スタンミの影響で「VRChat」ユーザー急増 3000時間プレイヤーが分析するヒットの要因

VRChatユーザーたちから上がる「人が増えた」という声

本当にスタンミがきっかけで新規ユーザーが増えたのか?

界隈からすれば「黒船来航」と呼んで差し支えない出来事となったスタンミさんの参入だが、実はその後「VRChat」へ新規ユーザーが多く流入しているという報告が各所から上がっている。

筆者自身、新規ユーザーとの遭遇率は体感でも以前より大きく向上している。

ひとつの参考値として、日本語話者向け集会場「『FUJIYAMA』JP」を運営するCHIHAYA氏が調査した、7月6日から7月18日までの主要な日本人向け交流ワールドの訪問数推移の一覧がある。

集計開始日の7月6日は、「ボイチェン人狼」のダイジェスト動画2本目が公開され、各所で話題になり始めたタイミングだ。

とりわけ「FUJIYAMA」が顕著だが、「ボイチェン人狼」のヒットを境目に、訪問数のアベレージが一段階引き上がっているように見える。

集計サイトのデータをもとに分析

CHIHAYA氏に問い合わせたところ、この訪問数のデータソースは有志が運営するサイト「VRChatの世界(β)」が元とのことだった。

そこで筆者のほうで、同サイト(外部リンク)から7月中の「FUJIYAMA」の訪問数の推移を抽出・確認してみた。

「FUJIYAMA」をサンプルとしたのは、スタンミさんが最初のVRChat配信で大きく取り上げ、実際に筆者も「あそこに新規ユーザーが詰めかけてる」という話を耳にしたためだ。

VRChatの世界(β)のデータをもとに、筆者が集計したデータ

訪問数と配信ダイジェスト動画の公開タイミングを並べてみると、スマッシュヒットである所場との遭遇は大きなインパクトとなっているものの、それ以前にも「ボイチェン人狼」や「VRCモノマネ大会」、「バーチャルマーケット」訪問など、トリガーとなる配信がいくつか見られる。

一発の大当たりで終わることなく、何度も配信を重ねたことが、多くの人が「VRChat」に関心を持つ土壌を作り上げた要因になったと考えられる。

「VRChat」の日常を伝える配信が興味を引いた

配信におけるスタンスもポイントだ。スタンミさんの「VRChat」配信には企画系もあるものの、「ごく普通に遊んでいる様子」を映すものが多い。

彼の配信スタイルのひとつに、1対1で5分間の会話が楽しめる交流ワールド・NAGiSAで気の合う人を見つけ、その人の紹介するワールドへ連れて行ってもらうというものがある(他ならぬ所場さんがこのパターンで出会ったユーザーだ)。

こうした遊び方は、「VRChat」ユーザーの一般的な遊び方と同じもの。つまり彼は特別な「VRChat」における非日常である「ハレの日」ではなく、普通の日常である「ケの日」を発信しているのだ。

そのスタンスの象徴が、所場さんと遊ぶ配信を「コラボ配信」と銘打たなかったことだろう。

スタンミさんと所場さんの「夏休み」は、コラボ配信という企画ではなく、ごく普通の「いっしょに遊ぶ日」なのである。こうした感覚は、「VRChat」にしっかり定着している人ならではのものだ。

スタンミさんの配信を通して伝わったのは、「VRChat」は特別なイベントの時にだけ訪問する場ではなく、日常的に気の合う友人と遊び、ときには新たな交友を得られる場であることだ。

センセーショナルな話題ではなく、地に足ついた楽しみ方を伝えたことで、関心を持ったという人も少なくないはずだ。

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2件のコメント

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匿名ハッコウくん

匿名ハッコウくん(ID:10529)

うっひょー!!

匿名ハッコウくん

匿名ハッコウくん(ID:10528)

ストロバかわいい~ 
(((*≧艸≦)ププッ