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Logitech International社 エティシャン・ラバーニさんに聞く 「サイエンスとしてのゲーミングデバイス」

Logitech International社 エティシャン・ラバーニさんに聞く 「サイエンスとしてのゲーミングデバイス」
人間工学に基づいた最新テクノロジーで世界中のゲーマーから注目を集めるLogitech International。今回、ゲーミングデバイス部門の最高幹部が緊急来日、「ゲームの未来」をKAI-YOU.netだけに語った! 世界のゲーミングデバイス市場を牽引するLogitech International社の日本法人であるロジクール。
同社は4月18日、秋葉原UDXにおいてゲーマー向け周辺機器ブランドとして誕生した「Logicool G」シリーズ(海外では「Logitech G」シリーズとして展開)のプレス発表会を行い、ゲーミングマウス、ヘッドセット、ゲーミングキーボードなど全13モデルを披露した。会場ではテレビゲームをスポーツととらえ、様々な大会にて活躍しているeスポーツプレーヤーのStanSmithさん、ゲームの魅力を幅広く紹介する第3回ファミ通ゲーマーエンジェルの青木志貴さんによる「Logicool G」を使用した実演も行われ、会場には多くの取材陣が詰めかけた。

左より第3回ファミ通ゲーマーエンジェルの青木志貴さん、eスポーツプレーヤーのStanSmithさん

そこで、今回のプレス発表会に出席するため来日したLogitech International社でゲーミングデバイス部門を率いるEhtisham Rabbani(エティシャン・ラバーニ)さんにインタビューを依頼、イベント終了後に話を聞く事ができた。以下、Rabbani氏インタビューである。

Ehtisham Rabbani(エティシャン・ラバーニ)さん

──まず最初に「Logicool G」ブランドを立ち上げられた意図についてお聞かせください。

エティシャン・ラバーニさん(以下ラバーニ) これは率直に「新しい捉え方でゲーミングデバイスと向かい合う」という私たち自身の考えを示すためですね。

──先ほどの発表会で〝SCIENCE WINS〟と仰っていたのが印象に残りました。

ラバーニ 私たちの「Logicool G」製品は〝サイエンス〟をモットーに作られています。当然、サイエンスには研究が必要となります。たとえばマウスの場合、マウスを手にした際に「我々の手とマウスの間で何が起こっているか」を赤外線イメージングの技術を使って詳細に研究しているんです。それはキーボードやゲームパッドも同じ。そういった研究の積み重ねの結晶が「Logicool G」という事になります。

デバイス特性と〝サイエンス〟

──「Logicool G」の開発は、どのようなコンセプトで行われたのでしょうか?

ラバーニ 私たちは新製品を開発する際、原点に立ち返り、自問自答を繰り返しました。それはいまゲーマーが困難に思っている問題を、一体どのようにして解決できるのだろうかという事です。例えば長時間マウスを使っていると、手のひらが汗でジメジメしてきますよね。また人差し指や中指は常に接触しているわけですから指紋や手垢がついてしまう。そういった問題がありながらも、親指箇所は長時間使用してもグリップ力が保たれなければなりません。そこで我々は、マウスを握る手にとって重要な箇所を戦略的に3つのゾーンに分け考えました。さらに手のひらに当たる部分には、疎水性に富んだ素材をコーティングするといった工夫を施したのです。

──それぞれの箇所で〝サイエンス〟が存分に生かされているという訳ですか。

ラバーニ その通りです。やはり我々にとって、工夫というのは〝サイエンス〟ですね。マウスの手のひら部分のコーティングに関してもそうですが、マウスに使用されるスイッチも2000万回以上の耐久クリックテストを行っています。また、「G400s」には私たちにしかないセンサーテクノロジー(デルタゼロセンサーテクノロジー)を採用しています。

G400s

──そんな「Logicool G」を活用するユーザーのゲーミング体験はどのように変わるのでしょうか?

ラバーニ まず〝サイエンス〟によって、より良い環境で長い時間ゲームを楽しんでいただけるようになるでしょう。そしてツール(デバイス)としての正確なパフォーマンスにより、ゲームで勝利する事ができるでしょう。

──さらに、ユーザー個々の好みに合わせてカスタマイズが可能なようですね。やはりツールとしてカスタマイズ要素は重要なのでしょうか?

ラバーニ ユーザーによってニーズが違うので、カスタマイズは非常に重要ですね。たとえばゲーミングキーボード「G510s」にはLCDの画面がついていますが、何を表示させるかは人それぞれでしょう。同じく「G510s」に搭載されているカスタマイズ可能なG(ゲーム)キーには切り替え可能な3つのモードボタンと18個のGキーがありますので、最大54通りのボタン割り当て、マクロ設定が可能となるわけです。これもどのようにゲーム上で駆使するかは人それぞれです。

G510s

──ヘッドセットに関しては、どのようなポリシーで設計されたのでしょうか。

ラバーニ ヘッドセットで実現したいと思った事は3つあります。まずゲームの中で使われているリッチなサウンドを、リッチなまま忠実に再現したいということ。また、音楽を聴く際にも十分に楽しめる高品質なヘッドセットであろうとしました。そしてとくにオンラインゲームではボイスコミュニケーションも必要になってきますから、いま我々がここで話しているような非常にクリアなコミュニケーションが可能になるように設計しました。

──「Logicool G」は3年間修理の対応をしてくれるんですね。

ラバーニ 〝サイエンス〟を最大限活用した私たちの製品を、私たち自身が見守りたい。そんな思いから、責任をもって3年間の保証をさせていただこうと考えました。私達の製品は必ず、ゲーマーのニーズに合った状態で使い続けられるようにしたいと考えています。ここにいる彼はヴィンセント・タッカーといいましてゲーミングのプロダクト部門のトップなんですが、3年の保証は彼が約束してくれますよ(笑)

──「Logicool G」シリーズの開発秘話をお聞かせください。

じゃあ、ヴィンセントに何か紹介してもらおうかな(笑)

ヴィンセント・タッカーさん(以下タッカー) そうですね……。では、「G600(ゲーミングマウス)」に関する話を紹介します。この製品を開発する際、ゲーミングコミュニティを通じて、プロのゲーマーの方、デベロッパーの方たち500人以上と情報を交換しました。その結果浮き彫りとなったのが、多くのボタンがついているマウスはゲームにエキサイトしてくると間違ったボタンを押してしまう、という問題です。「G600」には20個ものGボタンが搭載されている訳ですが、そういったボタンの押し間違えを防ぐことを考慮したボタンデザイン・配置を採用しました。それがこの「ダブルディッシュデザイン」です。

G600

──なるほど。確かにこれなら押し間違えもなさそうです。

タッカー いま特許を申請することを予定しています。

デバイスからみた、ゲーミングシーンの未来

──今後、Logitechはコンシューマ向けゲーミングデバイスよりも、PCゲーミングデバイスの開発に注力されると報道で伺っております。PCゲームとコンシューマ向けゲーム、いま業界の潮流はどのようになっているのでしょうか?

ラバーニ 世界的に見てもPCゲーミングは非常な勢いで成長しているんですが、コンシューマはどちらかと言うと下降気味だと言っていいでしょう。これから近いうちプレイステーションでもXboxでも新しいハードが出てきて、さてどうなるだろうかと成り行きに注目が集まっています。個人的にはプレイステーション4に大ヒットしてほしいと思っていますね。

──日本のゲーム市場に関して、いかがお考えでしょうか?

ラバーニ ソフトに関しては、好みのジャンルが他の国々と少し異なりますね。日本ではRPGが人気ですが、ストラテジーゲームはそれほどでもありません。ただゲーミングデバイスにフォーカスを当てると、日本のゲーマーの皆さんも他の国の方々と非常に関心が似ていると思います。

──では最後に、未来のゲーミングについてお聞かせください。現在、ゲーミングデバイス開発の観点から注目されている新しいジャンルはありますか? また、ゲーム自体のハイスペック化により新しいデバイスは出現するのでしょうか?

ラバーニ MOBA(マルチプレイヤー・オンライン・バトル・アリーナ)には注目しています。さらに今後はジェスチャーやトラッキングなど、非常にエキサイティングなデバイス開発が生まれると思いますね。ゲームはまだまだ面白くなるでしょう。

(インタビュー・文/オフィス本折)


Logicool
http://www.logicool.co.jp/ja-jp

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