米山舞、ダイスケリチャード、寺田てらが語る「Ground Y」コラボの真意

ヨウジヤマモトとダイスケリチャードの奇縁

ダイスケリチャードさん。1994年生まれ、滋賀県出身、東京在住のイラストレーター。ちょくちょくグラフィックデザイン、アパレルデザイン。2016年2月活動開始。寄り目ができない腰痛持ち。

──コラボへの描き下ろしイラストを公開する時に、普段からヨウジヤマモトの服をよく着ているとツイートされていましたよね。

ダイスケリチャード はい。だからコラボのオファーももらった時は率直に嬉しかったですね。 ダイスケリチャード あとはこのコラボの担当者さんへの思いもあって、嬉しかったんです。

というのも、このコラボを取り仕切っている担当者さんとはもともとご飯に行くような仲の良い方で。そしてその方と仲良くなった理由がヨウジヤマモトなんですよ。

──どんな縁なんですか?

ダイスケリチャード 僕が1年前ぐらいに開いた個展に担当者さんが来てくれて、その日在廊していた僕がたまたまヨウジのコートを着ていて。それに担当者さんが気づいて話しかけてくれたのがきっかけで仲良くなったんです。

だからコラボの話をいただいた時に、担当者さんが今やりたいことができてるんだなぁと思って、それもあって嬉しかったんですよね。

黒のブランドイメージを覆すカラフルなイラスト

ダイスケリチャードさんの描き下ろしイラストを使用したカットソー

──今回のコラボアイテムですが、黒がやはり印象的ですよね。ただダイスケリチャードさんのイラストはかなりカラフルです。

ダイスケリチャード 最初は黒と赤を中心に描いたんですよ。僕自身ヨウジヤマモトを普段から着ていたこともあって、黒のイメージもあったし。

でもせっかくコラボするんだから、自分らしさも出したほうがいいなと思ったし、ブランドのイメージに無理して寄せる必要もないなと思って。

僕は自分が好きなものを絵に取り入れているので、ヨウジヤマモトのエッセンスも無意識にイラストに現れていると思うんです。何も意識しなくても反映されている。だから寄せなくても、何か芯で感じ取れるものがあるだろうと。

イラストを描いている時に、これはどっちにしようかなと悩んだらヨウジヤマモトが持つイメージに寄せたんですが、それ以外は普段の自分のイラストですね。

──Ground Y側からディレクションはなかったんですか?

ダイスケリチャード 何も言われてないですね。修正も一度もなかったはずです。

むしろイラストを丁重に扱われすぎてる感覚すらあったので、アパレルに落とし込んだデータを受け取った時に僕から「もっと壊してください」って提案して、デザインをつくり直していただいたぐらいなんです。

── 一般的な個展での展示は紙やアクリルといったものだと思うんですが、今回は服ですよね。イラストを描く際に、布という媒体についてはどう考えましたか?

ダイスケリチャード 僕もアパレルグッズをつくっているので、色のグラデーションがどう出力されるかわからないところがあるのはわかるんです。

例えばRGBとCMYKで出力した時の差とか。この2つはビビッドな色を使うと結構違ってくるので、色が出力された時に大きくイメージと違ってしまいがちな色はなるべく使わないようにしました。

ただある種思い切った部分はそれを無視していて着色しています。つくる人たちがプロですし、どんな色になるのかわからないランダム性も面白いと思ったので。

着用イメージ

──だからあんなにカラフルになったんですね。

ダイスケリチャード 一見ブランドに寄り添っている感は少ないですよね。

だから他の方のイラストを見て「ヨウジヤマモトとコラボするならこうだよな〜」って思いましたもん(笑)。でも、これが今回の僕の100%のイラストです。

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