VTuberブームの勃興から約7年。成熟期を迎え、まさしく群雄割拠なシーンに挑む新勢力が現れた。その名も「すぺしゃりて」だ。
「すぺしゃりて」は、GREEの子会社・REALITY Studiosが運営する女性VTuber事務所。2023年5月に設立され、同年12月に7名、翌1月に3名が配信デビューした。
現時点では、日本語で配信を行う「JP」と英語で配信する「EN」の二部門を持ち、総勢10人のバラエティ豊かなタレントたちが所属している。
VTuber事務所「すぺしゃりて」ロゴ
今回の記事では、発足から約半年、1期生10人のタレントがつくってきた歴史と共にVTuberグループ「すぺしゃりて」を紹介。
合わせて、6月末にデビューを控える2期生へのミニインタビューと、そのキャラクターデザインを担当したイラストレーターたちの応援コメントをお届けする。
目次
ゲーム配信特化のVTuber事務所「すぺしゃりて」
VTuber事務所はすでに数多く存在するが、その中でも「すぺしゃりて」はゲーム配信特化を打ち出している。
所属メンバーの中には、FPSゲーム『Apex Legends』や『VALORANT』などでトップランカーレベルの腕前を持ち、ガッツリと長時間配信に取り組むメンバーもいれば、ホラーゲームやパーティーゲームなどをカジュアルに楽しむメンバーもいる。
ゲーム実況配信を軸にしながらもタレントそれぞれの特性を活かし、多様な需要に応えられる陣営となっているのが特徴だ。
また「すぺしゃりて」は事務所として、ゲームの大会運営が行えるのもストロングポイントの一つとしている。
5月には、所属タレント以外の個人勢VTuberや、ハメコ。さん（実況）とハイタニさん（解説）といった歴戦のプロゲーマーを招いての『ストリートファイター6』の大会「すぺしゃりてフェス」を開催。
最後まで目が離せないガチの激戦が繰り広げられ、YouTubeでの最大同時接続者数は6200人を記録するなど盛況で幕を閉じた。
ゲーム実況配信が主戦場であるVTuberシーンにおいて、今後ますます目が離せなくなるであろう「すぺしゃりて」。その歴史をつくってきた1期生10人の魅力を紹介しよう。
個性派揃いの超絶ゲーマー集団「すぺしゃりて」1期生
小鳥谷なの（Nano Kozuya）
小鳥谷なのさん
「すぺしゃりて」のお元気担当の看板どおり、見るものすべてにハッピーを振り撒く圧倒的陽の者。雑談や企画配信などでは、見た目の通りのにぎやかさで空気を明るくしてくれる。
その一方、ホラーゲームや『Minecraft』などの定番ゲームだけでなく、『ELDEN RING』や『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』といった骨太ゲームにも挑戦する硬派なゲーマー魂も魅力的。
10時間近い長時間配信もなんなくこなすタフさがありつつ、共に楽しむファンの体調も気遣う優しさを持ち合わせている。多彩な魅力でなのはな（＝小鳥谷なのさんのファンネーム）たちのハートをつかんで離さない。
尾幌こま（Koma Oboro）
尾幌こまさん
ゲーム配信に特化した「すぺしゃりて」メンバーの中でも、『Apex Legends』7000時間以上、『Escape from Tarkov』4000時間以上プレイという圧倒的実績を持つ超ハードゲーマー。
基本的にはTwitchで長時間配信するストイックなスタイルだが、YouTubeに初心者向け解説や切り抜き動画も上げるなど、視聴者を置いていかないよう工夫も欠かさない。
経験に基づいた落ち着いたプレイングや穏やかな声も特徴的。長時間の配信もゆったりと見ていられるが、不意のピンチなどに発せられる絶叫がたまらないファンは少なくないはず。
藍坂しう（Siu Aisaka）
藍坂しうさん
本人は広く浅くと言うものの、『VALORANT』では上位1%にあたるイモータルランク、活動後から始めた『Apex Legends』では大型イベントに参加するなど、様々なゲームで驚異的な腕前を誇る天才ゲーマー。
また、『League of Legends』にも力を入れており、元プロゲーマーのhachamechaさんにコーチングを受けたことも。『Apex Legends』同様、大会にも精力的に参加している。
怪物級のゲームスキルとは裏腹に、雑談配信や歌配信などでは破壊的な可愛さも発揮。ほっておけないみんなの後輩として独自の存在感を放っている。『JUDGE EYES:死神の遺言』などの1人用ゲームにも挑戦し、まったり攻略する様子も微笑ましい。
英語圏で活躍！ ENメンバーたち
火継みき（Miki Hitsugi）
火継みきさん
「可愛すぎる火の精霊」を自称するとおり、マスコット的なプリティーさが光る火継みきさん。いち早く最新作をチェックする感度の高さや、様々なジャンルのゲームをプレイしティアリスト（評価を表にしてまとめたもの）をつくる批評的な視点など、ゲーマー集団の中でも特異な才覚が光る。
背景ストーリーの紹介動画で綿密に練られた設定を惜しげもなく披露してしまうのは、厨二病的で愛らしい。
一方、積極的にコラボレーション配信に取り組むなど社交性が高く、ファンからはボスと慕われている。不思議なカリスマの持ち主だ。
望月歌姫（Utahime Mochizuki）
望月歌姫さん
YouTube：https://www.youtube.com/@UtahimeMochizuki
X：@UtahimeMochi
他の「すぺしゃりて」ENメンバー同様に様々なゲームに挑戦しているが、中でも特に『崩壊：スターレイル』とガチャへの熱量が高い。
好きなタイプのキャラが実装されるたびに「新しいママ！」と狂喜しながらガチャに突っ込んでいくので、推し増しには躊躇がないタイプ。
基本的には見た目の通りのふわふわした雰囲気。しかし、自らの経験を踏まえVTuberオーディションに向けた対策を指南するなど、魔導士の娘でありながら魔法の力頼みではない、インテリジェンスな面も魅力的。
ヴィクトリア・ヴァレリー（Victoria Valerie）
ヴィクトリア・ヴァレリーさん
YouTube：https://www.youtube.com/@Victoria-Valerie
X：@Victor1aValerie
キュート勢が多めな「すぺしゃりて」ENのメンバーの中でひと際輝くお姉さん的存在。
『Apex Legends』などのFPSを愛する本格派ゲーマーで、基本的には確かなプレイスキルに裏打ちされた華麗な立ち回りを見せてくれる。しかし、たまにお酒を飲みながら配信するなどラフな一面も隠さない。
「バイオハザード」シリーズなどのホラーゲームでも持ち前のゲームスキルでガンガン突き進む様子が爽快。だが、怖いところではしっかり悲鳴を上げるギャップが可愛らしい。
セルフ切り抜き動画では、カッコいい面よりむしろそうしたチャーミングな姿が楽しめる。
あくみゃみう（Miu Akumiya）
あくみゃみうさん
大きなお耳とダークファンシーなファッションが醸し出すキュートさとは裏腹に、奇想天外なアイデアで視聴者を惑わせまくるトリックスター。
雑談や企画配信ではイタズラ好きの本領を発揮し、Catmates(＝あくみゃさんのファンネーム)たちにサプライズを仕掛けてはケラケラと笑う様子がなんとも可愛らしい。
同期たちとパーティーゲームに興じる様子もほほえましいが、『League of Legends』や「ロックマンX」シリーズなどでは、悲鳴を上げながらも困難に立ち向かう、ガッツ溢れるプレイスタイルを見せてくれる。
1期生1月デビュー組も実力派ゲーマーばかり
本阿弥あずさ（Azusa Honami）
本阿弥あずささん
YouTube：https://www.youtube.com/@azusa_honami
X：@azusa_honami
醸し出される大人のオーラが表明する通り、おっとりお姉さん。しかし、先日行われた「すぺしゃりてフェス」で最後まで激闘を演じ、実況解説のハメコ。さん、ハイタニさんをもうならせた格闘ゲームの腕前は本物。
『ストリートファイター6』だけでなく『GUILTY GEAR -STRIVE-』のプレイヤーでもある。
『スーパーマリオワールド』や『スターフォックス』などレトロゲームにも挑戦しつつ、独自の世界観を展開し、隠す気のないクレイジーっぷりでリスナーたちをあじゅワールドに引きずりこんでいる。
ミーニャ・スコット（Minya Scott）
ミーニャ・スコットさん
妖精の森からやってきた猫妖精の少女のイメージに違わず、ふんわりとした雰囲気そのままの落ち着いたトークが特徴的。
もちろん「すぺしゃりて」のメンバーらしく『VALORANT』イモータルランクに、『Shadowverse』のグランドマスターと、ジャンルの壁を越えた壮絶なゲームスキルの持ち主でもある。そのはちゃめちゃなギャップがたまらない。
また、初のホラーゲーム実況として『Outlast』に挑戦したり、完全初見で『原神』をプレイしたりと活躍の幅を広げていたが、現在は活動休止中。元気に戻ってきて、唯一無二のマイペースっぷりをまた見せてほしい。
領国つかさ（Tsukasa Ryogoku）
領国つかささん
YouTube：https://www.youtube.com/@tsukasa_ryogoku
X：@tsukasa_ryogoku
ゲームだけでなく歌など多彩な才能を発揮する最強天才中学生。
「額ずけ諸君！」と号令すれば「御意」と応じるユニークな主従関係をリスナーたちと築いており、ホラーゲームや『マリオカート8DX』などでの参加型企画で楽しく遊んでいる。
公式プロフィールにもに書かれてしまうほどの陰キャ。しかし、それが共感を呼ぶ魅力でもあり、絶対の個性として光る武器にもなっている。雑談などの単発配信に加え、『ドラゴンクエストⅪ』や『ELDENRING』などの大作に腰を据えて挑む長大なシリーズも見応えあり。
さてここからは、6月末にデビューする「すぺしゃりて」2期生へのミニインタビューを掲載する。キャラクターデザインを担当したイラストレーターたちの応援コメントも到着している。
0件のコメント