「私もハーバードの学生だ」 黒人学生たちがTumblrでメッセージを発信

「私もハーバードの学生だ」 黒人学生たちがTumblrでメッセージを発信
「私もハーバードの学生だ」 黒人学生たちがTumblrでメッセージを発信

「字、読める?」――こう言われたのはキミコ・マツダ・ローレンスさん。彼女は演劇の脚本の執筆と監督を務めた、この活動の中心的存在。

ハーバード大学の黒人学生たちが、根強く残る黒人に対するステレオタイプを払拭すべく、3月1日、Tumblrでブログ「I, Too, Am Harvard私もまた、ハーバードの学生だ)」を開設した。

このブログは、黒人学生たちが言われたステレオタイプ的な発言や、そうした発言に対する黒人学生の主張を紹介するという内容で、大きな反響を呼び、同様の活動がアメリカのみならず、オックスフォード大学ケンブリッジ大学などヨーロッパの大学生の間にも拡がっている。

このブログは、3月7日、ハーバード大学内で上演された「I, Too, Am Harvard」という、ブログと同名の演劇と合わせた一連の活動として企画された。

「I, Too, Am Harvard」は、アメリカの黒人詩人、ラングストン・ヒューズさんの詩「I, Too, Am America私もまた、アメリカ人だ)」をオマージュしたもの。
I, Too, Am Harvard (Preview)

ハーバード大学の黒人学生たちの訴え

黒人学生たちが言われたステレオタイプな発言は、それを言った当人が意識的にせよ無意識的にせよ、「黒人は白人より劣っている」という認識から発せられたと伺えるものが多い。また、大学入学の際、マイノリティを優遇する措置である「アファーマティブ・アクション格差是正措置)」に関する発言もある。しかし、そうした心ない発言に対する彼ら・彼女らのメッセージは明るく、力強い。その一部を紹介したい。

「あなたは私が知る限り、最も白人らしい黒人ね」

「君は黒人でラッキーだったね。大学に簡単に入れるんだから! ――元クラスメイト」

「びっくりさせようか! 俺がハーバードに出した願書は、顔写真だけじゃなかったんだぜ」

「俺が聴いてるのは、ラップじゃない」

さて、翻って日本ではどうだろうか。これらの発言は日本人にとっても無関係ではない。日本人もひとたび海を渡れば、マイノリティとなる。

今後ますます世界を舞台にして働くことが予想される時代に、このソーシャルメディアを活用した取り組みは、何らかの示唆を与えてくれるのではないだろうか。

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