第6回は、可憐であどけない横顔と芯の通った内面とのギャップが魅力的な架乃ゆらさん。 太宰治を愛読し、昭和歌謡が大好きと、様々な活字に触れている彼女の口から出る言葉には、その端々に思慮深さとセンスが感じられる。
趣味を活かした仕事も増え、最近は芝居の勉強まで。架乃ゆらさんの日々高まる知性と可愛らしさから、目が離せない。撮影中に流れていたRADWIMPSの曲を聴きながらご覧ください。 取材:かよちゃん 文:ミクニシオリ 写真:ヤンス・キム フラワーアレンジ:岡本悠
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架乃ゆらを彩るフラワーシャワー
好奇心から駆け出した、旅の思い出
──花に囲まれての撮影、いかがでしたか?架乃 前に出した電子写真集の撮影でも、花とのショットには挑戦したことがあったのですが、1日中花に囲まれるのは初めてでした。メイクルームでもずっと「今日はいい撮影だねえ〜」なんてほのぼの話していて。のんびりできて楽しかったです。
──衣装もリラックスできるようなものを揃えてみたのですが……普段の洋服はどんな感じですか?
架乃 普段はちょっと個性的な服も多いんですよね。例えばブラウスを買うときでも、普通のブラウスよりチャイナブラウスとかを選んじゃいます。待ちゆく人に見られがちです(笑)。
──「ガール・ミーツ・ストリート」のインタビューでは「韓国ファッションに興味があって旅行に行きたい」と話していましたね。
架乃 そうなんです! そのときは韓国にすごく行ってみたくて。コロナ前になるんですが、結局一人で行っちゃったんです。
本当は友達と行く予定だったんですが直前に行けなくなってしまって一人旅。行った先が観光地エリアだったのと、ハングルは読むことはできるので、カタコト英語でもなんとかなりました。 ──ハングルが読めるのはすごいですね。
架乃 読めても文章の意味がわからないことが多々あるんですよ!
料理屋さんで説明文を読んで「たぶんこれは餃子とラーメンだな」と思って注文してみたら、恐ろしく辛い料理が来ちゃったのが忘れられません。辛いのは得意な方なんですけど、食べきれなかった……。
アップデートされる架乃ゆらの趣味
──太宰治や昭和歌謡が好きな架乃さんですが、そういった趣味が仕事を通じて深まったり広がったりする場面もあるのでしょうか?架乃 実は以前、大好きな昭和歌謡について語るイベントに出演させていただいたのですが、共演者さんは音楽ライターさんとか、歌謡曲にガチで詳しい人ばかりで。
私は昭和歌謡の歌詞が好きなので、好きな曲を羅列したら「曲調が全部違くて面白い」と言われたのが新鮮でした。
音楽以外でも、結構感覚でモノを選んでしまうので、自分が意識するポイントに気づけたのが嬉しかったですね。コード進行や曲調で選ぶ人もいるので、そういうことも意識してみたいな、と思いました。
最近はハロプロの曲をつくっている人のYouTubeもよく見ていて、その人がコードのこととかをよく説明してくれているので、勉強しています。
──興味を持ったら即行動なのも、架乃さんらしいですね。最近お気に入りの曲はありますか?
架乃 今日撮影中に流れていたRADWIMPSとか、昔から好きだけどやっぱりいいなあと思いました。 ──本では何かありますか? 以前から“本の虫”と自身を説明していましたが。
架乃 お休みの日は本ばかり読んでいるのですが、最近だと『美しい日本のくせ字』という本が面白かったです。もともとフォントが好きでよく見るんですが、くせ字って十人十色で面白いですよね。
私の字はちょっと丸くて、左右どちらかに偏っちゃうんです。読みづらくてファミレスで名前を呼び間違えられたりするけど、個性だと思って愛しています。 ──架乃さんはよく手書きの文字を書くんですか?
架乃 台本に書き込みするときは、いつも手書きです。最近はお芝居の勉強もしているので、たくさん書いてます。実は、その過程で新しい夢も見つかったところです。
──どんな夢ですか?
架乃 特撮が好きなので、やっぱりいつか作品に携わりたいなと思っています。最近は「仮面ライダー」や「スーパー戦隊」でも、大人のファンに向けたスピンオフがつくられているので、いつか出演してみたいですね。
あどけない笑顔と知的な内面とのコントラスト
──架乃さんと話していると、外見のあどけなさをいい意味で裏切る落ち着きと、精神年齢の高さを感じますね。架乃 たくさんの人と話す現場では、自分は場を回す側でありたいというのはいつも思っているかも。周囲を俯瞰して見るのが得意なので「この人はどうしたいのかなあ」と考えながら話すことが多いです。
話を切り上げたいのか、もっと話したいのかとか……もちろん、間違っちゃうときもあると思うんですけど、常に考えているつもりです。
──人の気持ちを意識的に考えるようにしている?
架乃 そうですね。会話するときはよく、人の想定から外れたことをやった方が面白いだろうと思うことも多いんです。
小学生くらいの頃から女の子なのにウケを狙いに行くタイプだったので、人が何を想定しているのかを考えちゃうのはクセですね。 ──そのビジュアルと内面のギャップが、架乃さんの人間的魅力につながっていると思います。
架乃 嬉しいですね〜。ギャップがあるというのは、本当によく言われますね。例えば、オタクなので人によく「部屋に物が多そう」と思われているんですけど、意外と部屋はキレイなんですよ。
──確かに意外かもしれません。
架乃 それに、インドアな趣味が多いですけど、家の中では結構行動的で。アウトドア派の人と話すと「家で何しているの?」とよく聞かれるけど、家の中ってなんでもできるんですよね。
最近は意味もなく物件を見てます。ありえない条件で当てはまる部屋を検索してみたり、引っ越しの予定がなくてもネットで間取りを見たり。あとはGoogleマップを使って世界を見てまわることもあります。こういうところがいい意味でギャップになっているなら嬉しいですね。
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まだ見ぬ彼女に会ってみる?
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架乃ゆら
セクシー女優
1998年12月28日生まれ、S1専属女優。
Twitter:https://twitter.com/kano_yura
Instagram:https://www.instagram.com/kano__yura/
yansu
フォトグラファー
1992年、奈良県香芝市生まれ。東京都世田谷区在住。amanaグループ株式会社acubeにてシズル専門の静止画映像撮影チームを経験後、独立。透明感のある世界観で静止画・動画問わず、広告、Web、雑誌を中心に活動中。
Twitter:https://twitter.com/yansukim
Instagram:https://www.instagram.com/yansukim/
岡本悠
フラワースタイリスト
1992年、北海道出身。花と植物を用いた撮影のヴィジュアルディレクションなどで活動。2020年よりフリーに。
連載
ここに広がるのは、彼女のためだけの世界。世界の未来は見えないけど、世界の幸せは叶えられないかもしれないけど、どうか自分の世界だけは美しくありますように。 「ちょっとさ、世界やばそうだよね。」 「わかる。でも遊びたいよね。」 彼女たち自身にしか見えていないはずの、今しかない祈り。その刹那の「scene」を切り取る。 息遣いが聞こえるほどリアルな日常を切り取るフォトグラファー 「ヤンス・キム」さん。私たちは、その場所に自分が存在するかのような匂いや音が聞こえる写真の世界を覗き込む。
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