フィクション作品の究極の選択としても出てきそうなこの問いを、実際に検証する社会実験が11月1日から始まっている。
プロジェクトの内容は、「東京都内23区の30歳前後の人々に支給される生活保護費用132,930円を提供する代わりに、私生活データを動画で収集し、消費者行動データとして価値をつくる」というものだ。
究極のデータ経済プロジェクト「Exograph」
「Exograph」は情報が金銭的に大きな価値をもつデータ資本主義、あるいはデータ経済の可能性と課題をあぶり出す取り組みを行っており、本企画はその一環。「Exograph」を運営している株式会社Plasmaは、納税や労働以外に「生き様のデータ」を提供することで社会に貢献し、社会保障や金銭的対価を受けるという選択肢があっても良いのではないでは?と考えた。そのような仕組みを提供して行くために、まずは社会として新しい価値観に対してどう対応するかを確かめる必要があるため、今回の実験を企画したという。
24時間のうち睡眠も合わせて8時間以上は自室で過ごしている方であれば誰でも応募でき、後日に行われる面接で実際の参加者を決定。
取得した動画データは、有識者や消費財メーカーをはじめとした企業へのヒアリングを通して、この実験を1万人規模で行なった場合に1人当たりの売上がいくらになるかを推定するのに使用する。1月末に結果を公表する予定だ。
SNSでは様々な意見が
なお、この実験では生活者が普段と変わらない日常生活を送れる状態を第一条件としているため、人物の顔や身体をCGでマスクするなどして匿名化。コンテンツとして一般動画配信することはせず、あくまで消費者行動データとして使用する。資本主義の次を模索する社会実験 Exograph
— Hiroki Enno@Exograph (@hiroki_enno) October 27, 2019
・生活情報を提供するかわりに生活保護費とと同じ13万円支給
・そのためにも全ての部屋に死角なしでカメラ設置
・取得した情報は人物部分をマスクした上で企業に提供
興味ある人、批判諸々、お待ちしてます!https://t.co/fOBQWK3RgI
とはいえ、Twitterでは様々な意見が見受けられる。
生活保護費と同額支給の代わりに、プライベート情報を全て収集・マネタイズする社会実験Exographがスタート https://t.co/RnsfiI1zYh
— task (@naratas) November 8, 2019
月13万もらえんの!?応募する!!と思ったけど、入出金とか何買ったとかのデータ取られるだけかと思ったら部屋にカメラ設置して常時監視らしくヒィッってなった
昔、プライバシーは擬似貨幣化する…って言ったけど…ド直球がきたな…気になる Reading... 生活保護費と同額支給の代わりに、プライベート情報を全て収集・マネタイズする社会実験Exographがスタート|株式会社Plasmaのプレスリリース https://t.co/XK8DwXDtoO
— 深津 貴之 / THE GUILD (@fladdict) November 8, 2019
「記録を意識している」というバイアスがかかったデータ、そこでお金を得たいと思う人のデータでは、バイアスが大きくて価値が上がらないような気もする:生活保護費と同額支給の代わりに、プライベート情報を全て収集・マネタイズする社会実験Exographがスタートhttps://t.co/QORbQ7GKSv
— Munechika Nishida (@mnishi41) November 8, 2019
PROJECT EXOGRAPH、壮大な社会実験すぎてすごい。。。
— ninoP (@aktona) November 8, 2019
「東京都内23区の30歳前後の人々に支給される生活保護費用132,930円を提供する代わりに、その私生活データを動画で収集し、その費用を賄うことに挑戦します。」https://t.co/lz645WP8o5
「ただ生きているだけで人は価値を生み出せるのか?」という問いへの答えが、前代未聞の壮大な実験で明らかになるかもしれない。これは完全にディストピア。やばい、スマホ画面を前に震えが止まらない。
— ゆとりくん🍵 (@katap_yutori) November 8, 2019
生活保護費と同額支給の代わりに、プライベート情報を全て収集・マネタイズする社会実験Exographがスタート https://t.co/dBBjRHoUkm @PRTIMES_JPより
前代未聞の出来事
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