第12試合:秋元強真◯ vs. ●赤田功輝
秋元強真 vs. 赤田功輝
RIZIN MMAルール:5分 3R(68.0kg)※フェザー級
結果:秋元強真◯ vs. ●赤田功輝 ※1R2分57秒
第12試合は“超強新星”こと19歳の秋元選手と、ダウトベック選手の負傷欠場で急遽参戦が決まった赤田選手が対決。2024年9月、18歳でのRIZINデビューから加速度的に成長する秋元選手を相手に、平本蓮選手と袂を分かちRIZIN2連敗の赤田選手は、自身への評価を覆すチャンスをモノにできるのか。
1R目。右の強打を振る赤田選手、しかし空を切り、秋元選手はすかさずタックル。スクランブルになるも赤田選手が突き放し、再び打撃戦へ。得意な打撃に持ち込みたい赤田選手だが、それは秋元選手も同じ。交差の中で右フックをクリーンヒットさせる。そのまま組みつかれると防戦一方になる赤田選手。バックポジションを取った秋元選手は電光石火のリアネキイッドチョークを極め、タップアウト。打撃でもグラウンドでも、明らかな実力差を見せつけ、秋元選手が全局面で完勝した。
第13試合:金原正徳● vs. ◯YA-MAN
金原正徳 vs. YA-MAN
RIZIN MMAルール:5分 3R(66.0kg)※フェザー級
結果:金原正徳● vs. ◯YA-MAN ※3R2分51秒TKO
第13試合は、42歳の“裏番長”こと金原選手の復帰戦。RIZINで破竹の4連勝後の2024年4月、当時のフェザー級王者・鈴木千裕選手に挑戦するも!R TKO負け。そこから1年3ヶ月ぶりの復帰戦で相対するのは、同年末にダウトベック戦の奮闘で評価を高めたYA-MAN選手。ストライカーのYA-MAN選手としては、ベテラングラップラーを相手に組み技の進化も見せつけて大金星を掴みたい。
1R目。開始早々にYA-MAN選手のパンチがヒット。金原選手は大きくグラつきながらも、YA-MAN選手に組み付く。テイクダウンするもすぐに立ち上がるYA-MAN選手。四つ組みから引き込み、足関節を狙う金原選手。しかしYA-MAN選手はエスケープ。再び組み付き、四つ組みに戻す。組み付きながら細かいパンチを入れるなど、金原選手は攻撃を続ける。立ち技に戻したいYA-MAN選手だが、金原選手は食らいついて離さない。マウントポジションから肘やパウンドを落とす金原選手。YA-MAN選手はゴングに救われる。
2R目。左右のフックを振るうYA-MAN選手を掻い潜りタックルを仕掛けたい金原選手。攻防の途中で金原選手がカウンター気味に飛び膝をクリーンヒットヒットさせ、ぐらついたところをテイクダウン。YA-MAN選手とすぐに立ち上がるも、バックポジションを許してしまう。コーナー際へと逃げて引き剥がしにかかる金原選手だが、執拗に組み付く。スクランブルの中で、どうにか立て直したいYA-MAN選手。なんとか正面に戻すことに成功するも、次はマウントを取られ、1Rと同様に肘を落とされてゴング。
3R目。なんとか取り返したいYA-MAN選手が猛攻。一発で取り返すような強打を放つ。金原選手はかなりダメージを受けたのか、身体の力が入っていないような状態。YA-MAN選手がマウントで鉄槌。なんとか防御する金原選手だが、ここでブレイク。スタンディングでYA-MAN選手が再び猛攻を仕掛ける。金原選手は明らかに効いている状態で、タックルに合わせたショートアッパーをもらい、ついに倒れ込む。YA-MAN選手が追撃に行ったところをレフェリーストップ。
YA-MAN選手が逆転のKO勝利を飾った。また、金原選手は試合後のマイクで格闘家引退を発表した。爽やかな表情が印象的だった。
第14試合:パトリッキー・ピットブル● vs. ◯野村駿太
パトリッキー・ピットブル vs. 野村駿太
RIZIN MMAルール:5分 3R(71.0kg)※ライト級
結果:パトリッキー・ピットブル● vs. ◯野村駿太 ※0-3判定
第14試合は、現ライト級王者ホベルト・サトシ・ソウザ選手への挑戦権を賭けた一戦。ピットブル選手は、かつて緊急参戦したサトシ選手にも勝利した実力者だが、現在MMAは3連敗中。とはいえ本物の実力と経験値で上回り復活を狙う。対する野村選手は、RIZIN初参戦でグスタボ選手にテクニカル判定勝利。空手をバックボーンに“ライト級の堀口恭司”とも言われる実力を示せるか。
1R目、ストライカー同士、お互いに距離を探り合う両者。先に仕掛けたのは野村選手。伝統派空手特有の前後の出入りで、左右のワンツーをピットブル選手に入れる。しかしピットブル選手は冷静に見合い、自分のタイミングを待つ。時間が進むにつれ、遠い間合いから野村選手の仕掛けが増えていく。1R終了間際、回し蹴りからの飛び膝で急な攻撃に出るピットブル選手。しかし半歩届かずに次のラウンドへ。
2R目、カウンターを狙うピットブル選手。野村選手は遠い間合いと早い出入りで攻撃を出させない。途中でピットブル選手が距離を詰めるために飛び膝を見せるが、両者とも手数が少ない。
3R目。アグレッシブに攻撃を出さない両者に注意が与えられる。手数では野村選手が上回るが、決定打を出せない。しかし、ピットブル選手も判定に焦りがあるのか、次第に距離を詰める。野村選手はチャンスを見逃さず、連打をクリーンヒット。この攻撃でピットブル選手の顔面が血で染まり、レフェリーがタイムストップ。
再開後、いよいよあとがないピットブル選手が攻めていくが、野村選手の距離感が良く、有利が覆らない。ピットブル選手はテイクダウンからのサッカーボールキック。しかし空を切る。野村選手は手数とダメージにより、ピットブル選手の得意な打撃を完全に制する形となった。
判定は3-0で野村選手。世界的な強豪選手を完全に上回り、今回の試合をきっかけにその注目度を大きく上げることとなるだろう。また、9月28日(日)にIGアリーナ(愛知国際アリーナ)で開催される名古屋大会「RIZIN.51」で、サトシ選手とのタイトルマッチが決定した。
第15試合:クレベル・コイケ● vs. ◯朝倉未来
クレベル・コイケ vs. 朝倉未来
RIZIN MMAルール:5分 3R(66.0kg)※フェザー級
結果:クレベル・コイケ● vs. ◯朝倉未来 ※1-2判定
第15試合は「超RIZIN4」におけるメインカード。朝倉選手とクレベル選手による4年ぶりの再戦。前者は5月の「男祭り」で鈴木選手に復帰戦で見事な勝利。後者は王者として臨んだシェイドゥラエフ選手との戦いで、ダウンを奪われ初のTKO負け。好対照な直前の試合を経て再び激突する両者。グラウンドを得意とするクレベル選手に対して、朝倉選手の寝技の進化にも注目だ。
1R目、蹴りで触覚のように距離を測るクレベル選手、朝倉選手の攻撃をカウンター気味にタックル。しかし朝倉選手が投げに対応し、マウントポジションに。クレベル選手はすぐさま三角絞めをセットしようとするも、すぐにエスケープ。朝倉選手の一挙手一投足に歓声ととどよめきが巻き起こる。ラウンド終了間際には朝倉選手がワンツーと飛び膝でラッシュ。これにクレベル選手も打撃で応戦。まさに“喧嘩祭り”を体現するような激闘に。
2R目。朝倉選手をコーナーに追い込み、クレベル選手が抱きつく。クレベル選手が得意な抱え投げをするも、朝倉選手はすぐさま立ち上がり、寝技に付き合わない。それでも何度も組み付いて投げにトライするクレベル選手。マウントポジションを取るのは難しいと判断したのか、クレベル選手は引き込み、朝倉選手が上になる。しかし朝倉選手はパウンドなどは打たず、下からクレベル選手が小さな攻撃を続ける。4年前の試合と異なり、朝倉選手の着実な柔術の強化と対策がうかがえる。
3R目。タックルされても腰の力でなかなか倒されない朝倉選手。クレベル選手が死力を尽くし、なんとか尻餅をつかせることに成功するも、クリーンなテイクダウンにはならず。有利なポジションを取れず、寝技にも移行することができない。クレベル選手の執拗な組み付きに朝倉選手は防御により後手に回るものの、要所で打撃を与える。たしかな激闘ではあるものの、互いに明確なダメージや決定打を与えられていない印象。凄まじい歓声と対照的に、共にフィニッシュに近づくような攻撃を繰り出せないまま、勝負は判定に委ねられた。
判定は2-1の僅差で朝倉未来選手が勝利。クレベル選手の猛攻を凌ぎ切り、ポジショニングの要所での攻撃で上回ったか。共に死力を出し尽くした内容となった。

この記事どう思う?
関連リンク
3件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:12771)
好き
匿名ハッコウくん(ID:12770)
1番わかりやすく
余計な広告もない。
ありがたい。
匿名ハッコウくん(ID:12768)
ウホ