「5万円集まらなかったら死ぬ」歌人の佐々木あららが決死の実験

「5万円集まらなかったら死ぬ」歌人の佐々木あららが決死の実験
「5万円集まらなかったら死ぬ」歌人の佐々木あららが決死の実験

「note」よりスクリーンショット

歌人の佐々木あららさんが、株式会社ピースオブケイクの運営するWebサービス「note」を利用し、「5万円集まらなかったら死ぬ」という旨のクラウドファンディングを開催している。

佐々木あららの命を売ります」と題された「note」は一口500円から出資可能となっており、期限は1ヶ月。達成額の5万円が集まらなかった場合は佐々木あららさんが死んでしまうというもの。

そのあまりに強烈すぎるファンディングに、公開からすぐに話題となっている。

佐々木あららさんとは?

佐々木あららさんは歌人として活躍する男性。その作風は特徴的で、特にエロ歌人として彼を知る人は多い。
佐々木あららさんの作品例

●中に出すのが愛なのか外で出すのが愛なのか迷って出した
●「ぜんぶ好き」以外出口のない問いに「おっぱいです」で勝負して散れ
●土砂降りの夜のメールでとんでいく 僕という字は下僕の僕だ 佐々木あららさんの「note」より

また、その独自の作風で知られる以外にも、電子短歌集をガチャポンで販売する「あらら文庫」というレーベルを主宰。

さらにはプログラム言語にも精通し、短歌の自動生成プログラム「星野しずるの犬猿短歌」を開発する等、既存の短歌のイメージにとらわれない実験的かつポップな試みを行う、現代短歌界が生んだ異端児だ。

「星野しずる」のキャラクターデザインはイラストレーター・redjuiceさんがてがけている。

なぜ自分の命を5万円で……?

佐々木あららさんは、「note」に下記のように書き綴っている。

私は「もう生きなくていいよ」という許可が下りたらさっさと終わりにしてそうなくらい、生きるのを面倒だと思っている。世の中に期待されているとも思えない。もう私の能力ではじゅうぶんすぎるぐらい世間には貢献したと思っている。美味い物も美味い酒もびっくりするようなのまで飲んで食べて満喫した。すばらしい夜があった。そしてすばらしい出会いも。女も仕事も酒も最高だった。

40になった。そこで世間に問いたいことがある。今から誰のために生きようか。そしてその「誰」氏はお金を出してくれるだろうか。私はそんな経済的コネクションを大事にしてきただろうか。そんなテストをしたい。絶望テスト。佐々木あららさんの「note」より

佐々木あららさんは40歳の節目として、今回の企画を発案したようだ。

500円で「佐々木あららのいる未来」を買うことができるというこの試みは、「note」という新サービスの可能性だけでなく、Web界隈を賑わせているクラウドファンディング、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアによる人やお金のつながりを問う、クリティカルな企画だといえるだろう。

公開開始からすでに20パーセントほどの額が集まっているという(4月15日 17:00現在)。1ヶ月で5万円集まらないと「歌人・佐々木あらら」が死んでしまう(生命を断つわけではないらしい)、と明言されているので、今後も佐々木あららさんに面白いことをやり続けてほしい、と思っている方は寄付してあげて欲しい。

※一部誤解を招く表現がございましたのでお詫びして訂正いたします。
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