さえきやひろインタビュー 3Dモデリング、衣装制作──創作系VTuberのこだわり

さえきやひろインタビュー 3Dモデリング、衣装制作──創作系VTuberのこだわり
さえきやひろインタビュー 3Dモデリング、衣装制作──創作系VTuberのこだわり

VTuberさえきやひろ×クリエイター向けPC「DAIV」インタビュー

PCメーカー・マウスコンピューターが展開するクリエイター向けPCブランド「DAIV(ダイブ)」が、2023年1月にリニューアル!

スムーズな作業を実現するスペックはもちろんのこと、日々のメンテナンスが簡単で、細かな移動にも便利なハンドル・キャスター付きと、様々なニーズに対応したハイスペックPCとなっています。

今回、KAI-YOUはその新型「DAIV」のレビューを、シーンの最前線で活躍するクリエイターたちに依頼。プロの目線から使い心地を語ってもらいました。

まずは、イラストレーターや3Dモデラーなど数多くの肩書を持つ、「つくって遊ぶ」系バーチャルYouTuber(VTuber)のさえきやひろさんが登場!

VTuber/イラストレーター/3Dモデラー。2018年6月より活動開始。甲賀流忍者!ぽんぽこさんや、オシャレになりたい!ピーナッツくん、名取さなさんらの3Dモデリングを担当。VTuberシーンにおいて数多くのクリエイティブを手がけている。

甲賀流忍者!ぽんぽこさんと、オシャレになりたい!ピーナッツくんのモデリングも有名ですが、直近ではホロライブ所属の星街すいせいさんや兎田ぺこらさんらの衣装デザインも手がけたさえきやひろさん。

モデリングやイラストなど様々な“宿題”に追われる小学五年生VTuberに、新型「DAIV」の使用感のみならず、3Dモデリング・衣装制作に対する考え、作業環境へのこだわりを聞きました。

取材・文:オグマフミヤ 編集:都築陵佑 写真:寺内暁

さえきやひろも絶賛! クリエイターPC「DAIV」公式サイト

目次

さえきやひろも驚き「DAIVは重いソフトを多重起動しても軽い!」

──今回、さえきやひろさんには、リニューアルした「DAIV」のコンシューマー向け上位ランクPCをお試しいただきました。実際にどのような作業でご使用されましたか?

さえきやひろさんが使用した「DAIV」のコンシューマー向け上位ランクPC(DAIV DD-I9G90)。CPUはi9-13900KF、GPUはVGA NVIDIA GeForce RTX4090を搭載。メモリは64GB、ストレージはNVMe SSD 2TB。

さえきやひろ こんにちは! 小学五年生のつくって遊ぶ系VTuberのさえきやひろです!

最近はモデリングの宿題が多かったので、主にその周りですね。3DCG制作ソフト・Blenderでつくった3Dモデルをゲームエンジン・Unityに取り込んだりウェイトペイントをしたりと、いろんなソフト間を行き来する作業が多かったんですが、もう軽いのなんのでビックリしました

今まで使っていたPCは重めのソフトを同時に何個も起動すると、エアコンの室外機みたいな音が鳴っていたんです。でも「DAIV」は当たり前みたいにサクサク動いてくれて、音も全然気にならなくなりました!

──PCに負荷がかかる作業をしていると、アプリが突然クラッシュしてしまわないか不安になりますよね。

さえきやひろ そうですね! 今回「DAIV」に作業環境を移行する間に昔のPCで絵を描いていたら、保存しようと思った瞬間にソフトが完全に固まっちゃって……。 さえきやひろ 画面録画を回しながら絵を描いていたんですけど、耐えれなかったみたいですね……。

なんとか録画データは残っていたので、絵は復活できたんですけど大変でした。そんな風に、これまでは「大丈夫かな?落ちないかな?」ってPCの調子を気にしながら作業していたんですけど、今はもう全く意識せずに使えています。

(3月23日追記)※本レビュー企画で試用したのち、性能など気に入っていただき、さえきやひろさんにはそのまま新型「DAIV」をご購入いただけました。

「なるべく扱いやすいように」モデリングの心がけ

──PCが急に止まってしまって制作途中のものが消えてしまうという失敗談はよく聞きますが、そうしたストレスも軽減されたようで何よりです。

さえきやひろ モデリングの宿題だと、Unityで3Dモデルのセッティングするときに、いろんなソフトを同時に立ち上げっぱなしにしたいんですよね。

配信ソフト上の画面で3Dモデルの見え方や動きをちょっと見ては、BlenderとかUnityとかでちょっと直して……みたいなことをするんです。 さえきやひろ そんなPCに一番負荷がかかる状態でも「DAIV」だと安心して作業できるし、出力を待つ時間も減って集中しやすかったです。

逆に、これまでその待ち時間に食べていたご飯のために、意識して時間を取らないといけないようになったくらいでした。

──モデリングの宿題で、さえきやひろさんが特に心がけていることはありますか?

さえきやひろ どういうものをつくるかによって変わってくるんですが、基本的にはなるべく扱いやすい状態で渡せるようにしたいと考えてます。

やひろが仕立てた3Dモデルをどういう環境でも使えるように、あんまりデータが重くなりすぎないようにしよう、でも見栄えは良くしよう、みたいな感じですね。

あと、イラストと違っていろんな角度から見られるものなので、本当にシンプルなんですが、正面以外がどう見えるかにも気を配っています。

一周グルっと回れたり、いろんな動きができたりするのが3Dの良さだと思うので、そこでふとした仕草とか立体感とかが「可愛いな」と思ってもらえるように絶対したいと思っています。 ──3Dモデルを使用する人の環境をヒアリングしながら進めていくんですね。

さえきやひろ 逆に「こういう配信でこういう風に使いたい」って要望を聞いて、「このソフトを使うと便利で、この設定にすると綺麗に映るよ」とテクニックを教えることもありますね。

星街すいせい&兎田ぺこらライブ衣装仕立ての裏話

──相手への細かな配慮は、衣装デザインからもうかがい知れるこだわりだと思います。VTuberそれぞれの魅力をさらに輝かせる衣装を仕立てる上で、どのようなことを意識されているのでしょう?

さえきやひろ モデリングと共通する部分もあるんですが、やはりどういう場で着用されるものなのかはしっかりと意識します。

例えば音楽ライブで着る衣装なら、動いたときに格好よく見えたり、手の動きが華やかになるよう揺れものの装飾を付けてみようって考えたりするんです。

せっかくいろんな角度から見られるなら、こっちから見ると可愛いけど、違う角度で見ると格好よさも感じるみたいに、印象が変わるものにできたら嬉しいですね。 さえきやひろ たとえば、この前星街すいせいさんがリアルライブで初披露した衣装は、「メインカラーは黒で、お花で赤の差し色を入れて、アシンメトリーにしたい」とオーダーをいただいて仕立てたものです。

VTuberのリアルライブって背景が暗めなことも多いので、同じ黒でも透け感のあるチュールっぽい素材や艶のあるレザーっぽい素材、シャツっぽい素材などを使い分けて、質感・生地感を大事にしました。ベルトの部分は金属にして、反射でキラキラするようにしています。 さえきやひろ 兎田ぺこらさんの衣装は「ぺこらんどのプリンセスドレス」とのことだったので、いつもの衣装のような健康的なセクシーさを維持しつつも、お姫様らしいシルエットにしたいと考えました。

ドレスってすごく国籍感が出ちゃうので、いろんな国のドレスの資料を確認しながらどこにも偏らないように気を配っています

YouTube上の配信ライブで披露されるとのことだったので、多分背景も華やかなのかなって。そこで、白ベースでふわっとした色味にしたら、ロイヤルな気品ある雰囲気に見えると思って、色数は絞っていますね。

──そうした衣装が実際に活用されるライブなどはどのような気持ちで見守られているのでしょう?

さえきやひろ 完成した衣装をお渡ししたときに、着用される方はすごく喜んでくださったので安心しながら見守っていられると思ったんですけど、ファンの方々がどう受け止めるか実際に披露されるまでわからないので、すごくドキドキしています。

でも実際のライブだと、本人のパフォーマンスやステージ背景・照明などとの組み合わせで、仕立てたとき以上に素敵に見えるので、とってもワクワクしていますね。

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