『デュエマ』歴20年──しかし“エアプ”の筆者が有名プレイヤーたちと闘った結果……!?

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都築 陵佑

メタカード兼展開札 最強のアーマード・ファイアー・バード《ハッター・ルピア》

《ハッター・ルピア》は、おそらく現代の『デュエマ』の競技シーンにおいて、最も暴れ回り、最も警戒されているカードのひとつだろう。

わずか3コストながら、「相手のマナゾーンのカードの枚数よりコストが大きい相手のクリーチャーが出た時、そのクリーチャーを破壊する」というメタカードと、「ファイアー・バード・メクレイド5」による攻撃時の展開を1枚でこなす、アーマード・ファイアー・バードだ。

現在の競技シーンの結果から見ても最上位を占めているデッキタイプ「光闇火ファイアー・バード」の中核的存在である。

最強のアーマード・ファイアー・バード《ハッター・ルピア》/画像は『デュエル・マスターズ』公式サイトより

「光火アーマード」から派生する形で誕生した「光闇火ファイアー・バード」。「メクレイド」を中心とした大量展開ギミック、どちらのデッキタイプにも採用されうる《ポッピ・冠・ラッキー》 などのメタカードがあるなど、共通点も多い。

先手必勝、攻撃は最大の防御──デッキ構築の意図

【「第5回UDB」使用 火光5軸アーマード デッキリスト】

《ボルシャック・アークゼオスNEX》 ×4
《飛ぶ革命 ヴァル・ボルシャック》 ×4
《ボルシャック・アークゼオス》 ×4
《終炎の竜皇 ボルシャック・ハイパードラゴン》 ×4
鎧機天 シロフェシー》 ×4
《ヨビニオン・フレイムバーン》 ×2
《ハッター・ルピア》 ×4
《ポッピ・冠・ラッキー》 ×4
《ボルバディ・ルピア》 ×3
《チック・医・スルッチ》 ×3
《チャラ・ルピア》 ×4

そこで、今回のデッキリストでは、「S・トリガー」や「G・ストライク」(※)といったシールドから発動できる受け札を入れず、初動となるドラゴンのコストを軽減するコスト2のファイアーバードを10枚確保。

(※)S・トリガー:シールドゾーンから手札に加えるとき、コストを支払わずに実行できる能力
G・ストライク:シールドゾーンから手札に加えるとき、相手に見せることで相手のクリーチャーを1体攻撃できなくする能力。

残りの空きスロットで、「光火アーマード」の弱点である小回りの利かなさを改善し、必殺コンボを決めるまでの時間を稼ぐべく、《ハッター・ルピア》や《ポッピ・冠・ラッキー》といったアーマード・ファイアー・バードのメタカード2種を4枚ずつフル投入した。

墓地やマナゾーンなどから展開するデッキを封殺できるアーマード・ファイアー・バード《ポッピ・冠・ラッキー》。実は、ある元アルティメイターにオススメされたカードなのだが、それはまた別の機会で/画像は『デュエル・マスターズ』公式サイトより

いわば「光火アーマード」と「光闇火ファイアーバード」のハイブリッドといったところだろうか。

まさかアルティメイター側も、「光火アーマード」から《ハッター・ルピア》 が出てくるとは読めまい。「光闇火ファイアーバード」の強みのひとつである、メタカードを場に立て、相手の動きを鈍らせ逆転を封じながら、攻撃を仕掛けるという動きを組み込んだ。

両者の接続を可能にしたのが《ヨビニオン・フレイムバーン》の存在である。

3ターン目に《ヨビニオン・フレイムバーン》で「ヨビニオン」するのと、3ターン目に《ハッター・ルピア》で「メクレイド」するのは、実質同じだと気付いたのが、今回の構築が生まれるきっかけだった/画像は『デュエル・マスターズ』公式サイトより

2ターン目にドラゴンのコストを軽減するファイアー・バードを立てたとして、続く3ターン目。連続攻撃&展開コンボの起点となる《ボルシャック・アークゼオスNEX》などが出せなかったとしても、サブプランとして《ヨビニオン・フレイムバーン》は優秀。

「ヨビニオン(※)」によりコスト軽減持ちまたはメタカードのファイアー・バードを展開、かつ手札を整えることで、コンボまでの中継ぎになる。

(※)ヨビニオン:召喚によって場に出た時、自分の山札の上から、召喚したクリーチャーよりコストの小さいクリーチャーが出るまで表向きにし、それをバトルゾーンに出す能力。

さらに、《ヨビニオン・フレイムバーン》は、コスト4のアーマードかつスピードアタッカーなので、コスト5以下の呪文を唱えさせられなくする《鎧機天 シロフェシー》に即「革命チェンジ(※)」できる。

最新弾「邪神vs邪神 ~ソウル・オブ・ジ・アビス~」収録の再注目カードのひとつ──当然、アルティメイター側が採用してくる可能性も高い──にして、「光火アーマード」の天敵《真気楼と誠偽感の決断》への対抗策にもなる。

相手のターン中に3体以上クリーチャーが場に出ていたら、カウンターとしてタダ撃ちできる呪文《真気楼と誠偽感の決断(パーフェクト・ペテンシー)》。メディアに携わる人間が“ペテン師”に立ち向かうという構図は、何たる数奇なことか/画像は『デュエル・マスターズ』公式サイトより

先手必勝、攻撃は最大の防御

アルティメイター側に動かれる前に、連続攻撃&展開コンボを決め、《鎧機天 シロフェシー》含む計12枚のメタカードで逆転の目を封殺しながら殴り切る──それが今回の構築のコンセプトだった。

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