「本屋大賞」は出版社や作家が選出する他のアワードと違い、過去1年の間に書店員が読んで「面白かった」「お客様にも薦めたい」「自分の店で売りたい」と思った本を選び投票する。
大賞の発表は4月の上旬を予定している。
相次ぐ重版で話題の『オルタネート』
ジャニーズ事務所のアイドルグループ・NEWSに所属する加藤シゲアキさんは、2012年1月に『ピンクとグレー』(KADOKAWA)で小説デビュー。以降、芸能活動の傍ら、作家としても活動を続け、数々の話題作を世に送り出してきた。
そして2020年12月に第164回直木賞にノミネートされたことが発表されると、さらに注目が集まり、2021年1月5日には累計10万部(5刷)のベストセラーを記録した。
加藤シゲアキ「心から光栄に思います」
加藤さん自身「本屋大賞」へのノミネートは初。アイドルが「本屋大賞」にノミネートされるのも今回が初めてとなる。なお、これを受けて新潮社は3万部の増刷を決定。発売約から2ヶ月で累計13万部(6刷)となった。
「2021年本屋大賞」受賞作品は、全国の書店員による2次投票で決定。投票結果は4月上旬に発表される予定。
加藤シゲアキさん コメント
直木賞に続いて本屋大賞にノミネートされたこと、心から光栄に思います。
ここまで作家活動を続けてこられたのは、書店員の方の応援のおかげでもあると常々思っておりますし、その原動力もデビュー作で書店周りをした際にとある書店員の方から言われた「書き続けてください」という言葉であります。
ですので本賞に選ばれたこと、すなわち書店員の方々に選んで頂いたことが何よりも嬉しく、また新たなモチベーションが生まれたと感じております。
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作品情報
『オルタネート』
- 発売日
- 2020年11月19日
- 定価
- 1,815円(税込)
- 判型
- 四六判変型
- ISBN
- 978-4-10-353731-1
【「オルタネート」あらすじ】
誰しもが恋い焦がれた青春の普遍を、真っ向から描き切る。
加藤シゲアキ、これが新たな代表作。
高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」が必須となった現代。東京のとある高校を舞台に、若者たちの運命が、鮮やかに加速していく。
全国配信の料理コンテストで巻き起こった〈悲劇〉の後遺症に思い悩む蓉(いるる)。母との軋轢により、〈絶対真実の愛〉を求め続ける「オルタネート」信奉者の凪津(なづ)。高校を中退し、〈亡霊の街〉から逃れるように、音楽家の集うシェアハウスへと潜り込んだ尚志(なおし)。恋とは、友情とは、家族とは。そして、人と“繋がる"とは何か。デジタルな世界と未分化な感情が織りなす物語の果てに、三人を待ち受ける未来とは一体――。
“あの頃"の煌めき、そして新たな旅立ちを端正かつエモーショナルな筆致で紡ぐ、新時代の青春小説。
【加藤シゲアキ】(かとう しげあき)
1987年生まれ、大阪府出身。青山学院大学法学部卒。NEWS のメンバーとして活動しながら、2012年1月に『ピンクとグレー』で作家デビュー。以降『閃光スクランブル』、『Burn.-バーン-』、『傘をもたない蟻たちは』、『チュベローズで待ってる(AGE22・AGE32)』 とヒット作を生み出し続け、2020年3月には初のエッセイ集『できることならスティードで』を刊行。アイドルと作家の両立が話題を呼んでいる。
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