(キモオタですね)、クラスメイトに燃やされたのもいまとなってはいい思い出です(vol.4までつくった挙げ句、全部燃やされたため、以降はWordでつくるようになりました)。
一見すると、それらは単なる言葉なんですが、不思議と頭に残り、どこか教訓にも似た「名言」が多々ある〈物語〉シリーズから僕が選び抜いた、珠玉の言葉たちを感じてください!
「友達を作ると、友達を気にしなきゃいけないだろ?」とは主人公・阿良々木暦の持論ですが、彼の思惑とは別に、様々な人が周囲に集まってきます。
シリーズを追うごとにこの考え方は変容していきますが、このセリフの裏には「そうまでしても、友達を作る必要がある」という思いが込められているんですね。
だって、人は1人では生きていけない。それは物理的なことではなく、誰かがいることで人は相対的に、痛みも悲しみも喜びも初めて知ることができるのだから。
阿良々木くんって振り回されているようで、意外と蚊帳の外みたいなことが多いんですよね。「猫物語」でも羽川翼のもとへ最後の最後に阿良々木くんが駆け付けて、このセリフ。シビレますわ…。
「やってて意味あんのかな、無理なんじゃないかな」なんてこといつだって考えてしまいます。でも、最初から諦めて何もしないことが一番ダメなんじゃないでしょうか。
失敗は怖いし、険しい道かもしれないですけど、やってみることは無駄じゃないんだ、と奮い立たせてくれる、ザ・主人公な名言じゃないでしょか!
ちなみにこれもペンケースに書いてました。
それこそ勝ち取るものなのか、偶然にしたって自分にその意識がなければ、何が「幸せ」なのかさえわからないんじゃないですかね。
だからこそ、この言葉をかつて「不幸」だった羽川翼が発したというのが、最高にエモなわけですよ!
彼女自身も自分の「幸せ」をないがしろにした過去を乗り越え、そして阿良々木くんへの恋に破れたうえで、新しい道を見つけ、誰でもない自分のだけの「幸せ」を見つけはじめる瞬間です。
原作内に続く文章で、阿良々木くんが「幸せを過大評価するな」と言うのを見て、なおさら「幸せ」を考えることが、まずは「幸せ」になるはじまりなんだなと思いました。
「蕩(と)れ」は結局2018年になっても流行りませんでしたが、戦場ヶ原ひたぎはずっと可愛いんですよ。
阿良々木に対するやり取りとか、彼以外の人間では言わないし、やはり彼女としての信頼があるからこその、全部が全部可愛いムーブなんですよね。
このセリフも阿良々木くんが弱気になっていたところに、励ますように投げかけた言葉です。「特別」なんてのは人と比べた時に生まれるもので、それはどうやったら届くのか、たどり着けるのかよくわからないものです。
でも彼女の特別な人にはなれるかもしれない。現に阿良々木は戦場ヶ原にとっての「特別」である以上、その努力を怠ってはいないわけですから。
そんな信頼があるからこそのエールが贈れる戦場ヶ原、蕩れ。
それが他者の時もあれば、自分に向くこともあるから矛盾していて、個人的に精神構造が似てるなと共感値が高いです。
この場面では神原がバスケで大切な戦いに挑みます。その前文で「やって後悔するほうがいいなんて言うことは、『やってしまった後悔』の味を知らない、第三者の無責任な台詞だ」と神原が切り捨てます。
ただそれは、挑戦するなという警告ではなく「挑戦するからには成功するまで挑戦を続けろ」という意味のセリフです。
やってみなければわからないが、やるからには絶対上手くやる。単純でありながらも、そのために努力する彼女らしい素敵なセリフです。
これは文中の前文でも書かれているんですが、好きになったり、嫌いになることは普通の行為なんですよね。ただ自分が「好きだな、いいな」と思い続けるのは、たとえモノでも、人でも同じくらい努力が必要じゃないですかね。
頑張って好きになるのは、ちょっと違う気がするのもわかるんですが、それでも「好き」って感情は能動的だし、自分からどんどん惹かれていくんですよ。
その分、嫌いになったり、飽きた時に悲しみが膨れ上がるから、好きであり続ける努力は大切だと思うし、その努力が実る瞬間ってきっとあるんじゃないかなって思います。
どんな形でなのかは僕にもわかりませんが、現に西尾維新ファンの僕がこういう形でライターをさせてもらえているのも、「好き」を続けられたからなのかなって思います。
そんな心に残る言葉、自分に影響を与えるようなフレーズとの出会いは、『〈物語〉シリーズ ぷくぷく』にも!〈物語〉シリーズ ぷくぷく PV
キャラカードのスキルを発動すると、キャラクターのセリフに合わせたあわせたカット演出でゲームを盛り上げてくれます。
パズルゲームとしての連鎖を決める爽快感に加えて、キャラクターのボイスが飛び交うのはファンとしてうれしいポイント。
また入手したカードはスコアや親密度など特定の条件で解放されるボイスもあり、今作だけの録り下ろしボイスも実装されているのは、もうたまりません…!〈物語〉シリーズ ぷくぷく プレイ体験動画Part1 ~なぞって つなげて フィーバー!~
まだ真宵ちゃんはゲットできてないのですが、戦場ヶ原ひたぎ<戦争を、しましょう>の「フィーバータイム」ボイスは最高です、ありがとうアニプレックス!!
描き下ろしイラストも多く、〈物語〉シリーズファンなら間違いなく楽しめるゲームになっていると思います。原作やアニメとともに、ゲームでも作品世界にどっぷりと浸ってみてはいかがでしょうか。
コミカライズや秋にイベント上映される『続・終物語』と、相次ぐ新展開の中、シリーズ初のパズルゲーム『〈物語〉シリーズ ぷくぷく』が登場。
戦場ヶ原ひたぎや羽川翼などのお馴染みのキャラクターから、忍野扇、老倉育といった最新のキャラクターまで勢ぞろい。デフォルメされたキャラクターもキュートです。
とはいえ、あまりに長く続く大作であるがゆえに、中にはとっつきにくさを感じる方々もいるかもしれません。
そこで無類の〈物語〉シリーズ好きなライターが、シリーズの魅力の1つである印象的な「セリフ」をテーマに、かなり興奮気味に筆を走らせてくれました。知っている人も知らない人も、その言葉の深さを改めて思い知るはず…!
文:渡辺マッハニトロ 編集:恩田雄多
ノートにまとめたくなる西尾維新の教訓にも似た言葉
みなさん、はじめまして。バーチャルフリーライターの渡辺マッハニトロだよ👑随所各地でフリーライターをしておりますが、本職はライターというよりも、「フリー」の部分に重きがあり、Webメディア「DON’CRY」などで編集やイベント企画など、マルチな活動をさせていただいております!
今回は〈物語〉シリーズの名言を独断と偏見の名のもとに抜粋して紹介していきます。それにしても、KAI-YOUの人たちはいったいどこで、僕が「西尾維新フォロワー」の1人であり、彼によって青春の大部分が侵食されたのを知ったのだろうか。 中学時代、クラスの隅で「西尾維新語録」なるノートをコソコソつくり(キモオタですね)、クラスメイトに燃やされたのもいまとなってはいい思い出です(vol.4までつくった挙げ句、全部燃やされたため、以降はWordでつくるようになりました)。
一見すると、それらは単なる言葉なんですが、不思議と頭に残り、どこか教訓にも似た「名言」が多々ある〈物語〉シリーズから僕が選び抜いた、珠玉の言葉たちを感じてください!
〈物語〉シリーズから生まれた6つの珠玉の名言
「友達を作ると、人間強度が下がるから」(傷物語:阿良々木暦)
このセリフを自分のペンケースに書いていたことを、正直に告白します。「友達を作ると、友達を気にしなきゃいけないだろ?」とは主人公・阿良々木暦の持論ですが、彼の思惑とは別に、様々な人が周囲に集まってきます。
シリーズを追うごとにこの考え方は変容していきますが、このセリフの裏には「そうまでしても、友達を作る必要がある」という思いが込められているんですね。
だって、人は1人では生きていけない。それは物理的なことではなく、誰かがいることで人は相対的に、痛みも悲しみも喜びも初めて知ることができるのだから。
「無理だったかもしれない。無茶だったかもしれない。でも──無駄じゃなかった」(猫物語(白):阿良々木暦)
ボロボロになって、駆け付けるような主人公が好きなんですよ。阿良々木くんって振り回されているようで、意外と蚊帳の外みたいなことが多いんですよね。「猫物語」でも羽川翼のもとへ最後の最後に阿良々木くんが駆け付けて、このセリフ。シビレますわ…。
「やってて意味あんのかな、無理なんじゃないかな」なんてこといつだって考えてしまいます。でも、最初から諦めて何もしないことが一番ダメなんじゃないでしょうか。
失敗は怖いし、険しい道かもしれないですけど、やってみることは無駄じゃないんだ、と奮い立たせてくれる、ザ・主人公な名言じゃないでしょか!
ちなみにこれもペンケースに書いてました。
「あなたが幸せになれないのは あなたが幸せになろうとしていないからだよ」(終物語:羽川翼)
「幸せ」の尺度は人によって違うけど、誰かと比べて「不幸だ」と思ってたら、一生不幸なんじゃないかと思います。それこそ勝ち取るものなのか、偶然にしたって自分にその意識がなければ、何が「幸せ」なのかさえわからないんじゃないですかね。
だからこそ、この言葉をかつて「不幸」だった羽川翼が発したというのが、最高にエモなわけですよ!
彼女自身も自分の「幸せ」をないがしろにした過去を乗り越え、そして阿良々木くんへの恋に破れたうえで、新しい道を見つけ、誰でもない自分のだけの「幸せ」を見つけはじめる瞬間です。
原作内に続く文章で、阿良々木くんが「幸せを過大評価するな」と言うのを見て、なおさら「幸せ」を考えることが、まずは「幸せ」になるはじまりなんだなと思いました。
「特別な人間になれなくてとも、誰かの特別にはなれるでしょ」(終物語:戦場ヶ原ひたぎ)
戦場ヶ原、蕩(と)れ。「蕩(と)れ」は結局2018年になっても流行りませんでしたが、戦場ヶ原ひたぎはずっと可愛いんですよ。
阿良々木に対するやり取りとか、彼以外の人間では言わないし、やはり彼女としての信頼があるからこその、全部が全部可愛いムーブなんですよね。
このセリフも阿良々木くんが弱気になっていたところに、励ますように投げかけた言葉です。「特別」なんてのは人と比べた時に生まれるもので、それはどうやったら届くのか、たどり着けるのかよくわからないものです。
でも彼女の特別な人にはなれるかもしれない。現に阿良々木は戦場ヶ原にとっての「特別」である以上、その努力を怠ってはいないわけですから。
そんな信頼があるからこそのエールが贈れる戦場ヶ原、蕩れ。
「だけど── 一番いいのは、やって後悔しないことだ」(花物語:神原駿河)
神原駿河は生き方が真っすぐで、真っすぐすぎて折れ曲がっているという内面の矛盾を抱えたやつですが、彼女の行動原理はわかりやすいほど「怒り」なんですよね。それが他者の時もあれば、自分に向くこともあるから矛盾していて、個人的に精神構造が似てるなと共感値が高いです。
この場面では神原がバスケで大切な戦いに挑みます。その前文で「やって後悔するほうがいいなんて言うことは、『やってしまった後悔』の味を知らない、第三者の無責任な台詞だ」と神原が切り捨てます。
ただそれは、挑戦するなという警告ではなく「挑戦するからには成功するまで挑戦を続けろ」という意味のセリフです。
やってみなければわからないが、やるからには絶対上手くやる。単純でありながらも、そのために努力する彼女らしい素敵なセリフです。
「好きなものを好きでい続けるために、本当はもっと、頑張らなくちゃいけなかったんですよ」(化物語:八九寺真宵)
作中で一番好きなセリフです!これは文中の前文でも書かれているんですが、好きになったり、嫌いになることは普通の行為なんですよね。ただ自分が「好きだな、いいな」と思い続けるのは、たとえモノでも、人でも同じくらい努力が必要じゃないですかね。
頑張って好きになるのは、ちょっと違う気がするのもわかるんですが、それでも「好き」って感情は能動的だし、自分からどんどん惹かれていくんですよ。
その分、嫌いになったり、飽きた時に悲しみが膨れ上がるから、好きであり続ける努力は大切だと思うし、その努力が実る瞬間ってきっとあるんじゃないかなって思います。
どんな形でなのかは僕にもわかりませんが、現に西尾維新ファンの僕がこういう形でライターをさせてもらえているのも、「好き」を続けられたからなのかなって思います。
名言、名シーン満載な『〈物語〉シリーズ ぷくぷく』
僕の主観で選んだ名言集、いかがでしたでしょうか。作中には、観た人読んだ人にしかわからないあなただけの「名言」がまだまだ隠れていると思います。そんな心に残る言葉、自分に影響を与えるようなフレーズとの出会いは、『〈物語〉シリーズ ぷくぷく』にも!
パズルゲームとしての連鎖を決める爽快感に加えて、キャラクターのボイスが飛び交うのはファンとしてうれしいポイント。
また入手したカードはスコアや親密度など特定の条件で解放されるボイスもあり、今作だけの録り下ろしボイスも実装されているのは、もうたまりません…!
描き下ろしイラストも多く、〈物語〉シリーズファンなら間違いなく楽しめるゲームになっていると思います。原作やアニメとともに、ゲームでも作品世界にどっぷりと浸ってみてはいかがでしょうか。
この記事どう思う?
関連リンク
渡辺マッハニトロ
バーチャルライター
編集/2018年よりバーチャルフリーライター始めました!/Vtuber大好き/webディレクター/プランナー/DON'CRY編集/対左打者○/お仕事募集中です
https://twitter.com/kaede06
1件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:2585)
西尾維新ノートというより
物語シリーズノートですね