僕らがクイズを楽しんでいる中で、視聴者の“役に立っちゃった”ものがある
──先ほど「QuizKnockのコンテンツは考察させる余地がない」という話がありましたが、逆にQuizKnockは、クイズの解説の際に背景情報を付け加えたり、別の視点を提示したりと、(考察に対する)批評のように、受け手の世界観をコンテンツの外へと広げているように感じています。そういった観点から意識されていることはありますか?
山本祥彰 僕は特に謎解きをつくっているんですが、受け手に謎解きを解いてもらうことがゴールではなくて、「謎解きを解いた結果どういう世界が広がっているかを見せられるか」というところにも主眼を置いています。
例えば、東京ドームシティのようにエンターテインメント性のある施設とコラボさせていただいたり、自治体さんとコラボさせていただいたりしたとき、謎解きを起点に街の魅力を知ってもらう、みたいなことです。
謎解きありきで遊びに来てもらった上で、何か持ち帰られるものをつくろうというところを意識しています。
そういった意味では、内へ内へと向かっていく考察とは、ちょっと違うところをQuizKnockとしては提供したいなという気持ちでコンテンツをつくっていますね。
伊沢拓司 まあ、我々はクイズを楽しんでいるだけ、というところがあるんですよ(笑)。「クイズそのもので楽しければ良くない?」と。
そして僕たちは、それを一番大事にしている。一方で、その「楽しければ良くない?」の中に、実は“役に立っちゃった”部分もあったりするわけです。
「ここテストに出るから、覚えておきなさい」ではなくて、知識の味付けとして、我々のクイズだったりとか、我々の雑談があったりするのかな、という風に思います。
あくまでも「クイズそのものが楽しい」が先にあって、そこに+αすることは大事にしたい。もちろん、視聴者の皆さんにはどう見ていただいても構わないですが(笑)。
「QuizKnockのおせっかいラジオ」で、伊沢拓司さんの語るボウリングに関する豆知識を聞くインタビュアー
「トーキョーディスカバリーシティ!」来訪者へのメッセージ
──最後に、これから「トーキョーディスカバリーシティ!」に来場する読者に向けてメッセージをお願いします。
山本祥彰 空間自体が本当に楽しいものなので、まずはお祭り的な感じで、ただ楽しむという気持ちを持って来ていただけたらなと思います。
その上で、謎解きやクイズなどのコンテンツを通して、ひらめきの楽しさだったり、考えることの楽しさだったり、喜び・発見とかを共有する楽しさだったり、何か皆さんの心に残るものを持ち帰ってもらえたら嬉しいなと思いますね。ぜひ、自分の心に残ったものをいろんな人に共有してほしいです!
伊沢拓司 世の中のコンテンツがどんどん自分で面白がり方を探していくものが増えていった中で、「トーキョーディスカバリーシティ!」というのは、道案内をコンテンツがやってくれる場所です。
なので、基本的には、身を委ねてくれれば十分楽しめます。そして、基本的な部分を委ねられるからこそ、歩き回る中で自分たちの楽しみ方をも「発見」できる。誰が来ても楽しめるけど、自分たちで面白がりたい人にもきっかけはたくさんある、重層的なコンテンツになっているはずです。
ナビゲーションがついているので、ラフな気持ちで来ていただきたいですし、その中で自分が見つけたものをぜひ大切にしてほしいなと思ってます。お気軽にお越しください!

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