午前7時、ぼくはVRChatで“超新星爆発”を見た──新作ワールド「BLUMEA․․․」がヤバすぎた

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浅田カズラ

11月17日午前7時──VRChat「BLUMEA․․․」レポート

翌日。6時半になんとか起床し、VRヘッドセットを装着して再び「BLUMEA․․․」へ赴いた。訪問時点で、カウントダウンは残り1分ちょっと。輝くブルメアを見上げながら、その時を待った。

11月17日朝、爆発の迫るブルメア/筆者撮影

午前7時ちょうど。カウントがゼロになった瞬間、眼前に「爆発準備完了」と表示された。恐る恐る、手を伸ばしてみた。

ブルメアから膨大なエネルギーが放たれる/筆者撮影

閃光が宇宙を包み込む/筆者撮影

ブルメアの様子が変わった。輝きをより一層強め、エネルギーが稲光のようにほとばしる。やがて、強烈な閃光によって、視界がホワイトアウトする。

モノクロの世界で、ブルメアはなお輝く/筆者撮影

復帰した視界はモノクロだった。周囲の隕石も根こそぎ吹き飛ばされ、残されたブルメアはどこか弱々しくも見えた。しかし、しばらくすると視界は再び色づき、星は再び暴れ始めた。

そして――最期の大爆発が起きた。

「超新星爆発」/筆者撮影

VRChatにも、リアルタイムの体験だからこそ得られる思い出がある

一つの星の終焉を見せる、8分ほどのインスタレーション。壮大な音楽とともに、超新星爆発までの過程を描く光景は、ドラマチックで、迫力にあふれるスペクタクルだった。

とはいえ、コンテンツそのものは、比較的スタンダードな様式ではある。より尖った演出が仕掛けられたVRChatワールドは、まだまだたくさん存在する。

しかし、「BLUMEA․․․」で見届けた光は、間違いなく僕の心に刻まれ続けるだろう。それは、なかなかこの世界でも拝めない“リアルタイムで進む事象”だったからだ。「朝7時に超新星爆発を見てきたんだよ」と語れる思い出は、何にも得難いものだ。

実際、このリアルタイム性に惹かれてか、当日の「BLUMEA․․․」同時接続数は3,000人を超えたようだ(外部リンク)。多くは欧米圏ユーザーと推測されるが、それだけの人があの瞬間を見届けたことは、特筆すべきことだろう。

1440万光年先の超新星爆発が、あなたを待っている/筆者撮影

11月17日午前7時以降、ブルメア爆発のスイッチは常に解禁されている。1440光年先にある星の最期は、いつでも見届けることができる。僕は一人で行ったが、この記事をお読みの方は友人を連れて見に行くのもいいだろう。

「あの日さ、VRChatで超新星爆発、見たよね」──いつか、そう語り合える思い出をつくることができるのが、ソーシャルVRであるVRChatの醍醐味だ。

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