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「風立ちぬ」喫煙シーンを問題視 日本禁煙学会が要望書を提出・批判

画像は『風立ちぬ』公式Webサイトより (C)ニ馬力・GNDHDDTK

2013年7月20日の公開より、老若男女問わず多くの観客が詰めかけている、宮崎駿監督の最新作「風立ちぬ」。関東大震災を経て、第二次世界大戦・太平洋戦争へと向かう激動の時代を駆け抜けた、航空技師の堀越二郎とその妻である菜穂子の恋物語と、夢とその世界を巧みに描いたアニメーション技術が評価され大いに話題となっている。

そんな折に2013年8月12日付で、日本禁煙学会から映画「風立ちぬ」制作担当者宛に「映画『風立ちぬ』でのタバコの扱いについて(要望)」という要望書がWeb上に公開され、議論が巻き起こっている。要望書のPDFファイルはこちらからダウンロードして見ることができる。
演出面にまで踏み込んだ喫煙シーン批判の実態
当該要望書では、「風立ちぬ」の作中での「教室での喫煙場面、職場で上司を含め職員の多くが喫煙している場面、高級リゾートホテルのレストラン内での喫煙場面など」の演出が、日本を含む177カ国が批准している「タバコ規制枠組み条約」の13条「たばこの広告、販売促進及び後援」の条項に違反しており、「風立ちぬ」は条約違反ではないか、と指摘

また「特に」と念を押して批判しているのは、結核患者である妻・菜穂子の手を握りながらの喫煙描写だ。「妻の心理を描写する目的があるとはいえ」と一定の留保を見せながらも、妻の心理について「他の方法でも十分に表現できたはず」と断固批判。

最終的には「映画制作にあたってはタバコの扱いについて、特段の留意をされますことを心より要望いたします。」と作品自体の上映に反対するわけではなく、あくまで指摘と要望に留まっている。
この騒動における問題の根幹とは
この要望書について、インターネット上では、当然予想していた結果だという意見から、禁煙ファシズムを警戒する意見、作品の演出内容まで踏み込んで批判することに疑問を感じるという意見、この要望書がネタバレしすぎているという意見など、様々な感想が飛び交っている。

生活慣習や人々の価値観は時代とともに、常に変化していくものだ。だからこそ「当時」に真摯に向き合い、その時代を描こうとする時、現在の価値観との齟齬はどうしても生まれてしまう。問題の根幹はここにあるのかもしれない。幅広い層に届きうる良質なエンターテイメント作品において、そんな課題をどう考え、いかに制作を行なっていくべきなのか。表現に携わる人々にとって、考えるべき点の多い問題ではないだろうか。

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