ローションになまり実況、バラエティに富んだスタイルへ
ゲーム実況には、ゲーム攻略の解説をしたり、ゲームとは関係のない雑談をしたり、チームを組んで複数人でプレイしたり、独自の縛りルール(回復アイテムを使用できない等)を設けてプレイしたりと、そのスタイルは様々。それだけでなく、ローションを塗った上で「ダンスダンスレボリューション」をやったり、どこかを旅しながら実況したり、縄に縛られながらプレイしたり、ほかにも誰かの声真似や地方のなまり、音声読み上げソフトや外国人がカタコトの日本語で実況したりと、ただしゃべる実況から、バラエティに富んだスタイルが生まれていきます。
ゲーム実況主といえば、どこかプレイの実力に注目されがちですが、実況スタイルや実況主の個性が大きな楽しみ方の1つになっているといっても過言ではありません。
時には、もはやゲーム自体のおもしろさとは全く関係なく、むしろ人気のないゲームでも実況主がおもしろく放送することで、「ゲーム実況」というコンテンツとして成立する状況にまできています。
こうして、「おもしろい」「プレイがうまい」「セクシーな声」「いい人そう」「イケメン」などの様々な理由から、いつしかタレントさんやアイドルのような人気を博す実況主も次々と現れてきました。
特にさっき名前をあげた最終兵器俺達さんは3億2000万以上、M.S.S Projectさんは2億4千万以上と、これまで投稿してきた動画の再生回数が桁外れで高く、いかに人気なのかがうかがえます。(最終兵器俺達さんは総再生回数ナンバーワンです。 ※ニコニコ大百科参照)
動画と生放送でも一番人気のコンテンツへ成長
ゲーム実況は、主にニコニコ動画で人気でしたが、2011年にはユーザーによるニコニコ生放送(ユーザー生放送)において、ゲームカテゴリの番組数が一般カテゴリを超える程になりました。ゲームカテゴリは、ニコニコ動画においても最も投稿数の多いカテゴリでもあり、実況動画のニコニコ動画への投稿数は160万件以上(実況プレイ動画タグの検索数)、全体の10%以上を占めています。ゲーム実況は、ニコニコ動画とニコニコ生放送の両方で大人気のコンテンツへと成長。「ボーカロイド」や「踊ってみた」のような1つの文化として親しまれます。
特にニコニコ生放送では、実況主と視聴者がリアルタイムでコミュニケーションを取れるため、実況主と一緒にゲームをプレイしている気持ちになれます。
難易度の高いステージを一緒に悩んだり、時にはアンケート機能を使って視聴者にゲーム内の選択を委ねたりと、友だちと一緒に遊んでいるような懐かしい感覚に浸れるのが人気の理由かもしれません。
また、徐々に公式生放送でもゲーム実況主を起用するケースが増え、ゲーム実況という言葉がさらに多くの人へと広がります。「ゲームをするだけなら自分にもできる」(実は意外と難しいけど…)と考える人が増え、ゲーム実況主自体の数も増えていきました。
ネットの世界からリアルなステージへ
そして昨年2014年からは、ゲームメーカーが新作ゲームのPRとしてゲーム実況主を公式イベントへ呼んだりと、公式でゲーム実況主を認める動きが顕著になります。ニコニコ動画やニコニコ生放送で活動していた実況主たちが、今度はリアルな場へとステージを移しつつあるのです。また、PlayStation®4にニコニコ生放送へのゲーム配信機能が搭載されたり、任天堂の一部タイトルによるゲーム実況動画が奨励金対象になったりと、これまでメーカー側の黙認という、なかばグレーゾーンで成立していたゲーム実況を安心して行える環境が整ってきました。
「このゲーム楽しいよね!」という感情を、自分だけでなく投稿者や視聴者と共有できるゲーム実況の魅力が、ついにニコニコを飛び出して、ゲームメーカーにも届いたのです。
また実況動画を見て、実際に「自分もこのゲームやってみたい!」と、そのタイトルを購入する人も少なからずいるため、ゲームメーカーもこの文化を無視できなくなってきたのも要因だと思います。
とは言っても、まだまだゲーム実況を見たことないという人もいるかと思うので、ここで私がオススメするゲーム実況動画を紹介していきます!
連載
ユーザーが独自の切り口で取材を行い、ニコニコ動画やニュースサイトへコンテンツを配信するユーザー記者による連載企画! この連載では、niconicoで人気を集める生主・jetだよ、あおいたん、(〇д〇透)率いるユーザー記者ユニット・JASTが取材した記事を配信いたしますっ!
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