編者は嵯峨景子さん、三村美衣さん、七木香枝さん。イラストは丹地陽子さんが担当した。
知られざる傑作からマニアックな逸品まで編者3人が179作品をセレクトし、あらすじや読みどころをレビューする。
また、巻頭に作家の津原泰水さん、若木未生さんへのインタビューを収録するほか、少女小説にまつわるコラムを掲載。
声優の池澤春菜さんをはじめ漫画家や女優、研究者など、各分野で活動する執筆陣によるさまざまな切り口の内容となっている。
多岐にわたる少女小説をカテゴリごとに紹介
一口に少女小説と言っても、そのジャンルは多岐にわたる。また、少女小説のジャンルや歴史が改めて語られる機会は少ない。【近刊情報】11月19日発売『 大人だってよみたい! #少女小説ガイド』https://t.co/g1Ntw3u7NR
— 時事通信出版局 (@jijibook) October 20, 2020
Live Wire 20.11.14(土) 池澤春菜&堺三保のSFなんでも箱#81(オンライン) - LiveWire / Boutreview Onlineshop https://t.co/dWdxuzS7tM
例えばインタビューも収録されている津原泰水さんは『ヒッキーヒッキーシェイク』出版の折に、ティーンズノベル時代の「津原やすみ」名義について「少女文庫やロマンス文庫の書き手は作家ではないので、作家としての経歴に含めない」という不文律があったと言及している。
ガイドブックではそんな多岐にわたる少女小説を「妖」「宮廷」「仕事」など9つのカテゴリに分けて紹介。かつては、少女文庫やロマンス文庫の書き手は作家ではないので、作家としての経歴に含めない、という差別的不文律が業界にあり、恥ずかしがる作家も多かったので、過去を公表していても金脈の存在を主張しても、アピールには使ってもらえなかったのです。やっと気付いてもらえたと思います。 https://t.co/Q83eKxB6IV
— 津原泰水 (@tsuharayasumi) May 17, 2019
好きな作品など目に止まったタイトルの傾向をたどって、次に読みたい本を見つけられる内容となっている。
『マリア様がみてる』『十二国記』など179作品を収録
各カテゴリには氷室冴子さんや折原みとさん作品に加え、今野緒雪さんの『マリア様がみてる』や小野不由美さんの『十二国記』、山口悟さんによる『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』まで計179作品が収録。各作品のあらすじや読みどころなどが1000字前後のボリュームでレビューされている。また、声優の池澤春菜さんなど、俳優・漫画家・研究者など各分野で活動する執筆陣9名によるコラムを掲載。
時事通信出版局のサイトにて公開されている各コラムのタイトルは以下の通り。題名からして気になる文字が並ぶ。
嵯峨景子さん、三村美衣さんは刊行に先駆けて11月14日(土)、池澤春菜さんと作家の堺三保さんによるオンライントークイベントに出演予定。・埋もれた「少女小説』を探せ!──YA・児童文学作品から(土居安子)
・清少納言と「女同士の絆」──藤原眞莉『清少納言 梛子』と宮木あや子『砂子のなかより青き草』(桜井宏徳)
・独断と偏見の花井愛子読み(コイケジュンコ)
・甘やかな夢はどこから生まれる──藤本ひとみの世界(小池みき)
・あのアリスが導く異世界(髙橋かおり)
・乙女の花園──『マリみて』から始まった少女小説の世界(池澤春菜)
・あのとき彼女たちと分かち合った問い──少女小説の中の「戦争」(小松原織香)
・最愛のあなたたちへ──大人になってから『炎の蜃気楼』に萌え狂った話(ひらりさ)
・悪役令嬢は少女小説の夢を見る(青柳美帆子)大人だって読みたい! 少女小説ガイド - 時事通信出版局 使える本、役立つ本、他にない本、凄い本、面白い本!
編者の2人をゲストに迎え、独自の世界を育んできた「少女小説」の全貌を聞く内容になるとのこと(外部リンク)。
関連商品
嵯峨景子 (著, 編集), 三村美衣 (著, 編集), 七木香枝 (著, 編集), 丹地陽子 (イラスト)
出版社 : 時事通信出版局 (2020/11/19)
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