思想、科学、芸術に多大な影響を与えてきた「錬金術」について、豊富な図版とともに紐解く書籍『ビジュアル図鑑 錬金術の歴史』が、河出書房新社から2月25日(水)に刊行される。
本書を手がけるのは、科学誌『Nature』の編集長として、科学と文化の関係を追ってきたイギリスの科学ライターであるフィリップ・ボールさん。翻訳は辻元よしふみさんと辻元玲子さん。
A4変型判・256ページという図鑑仕様で、古代から現代まで、錬金術がたどってきた長い時間を一望できる。
【画像】『図鑑 錬金術の歴史』掲載の美麗な資料卑金属を金へ──科学と文化に影響を与えてきた錬金術
卑金属(金、銀、プラチナなど貴金属以外の金属全般)を金へと変える錬金術は、魔術や占星術と密接に関わり合う文脈で語られてきた。
時代ごとにテーマを設定して錬金術を解説。右:『錬金術と薔薇十字団の概要』(1760年頃)より、水銀を象徴する三頭の龍、またはメルクリウスの図。
その一方で錬金術は、科学へと移行していく以前の自然哲学として、芸術と人文科学における象徴的なイメージとして、西洋やイスラム、アジアまで影響を与えている。
今回刊行される『錬金術の歴史』では、金の生成を求める過程で、薬品、顔料、蒸留や精製といった技術が生まれ、化学へと姿を変えていく流れが、史料とともに整理されている。
資料を多数掲載する『ビジュアル図鑑 錬金術の歴史』
『ビジュアル図鑑 錬金術の歴史』では写本、版画、絵画、象徴図などの資料を多数掲載。
西洋のみならず東洋の錬金術についても章立てて概説。
各章では、水銀を象徴する三頭の龍、不老不死を求める東洋の錬丹術など、時代ごとにテーマを設定して図版が配置されている。
終盤では、錬金術が近代科学へと吸収されていく過程、そしてアイザック・ニュートンさんが錬金術の文献を所有していた事実などを紹介。科学の発展後も文化の中で受け継がれてきた様子が解説される。

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