2019年末に刊行された1st写真集『すみれいろ』から約2年ぶりとなる本作は、上坂すみれさん本人によるセルフプロデュース作品だ。
多彩な趣味のひとつに「ロリータ」を挙げ、Instagramなどでロリータファッション姿をたびたび披露している上坂すみれさんが好きな筆者も、『すみれいろ』に引き続き本書を購入。
写真集としての内容も素晴らしかったのだが、それ以上に、上坂すみれさん“本人のやりたいことを大胆に詰め込んだ”という『すみれのゆめ』のコンセプトに心奪われた。
【画像】上坂すみれ、2nd写真集で見せる眩い笑顔(11枚)
上坂すみれ、青春を「今の私がやることに意義がある」
上坂すみれさんが企画段階から参加し、「ビキニ」「チャイナ」「ゆかた」「ニット」「メイド」といった、やってみたかったシチュエーションや衣装をスタッフとともに考案。沖縄のビーチやヴィレ、東京の旅館やスタジオで撮影が行われた写真集『すみれのゆめ』。上坂すみれさんは本作の発表に際し、次のコメントを寄せている。
「温泉旅館で女子旅」「ビーチではしゃぐ」「大好きなコスプレ」──上坂すみれさんは“みんなが10代で経験するようなこと”として挙げているが、きっと、そんな「青春」を送れる人はほとんどいないのではないだろうか。【上坂すみれさん コメント】
みんなが10代で経験するようなことを今の私がやることに意義があると信じて、温泉旅館で女子旅したり、ビーチではしゃいだり、大好きなコスプレをしたりと、遅れてやってきた青春を満喫してきました!
編集部の方に「すみれちゃんのセルフプロデュースで好きにやっていいよ」と言ってもらえたので、ずっと着てみたかった衣装やシチュエーションを考えて、興味本位で挑戦してみたところ、想像以上に楽しくて楽しくて……。まさか自分が、南の島でベタな王道ビキニを着る日が来るなんて夢にも思っていませんでした。ずっと苦手意識のあった「笑顔」もたくさん披露しています。前作「すみれいろ」を撮影したのが27歳で、今回が29歳、30歳。たった2〜3年でも人間は成長できるんだ、という教訓を得ることができました。夜な夜な鏡の前で笑顔の練習をした成果を、ぜひご確認ください。
多くの人が体験する現実の青春は、漫画やアニメ・ゲームなど創作の中で描かれるような「青春」とはほど遠い。特にコロナ禍になって以降、これまで当たり前に過ごしてきた学生生活さえも、変化を余儀なくされ空想上のものになってしまった。
フィクションの「青春」は決して手に届かない憧れのような存在であり、大人になっても拗らせてしまう人は少なくはない(俗に青春コンプレックスと呼ばれる)。
逆説的ではあるが、それが普遍的な感情だからこそ、多くの作品で「青春」が題材として扱われている。
大人になっても“夢”のような「青春」はできる
そして、漫画やアニメ・ゲームといったフィクションの中で描かれる「青春」を演じる──キャラクターを通して、擬似的に体験できるのが、声優という仕事なのだと筆者は思う。その声優として2012年(当時20歳)にデビューして以降、10年以上に渡って活動してきた上坂すみれさんが、「青春」を“今の私がやることに意義がある”と掲げることには、力強いメッセージ性を感じてほかならない。
大人になっても“夢”のような「青春」はできる、と。 それを体現するかのように、写真集の中で(“ずっと苦手意識のあった”と語る)笑顔を見せる上坂すみれさんの姿は、可愛く、美しく、そして何よりも眩しい。
【画像】上坂すみれ、2nd写真集で見せる眩い笑顔(11枚)
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1件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:6236)
なんとも言えないコメント