日本コロムビアの親会社である株式会社フェイスが10月1日(水)、新会社・日本コロムビアグループ株式会社(NCG)の設立を発表した。
株式会社フェイスは世界ではじめて着メロを生み出したことで知られている。
新会社は、AIファーストで創り出す次世代型クリエイティブプロデュースカンパニーとして、AIを事業の核に据え、次の時代にふさわしいエンターテインメントの姿を模索していくという。
NCG、AIアーティストの制作やAIクリエイターのプラットフォームも
今回設立された日本コロムビアグループ株式会社は、AIを前提にした制作/流通の仕組みづくりに挑む新会社。AIと人間の協働による新たな体験を通じて、共存社会を前提とした創造の基盤を構築する。
日本コロムビアグループ株式会社のビジョン
具体的には、以下のような事業に注力していくという。
日本コロムビアグループ株式会社の主な事業内容
・AIを活用したIP事業の推進
すでにAIを活用したIP事業を進めており、AIアーティストの制作、権利管理、配信までを一貫して行う体制の構築を目指します。
・AIクリエイターエコシステムの構築
AIエンジニアやクリエイターのコミュニティを形成し、将来的にはAIクリエイターの仕事受発注プラットフォームとしての機能を持たせることを目指しており、外部クライアントに対しAIを絡めた企画・制作、および事業戦略の提案をB2B事業として展開してまいります。
・AIに関する権利・倫理の推進
AI生成コンテンツの著作権や利用に関する基準を確立するため、業界団体や他社と協力し、AI協議会を発足させることを検討しており、法整備や業界標準の策定に貢献してまいります。
・AX推進体制
NCGでは、全社的なAI推進を加速するため、「AX推進チーム」を発足させ、専任の「AIエバンジェリスト」を複数名配置いたします。全社員を対象としたAI利用ポリシーの策定と基礎教育も実施し、社内全体でAIリテラシーの向上を図ります。また、既存のフィジカル事業においてもAIの活用を必須とし、新たな事業価値を創出します。
老舗の日本コロムビアと着メロのフェイスがAI時代に挑む
株式会社フェイスは1992年に京都で設立。通信技術を活用し、世界初となる着メロ配信サービスなど、デジタル時代の音楽流通を展開してきた。
なお、子会社には日本ではじめてレコードを世に送り出した老舗・日本コロムビアがある。1907年に蓄音機製造からはじまった同社は、世代を超えて多くの音楽を届け、日本のポップカルチャーを支えてきた。
新会社である日本コロムビアグループ株式会社と、日本コロムビアが今後どのような関係性を築くのかは現時点で不明。なお前述した通り、日本コロムビアグループ株式会社の事業内容には、AIを活用したIP事業の一環として、AIアーティストの制作や権利管理などが挙げられている。
設立にあたって、日本コロムビアグループ株式会社の代表取締役社長である佐藤俊介さんは、「再び“日本初・世界初”の挑戦を」とコメントしている。

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