アダルトVR×実写の可能性 AV女優に憑依できる究極の体験とは?

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アダルトVR×実写の可能性 AV女優に憑依できる究極の体験とは?
アダルトVR×実写の可能性 AV女優に憑依できる究極の体験とは?

「アダルトVRエキスポ2016」株式会社アイ・ポイントブース/小西まりえさん(左)と舞園ひなさん(右)にはさまれる編集部員

8月27日(土)、都内某所にて開催された「アダルトVRエキスポ2016」。大盛況となったこのイベントにKAI-YOU編集部も潜入。 アダルトVRはKAI-YOUでも紹介した『なないちゃんとあそぼ!』をはじめとしたバーチャル空間でのゲームが目立ち、今回も複数のブースで展開が見られた。 しかし、アダルトといえば実写も黙ってはいない。各社で試行錯誤が続く中、ある意味で「究極の体験」を謳う、とあるVRアダルトビデオ(以下VR-AV)の話に強く興味を惹かれた。

取材・文・写真:松本塩梅 編集:コダック川口

スマートフォンを使う「VRゴーグル」型コンテンツが増加中

アダルト動画やコミック、アプリなどを扱うデジタルコンテンツ配信マーケット「HBOX.JP」を運営する株式会社アイ・ポイントのブースには撮影待機列ができていた。体験できるアダルト作品に出演した女優・小西まりえさんと、同じく女優の舞園ひなさんが撮影に応じてくれていたのだ。 小西まりえさんが出演した『VR SEX 小西まりえ~兄チ●ポに中出しされて屈服?~(HD版)』はHBOX.JPにて配信中。スマートフォンを差し込んで使う「VRゴーグル」を利用し、専用プレイヤーアプリで視聴する。

コンテンツ配信方法も従来のシステムを利用でき、VRゴーグルを用意するだけなので、体験までのハードルは他のヘッドマウントディスプレイに比べて低いといえる。 動画のファイルサイズは「20分で1GBほど」だが、通常が「2時間で2GB」であることを考えると大きく感じる。「今後は動画を軽量化・高画質化できるような仕組みにして、それに合わせて長尺にしていきたい」と制作陣。

現状は男優または頭上付近にカメラを設置し、カメラマンは存在せず、定点で撮影している。視野角は210度ほどで、体験者の背後の視野は黒塗りとなる。「いずれは360度対応したい」とのことだが、そのためには複数台のカメラを使用しなくてはならないため、それぞれのシンクロ作業を考えると制作の難度は上がっていくそうだ。

まずはストーリーよりもシチュエーションを切り取った作品で、スタンダードにさまざまな女優を撮影し、ユーザーからの声を取り入れて改善していきたいとのこと。

AV女優に憑依!? 誰でも女の子になれちゃう体験

株式会社アイ・ポイントブース/(左)小西まりえさん、(右)舞園ひなさん

営業担当者は「(8月23日の発売だが)反響は謙遜なしで、かなり来ている」と言う。本作品は男優と同じく寝転んで見るのを「推奨ポーズ」としており、同じ体制を取ることでリアルっぽさを感じられるのが好評とのこと。

「今のメインは『女の子に上に乗ってもらって、イイコトをしてもらう』ストーリーなので、同じ体勢を取るほどに作品に入っていきやすい。動画なのだけれど動画じゃない、という楽しみ方がウケていますね」

「これまでの作品で手応えを感じたもの」を聞いてみると、「手応えというより面白いものが撮れた」と教えてくれたのが『VR SEX 小西まりえ ~女体でオナニー&レズ体験~(HD版)』だ。

画像はHBOX.JPより(編集部によりモザイクを追加)

本作品は男優ではなく女性(小西まりえさん)の頭に装着したカメラで撮影しているため、視聴者は「女の子のオナニー」を体験できる。言うなれば、小西まりえさんに憑依したかのような感覚があるという。「体験という意味では究極に近いものではないか」と制作スタッフは言う。

画像はHBOX.JPより(編集部によりモザイクを追加)

また、別の女優にカメラを付けて小西まりえさんが責めるレズシーンもあり、自分が女性となって、女性からの責めを体験できる。いち視聴者として行為を観賞するのが基本だったところに、VRによる「憑依」という新感覚が生まれているのだ。

制作スタッフは「小西さんにカメラを付けたままで、男性が迫ってくるシナリオも試みたが、あまり観たくはなかったので変えた」と笑う。 需要があるのかは未知数だが、仮に女性向けのアダルトVRならば「VRカメラが女性、責めるのが男性」というパターンも可能性としては考えられるだろうか。

「画面外」にあった部分を眺められる楽しみ

また、株式会社フューチャーリープのブースでは、コスプレパロディでお馴染みのTMAからリリース予定のVR-AVサンプルを視聴できた。

女優のみづなれいさんが寝転がった男優を責める作品だったが、奥行き感のある表現は、やはりひと味ちがう。たとえば、シックスナインの態勢を取られた時にも、顔を見るか、他を見るかの選択権が視聴者側にあるのは新鮮に感じた。 対面座位でも、挿入部でなくみずなれいさんの表情だけを見ることもできる。あるいは、従来の作品であれば「画面外」だった、みずなれいさんが突っ張った脚の踏ん張りアキレス腱を眺めるといった見方もできる。

「カット割り」や「構図」という概念をなくしてしまうともいえなくはないが、現時点では視聴の自由さによる楽しみが筆者の印象に強く残った。

もっとも、『なないちゃんとあそぼ!』で体感したジャイロセンサーによる距離感の表現、つまり「自分が近づけば、相手に近づける」というバーチャル空間ならではの新体験を味わってしまうと、あくまで受け身にしかなれない現状のVR-AVにささやかな物足りなさも覚えた。

ただ、それすらも乗り越える方法が生まれるのかもしれない。実写とバーチャルが今後どのように交わっていくか、あるいはそれぞれが先鋭化していくのをリアルタイムで感じられるのは、黎明期にある今だからこその楽しみだと言えよう。

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