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  • 三月のパンタシア『ガールズブルー・ハッピーサッド』リリース記念
  • イラストレーター・ダイスケリチャードにインタビュー
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音楽とともに進化するイラスト表現 三月のパンタシア描くダイスケリチャード インタビュー

三月のパンタシア『ガールズブルー・ハッピーサッド』キービジュアル

軽快な描線とポップな色彩で描かれる独自の作風で、SNSを中心に幅広い層から人気を集めているイラストレーター・ダイスケリチャードさん。2018年には初の商業画集を出版するなど、今後の活躍が期待されている若手注目株のひとりだ。

3月13日に発売されたクリエイタープロジェクト・三月のパンタシアのニューアルバム『ガールズブルー・ハッピーサッド』では、アルバムのタイトルにちなんだ“青”が印象的に用いられたジャケットイラストを手がけている。
アルバム収録曲「パステルレイン」ミュージックビデオ公開中
今回のインタビューでは、ダイスケリチャードさんがイラストレーターとして活動に至るまでの経緯や、イラストにおけるモチーフへのこだわり、創作において影響を受けたカルチャーなど、自身のパーソナリティーに迫るさまざまな話をうかがうとともに、三月のパンタシアとの出会いやニューアルバムのイラスト制作秘話などについても語っていただいた。

取材・編集:平泉康児 文:吉田昂平

一冊の漫画が人生を変えた

『気化熱 ダイスケリチャード作品集』カバーイラスト(2018)

『気化熱 ダイスケリチャード作品集』カバーイラスト(2018)

──ダイスケさんは現在フリーランスのイラストレーターとして活動されていますが、元々は就職されていたんですよね。

ダイスケリチャード(以下、ダイスケ) そうなんです。専門学校を卒業してすぐ、企業にデザイナーとして就職して、主にロゴやWebサイトのバナーなどのデザインしていました。そこを2018年に退職して、イラストレーターとして独立したという流れです。

──学生時代からデザインを学ばれていたのでしょうか?

ダイスケ グラフィックデザインの専門学校に通っていたので、デザインばかりしていました。学校では色面構成やタイポグラフィといったデザインに関する科目はあったのですが、デッサンやドローイングなど絵に関する科目はなくて、絵に関する専門的な知識や技術を習得する機会はほとんどなかったですね。

──専門学校では具体的に何を学ばれていたんですか?

ダイスケ デザインに関しては何もわからない状態からのスタートだったので、本当に初歩的なことから学びました。IllustratorやPhotoshopといったアプリケーションの使い方、あとは簡単なものではありますがWebのコーディングなどにも触れました。デザインに関する基礎的な知識を広く学んだという感じですね。 「風呂で暮らす人」プライベートワーク ──イラストを描き始めたのはいつ頃なのでしょうか?

ダイスケ 絵は幼い頃から趣味で描いてはいました。記憶に残っているところで言うと、小6のときにお年玉で初めてペンタブレットを買ったんですが、当時はなかなか上手く使いこなすことができなくて、結局タンスの肥やし状態になってしまったんです。しかもうちの実家はなぜか湿気がすごくて、しばらくしてタンスから出したときにはすでに壊れていた(笑)。

──絵を描くために小6でペンタブレットを買うって結構早いですよね。

ダイスケ そうかもしれませんね。それで、一旦は絵から離れていたんですけど、また次の年のお年玉で新たにペンタブを買いました。その後はすこしずつペンタブの使い方も覚えてデジタルで絵を描くようになっていきました。

──その当時好きだった作家さんはいましたか?

ダイスケ その当時というか、僕がイラストを描くすべてのきっかけが、『週刊少年ジャンプ』で連載されていた漫画『シャーマンキング』の武井宏之さんなんです。今でも武井さんは一番憧れの存在ですね。

──『シャーマンキング』とはどのような出会いだったんでしょうか?

ダイスケ 小1のときに書店でたまたま『シャーマンキング』の15巻を目にしたんです。もうそれがめちゃくちゃカッコよくて……。見た瞬間に「これだ!」って思いました。完全に表紙の絵のインパクトから入っているので、ストーリーなどもよく知らないまま、その15巻を衝動買いしましたから(笑)。そのくらい15巻の表紙の絵が衝撃的だったんです。

ロゴもキラキラしていて、本当にカッコいいなと思って。あまりにも好き過ぎて、しょっちゅうカバーを外して絵を眺めたりしていたのですが、いつの間にかそのカバーをなくしてしまって……。だからいまだに15巻だけカバーがないんですよ(笑)。 ──『シャーマンキング』の絵は、その後イラストレーターになるダイスケさんに大きな影響を与えたんですね。他に好きな漫画などはありますか?

ダイスケ 僕の人生における漫画四天王というのがあるんですが、まずは先ほどお話したように最も影響を受けた『シャーマンキング』。そして『DEATH NOTE』、『聲の形』、『よつばと』。これが四天王ですね。

──それぞれの作品で好きな理由はあるんですか?

ダイスケ 小学生から中学生くらいの時って、使えるお金が限られていますよね。なので大体、家族が好きなものが回ってきて、そのまま吸収する、みたいな時期だったんです。僕には少し年の離れた姉がいるんですが、その影響で『DEATH NOTE』を借りて読んでいたんですよ。

『聲の形』は「面白い漫画ないかな~」と思いながらネットをしているときにたまたま見つけて、読んでみたらハマってしまい、次の日にはもう全巻揃えていました。『よつばと』はただただ癒し、読んでるときはとにかく落ち着く時間ですね。

アニメはほぼ見ないダイスケリチャードの嗜好

「お菓子あげといたらある程度親切なオバケ」プライベートワーク

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──本格的にイラストを描き始めたきっかけはあるのでしょうか?

ダイスケ 高校2年生くらいですね。自分が描いたイラストを周りの友達に見せたら「上手い上手い」と褒めてくれたので、「じゃあお小遣いでも稼いでみるか」という軽いノリではじめたのがきっかけでした。

紙の本を制作する元手がなかったので、DL販売でイラスト集のようなものをリリースして。それが、本格的にイラストを描き始めた最初ですね。

──当時はどのような制作環境で描いていたんですか?

ダイスケ 値段も安かったSAIを使って描いていました。OSはWindow環境でしたね。その後デザインの専門学校に入学したタイミングで「やっぱりデザイナーといえばMacだ」ということでMacを購入しました。制作環境がMacに移行したことをきっかけに、ソフトもCLIP STUDIO PAINTを使うようになりました。

──イラストレーターとして活動を始めた頃に、よく見ていたイラスト系のWebコンテンツなどはありますか?

ダイスケ 僕はイラストは描くんですけど、あまり人のイラストを見ることに興味はなくて、特定のどこかのサイトを見ていた記憶はあまりないですね。

──そうすると、「pixiv」などのイラスト投稿サイトも特に見ていなかった?

ダイスケ 「pixiv」には一応投稿はしていましたが、自分は数か月に1度アップするくらいで、誰かが描いたイラストを積極的に見るということはほとんどなかったですね。

あとは、今で言う“バズった”絵がTwitterなどで流れてきて、それを見るくらいでした。

──映画やアニメなどのコンテンツには触れていましたか?

ダイスケ 実は動画系のコンテンツってほとんど見ていないんですよ。でも、好きな音楽が自分のイラストに生きているというのはあって。イラストに関して影響を受けたカルチャーがあるとしたら、8割くらいは音楽だと思います。母と姉が音楽好きで、そこから受けた影響が大きいですね。
「満身創痍」プライベートワーク

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──なるほど。音楽はどのような曲を聴かれるのですか?

ダイスケ 小学生くらいからずっとバンドが多いですね。他の同級生たちがORANGE RANGEなどを聴いているときに「俺はバンプ(BUMP OF CHICKEN)を聴いてるぜ! 皆とは違うぜ!」みたいな(笑)。その時の小学生にはそこまでBUMP(OF CHICKEN)が浸透してるイメージもなかったので。

中学生になるとインターネットに触れる機会も増えてきて、アニメのオープニングテーマを見たりしているうちにGRANRODEO(グランロデオ)にハマったんですよ。この頃からGRANRODEOはずっと聴いていますね。

──音楽はダイスケさんのイラストにどのような影響を与えているのでしょうか?

ダイスケ 音楽から受ける影響はいろいろとあるんですが、たとえば気持ちが落ち込んでいるときって、普通は明るくて元気が出るような曲を聴きたくなると思うんです。

でも僕はそうじゃなくて、もっと暗い音楽を聴いて徹底的にどん底まで気分を落としたうえで、そこから這い上がって元気を取り戻す、みたいなタイプで。

ある日、ちょっと落ち込むことがあってYouTubeで「暗い曲集」みたいなものを検索して片っ端から暗い曲を聴いていったんです。そんな中でMUCC(ムック)というバンドの『遺書』という楽曲に偶然出会って、これがまたそのときの自分に「バシーン!」とハマったんですね。

このMUCCの影響で、これまで作品のタイトルにはほとんど使うことがなかった漢字を使うようになったりしました。あとはイラストの人物に眼帯をつけさせたり、漢字パーカーを着させたり、表現のさまざまな面で影響を受けましたね。
「夏休みの課題終わる気配がない人」プライベートワーク

「夏休みの課題終わる気配がない人」プライベートワーク

──好きになったミュージシャンやバンドのスタイルが、ダイスケさんの表現にもかなりダイレクトに影響を及ぼしていると。

ダイスケ それはありますね。あと特にMUCCの場合、これは少し語弊のある言い方かもしれませんが「ダサいけどカッコいい」みたいな魅力を個人的には感じていて

これまで自分が「カッコ悪い、ダサい」と思い込んで避けていたような表現も、恥ずかしがらずにやってもいいんだということに気付かされて、この考え方も作品に大きく影響を与えていたりします。

──そのほかに影響を受けている好きな音楽があれば教えてください。

ダイスケ 僕はMUCCとGRANRODEOとKAT-TUNのファンクラブに入っているんですよ

──あのジャニーズのKAT-TUN?

ダイスケ 小学生くらいの頃からずっとジャニーズが好きなんです。今は男性がジャニーズのファンってそんなに珍しいことではないですけど、当時は結構珍しくて、同級生の男友達にジャニーズの話をしていて「変なやつ」って思われていたんじゃないかと思いますよ。

──KAT-TUNのどういった部分に魅力を感じているのでしょうか?

ダイスケ ビジュアル面も楽曲もどちらも魅力的なのですが、漫画のようにメンバーそれぞれが個性的なキャラクターを持っているところに特に魅力を感じていて。あとは全楽曲クオリティが本当に高くて、捨て曲が一切ない。KAT-TUNは最高ですね。

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この記事へのコメント(1)

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匿名のユーザー

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素敵なイラストレーターさんですね

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