“プロデューサー目線で携わる三月のパンタシア
──アルバムのジャケットに描かれた3人のキャラクターは、静かでありながらもそれぞれに何らかの感情を感じさせます。どのような思いでつくられたんでしょうか?loundraw 三月のパンタシアの仕事を初めていただいたのが去年の2月で、CDのジャケットやMVのキャラクターデザインなど、個人的にも初めてのことが多かったんです。
3人の女の子は、僕が最初に担当したキャラクターなんです。『はじまりの速度』という曲をいただいて、それならMVはこんな感じにしたいと、楽曲にインスパイアされて生まれたキャラクターです。 loundraw この曲自体、何度も聞いたという以上に、仕事という枠を超えていろいろな方々に出会うことができた思い入れのある存在です。アニメ『キズナイーバー』のエンディング主題歌という、規模の大きなプロジェクトに参加することで、自分の立ち位置や考え方も変わっていきました。そういう意味では、人生におけるターニングポイントになった存在ですね。
そんな始まりからちょうど1年経って、彼女たち3人が卒業するというシチュエーションと、僕自身が大学を卒業するという境遇、そういういくつもの節目を感じながら、個人的な思いも含めて描きました。
一方で、応援してくださっている方々の中にも、自身が節目を迎えたような人がたくさんいると思います。その人が共感できるというか、仮に経験していなくても「良かったな、懐かしいな」と思える景色のような、そういったものが描ければいいかなと。
──三月のパンタシアはボーカルのみあさんをはじめ、複数のクリエーターが参加しているプロジェクトです。個人の仕事と比べると異なる面もあると思いますが、loundrawさんはどのような意識で参加されているんですか? loundraw 僕自身はプロデューサーのような感覚でビジュアルを描いています。とはいえ、僕が全体を管理するというわけではなく、それぞれがそれぞれの役割の中で自分を表現しているので、三月のパンタシアとしての仕事ではあるけど、「ここはloundrawが担当したんだな」と思ってもらえるように意識しています。
僕は、絵を描いている自分という存在に、どんな価値があって、どうやって人と関わりながら、仕事ができるのか、すごく考えるんです。そうやって、自分を俯瞰するのと同じ感覚で三月のパンタシアにも接しているのかなと。
──ボーカルを担当するみあさんからイラストをイメージすることはありますか?
loundraw 3人の女の子でいうと、やっぱりセンターの女の子ですね。主にみあさんの声からのイメージですけど、自分の中に芯がありつつも、女の子らしいゆらぎや不安定さ、何かに耐えているような雰囲気、そういったものを感じることはありますね。
イラストから曲や映像が生まれるように
──最後に将来的な方向性についてお聞きしたいと思います。すでにイラストレーターとして活動されていますが、大学を卒業後もイラストを描いていきたいと考えているんですか?loundraw 今はそうですね。ただ、ストレートエッジさんとの漫画もそうですけど、くくりとしてイラストレーター、いわゆる1枚絵を描くだけじゃなくてもいいのかなと。
僕としては、絵を描くのはあくまでも手段のひとつなんです。だから、絵を描くのがすごく好きで、ずっと描くことだけやりたいというのとは違っていて。そもそもは、人に何かを伝えたかったからで、最初に出会って、なおかつ褒められたのが絵だったと。受け入れられることは続けたくなるじゃないですか。本当は、文章や音楽でもよかったのかもしれません。
──具体的にやってみたいことがあれば教えてください。
loundraw やっぱり動画に関わりたいですね。イラストは一瞬しか描けないので、どれだけ詰め込みたくても限界があります。そういう意味では、三月のパンタシアの曲を聞いていると、すごくうらやましいなと思うんですよ。Aメロ・Bメロ・Cメロ・サビという時間のあいだは、人を注目させられることができるので。
これまでは曲をきっかけにイラストをつくってきましたけど、逆に“イラスト発”の曲や映像ができるような機会があるといいですね。イラストレーターの場合、基本的に何かを受けてつくることが多いので、コンテンツを生む原作のようになれると楽しいと思います!
loundrawさんとみあさんのサイン入りポスターをプレゼント
loundrawさんとボーカルのみあさんがサインした、 『あのときの歌が聴こえる』初回生産限定盤のジャケットポスター(B2)を3名様にプレゼントいたします。【応募方法】(@KAI_YOU_ed)をフォローして、この記事をツイートしてください。
【応募期限】2017年3月24日(金)23:59まで。当選者にはTwitterのダイレクトメッセージにてお知らせいたします。
関連商品
あのときの歌が聴こえる(通常盤)
あのときの歌が聴こえる(通常盤)
発売 : 2017年3月8日
価格 : ¥3,240
形式 : CD
関連商品
あのときの歌が聴こえる(初回生産限定盤)(Blu-ray Disc付)
あのときの歌が聴こえる(初回生産限定盤)(Blu-ray Disc付)
発売 : 2017年3月8日
価格 : ¥3,335
形式 : CD+Blu-ray
この記事どう思う?
イベント情報
MUSIC THEATER 2017
- 日程
- 2017年5月27日(土)・28日(日)
- 時間
- 開場15:00 / 開演16:00(予定)
- 会場
- さいたまスーパーアリーナ(アリーナモード)
- チケット料金
- 全席指定 ¥8,640 (税込)
- 問い合わせ
- チケットポート TEL: 03-5561-9001 (平日10:00〜18:00)
音楽シーンとアニメシーンとのコラボレーションを展開してきたソニーミュージックグループがおくる音楽イベント。
アーティストのライブパフォーマンスとアニメ映像で繰り広げられるスペシャルステージ。
三月のパンタシアとしては、初のライブ披露となる。
【出演者】
綾野ましろ Aimer ELISA Kalafina GARNiDELiA ClariS さユり SawanoHiroyuki[nZk] 三月のパンタシア シド 高垣彩陽 CHiCO with HoneyWorks 戸松遥 TrySail 春奈るな FLOW LiSA (五十音順)…AND MORE!!
関連リンク
三月のパンタシア
クリエータープロジェクト
終わりと始まりの物語を空想するボーカル「みあ」を中心としたクリエータープロジェクト。どこか憂いを秘めたボーカリスト「みあ」の歌声に、多くの人気ネットミュージシャンやイラストレーターが共感、魅了され、プロジェクトに参加。すこっぷが制作した楽曲「day break」を2015年8月に発表し活動をスタート。ネット上での活動をメインに、「青に水底」(n-buna)、「七千三百とおもちゃのユメ」(ゆうゆ)、「星の涙」(40mP)、 「イタイ」(buzzG)といった楽曲を次々と発表。参加コンポーザーの手掛けた 楽曲の総再生回数は3,000万回を越える。
【参加メンバー】
みあ(ボーカル) / 浅見なつ(イラストレーター) / loundraw(イラストレーター)
bob(イラストレーター) / すこっぷ(コンポーザー) / n-buna(コンポーザー)
ゆうゆ(コンポーザー) / 40mP(コンポーザー) / buzzG(コンポーザー)
みのり(ノベリスト)
Twitter(@3_phantasia)
loundraw
イラストレーター
永田ガラ著『星の眠る湖へ -愛を探しに-』(メディアワークス文庫)のカバーイラストで10代にしてデビュー。 以降、『君の膵臓をたべたい』(双葉社)、『我もまたアルカディアにあ り』(ハヤカワ文庫JA)、東野圭吾『恋のゴンドラ』(実業之日本社)な ど、様々な小説作品の装画を担当。担当装画の書籍累計販売部数は、150万部を超える。透明感、空気感のある色彩と、被写界深度を用いた 緻密な空間設計を魅力とし、ジャンルを問わず活躍中。2016年末、初の画集『Hello, light. ~loundraw art works~』を上梓。
Twitter(@loundraw)
0件のコメント