【無茶か!?】イラストレーターsakiyamaに40分で“お品書き”を描いてもらった結果

Adobe Expressはいい意味で「できることが限定される」

Adobe Expressで作成してもらったお品書き

──すみません。こんな無茶な企画……!

sakiyama 今後のお品書きはAdobe Expressでつくると思います!!!

──(そ、そんなに……!)よかったです。まずは率直な感想を教えてください。

sakiyama 最初にいいと思ったのは、指で直感的に操作できるところです。

試しに詳しい使い方を調べずにつくり始めたんですけど、それでも簡単に作業することができました。

デザイン用の素材としてテンプレートもたくさん用意されていて、枠やフレームをつくるのが苦手な人でも、雰囲気のあるお品書きがつくれそうです。

Adobe Express

──確かにスムーズに作業されていたのが印象的でした。
 
sakiyama プロジェクトのサイズを決めた後は、カラー、アニメーション、レイアウト、ブランド、サイズ変更といった目的に合わせた機能だけが表示されるんです。

何ができるのかが明確なので、操作に迷うことがなかったのも良かったですね。

──普段は、何のツールを使ってお品書きを作っていますか?

sakiyama 普段はPhotoshopを液晶タブレットで使っていて、素材を作成・配置しつつ、レイアウトを考えています。

Adobe Expressではまずお品書きのメインとなるイラストを決めたら、印刷サイズを選択します。いつも使うA4サイズを選んで、次にレイアウトを決めました。

選択したレイアウトごとに、画像や文字情報を自動で配置してくれる

sakiyama レイアウトではいくつか候補が提示されて、選んでいくとイラストや文字情報がその都度自動で配置されて便利です。

それから、私が指定したイラストで使っている色から、レイアウトの枠の配色を自動で抽出してくれるんです。これには驚きました!

イラストから自動で配色を提案。「カスタム」以外に「モダン」や「レトロ」など様々な種類がある

──ゼロからつくりはじめるのに比べるとかなり便利ですね。

sakiyama 考える手間が省けるのでめちゃくちゃいいですよ!

あと個人的に楽しかったのは、作成したテキストを、画面下部に出るコントロールボタン(「スタイル」を選択)で好きなデザインにできるところ。

iPodのボタンみたいに、指でくるくる回すのに反応して、リアルタイムでテキストのデザインが変化するんです。直感的で気持ち良い操作感ですね。

フォントのスタイルがくるくると切り替わる。気持ち良すぎて無限にできちゃう

──ほかにも気になったポイントがあれば教えてください。

sakiyama 全体的に求められる作業に無駄がないと思いました。Photoshopではシェイプツールで枠をつくって配置したり、フォントの細かい設定を調節して見出しをつくったりしてるんです。

一方で、Adobe Expressは、素材を配置すべきレイアウトの土台をまず用意してくれて、そのあとの作業がすごくシンプルです。

イラストや素材は別途準備する必要があるものの、用意されたレイアウトをもとに、どう配置するかに集中できる。「なんでもできる」ではなく、いい意味で「できることが限定されている」からこそ、サクサクと効率的に作業できるのは嬉しいですね。

いつもはお品書きをつくり出すと時間を忘れてしまうので……!

コミティア初参加時のお品書きは“地獄”の仕上がり

──いつもお品書きにはどのくらい時間をかけているんですか?

sakiyama 2〜3時間くらいですね。例えば、ポストカード画像に少し影をつけて立体的にしたり、一枚一枚をランダムに傾けてみたり、誰も見ていないような細かいところまで永遠とこだわってしまうタイプなんです。

──中には、ギリギリに仕上げる、あるいはお品書きを用意しない方もいると思います。

sakiyama 私の場合、お品書きなど細々とした準備作業がもともと好きなので、お仕事や頒布物作成の息抜きにつくっています。だから、時間を設けているとも言えますけど、逆に延々と時間を使ってしまいがちでもあります。

そういう意味では、Adobe Expressに気づかされた面もあるというか。シンプルかつ直感的な操作性、できることが制限されていることで、メリハリのあるデザインになったと思いました。

これまでは、レイアウトやフォントなど全てに細かくこだわっていたことで、見せるべきポイントをわかりやすくできていなかった。お世辞でもなんでもなく、お品書きはこうあるべきだなと実感しました!(笑)

今回のお品書きのメインとなったイラスト

──ちなみに、sakiyamaさんがはじめてお品書きをつくったのはいつですか?

sakiyama サークルとしてコミティアに初参加した2018年11月です。

同じ年の5月のコミティアに一般参加したのがきっかけでした。お品書きという存在をいつ知ったのか記憶が定かではないんですけど、参加する人のTwitterを見て、「お品書きは必要なものなんだろうな」という認識だったと思います。

私はそもそもデザインがあまり得意ではないので、最初は本当に見よう見まねで。実は今日、取材前にその頃のお品書きを引っ張り出してきたんですけど、地獄でした(笑)。

2018年のコミティア参加時に作成した初のお品書き

──そこまで(笑)。

sakiyama 最初の頃はレイアウトも考えていなくて、当時は同人誌とポストカードしかなかったのに、なぜか素材や情報が散らかっていて恥ずかしいです(笑)。ちゃんと枠を用意して配置したほうが見やすいことは、この後手探りで学んでいきました。

だからこそ、今回Adobe Expressにはそういう部分も改めて勉強させてもらいました。

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