魔法が溢れるファンタジーな世界で、人々を笑顔にする立派な魔女を目指して魔法学校に集った少女たちがそれぞれユニットを組み、魔女としてアイドルとして人々に希望の歌を届けていく。
アニメ化やアプリゲーム化なども予定していて、先駆けて20人のキャラクターと6つのユニット、それぞれの楽曲MVが公開されており、声優達によるライブ=オルケストラも披露されてきた。
今回のイベント「私たちのPrelude」はそんなラピスリライツによる初の単独イベント。これまでは「AnimeJapan」などのゲスト出演でオルケストラの披露や、それぞれのユニットによる生配信などで活動を広げてきたが、満を持しての単独イベントにチケットは完売。追加された夜公演も完売し、ライブ配信が用意されるほどの盛況を見せた。
「魔法×アイドル」をテーマとするラピスリライツとはこれ以上ないほどの相性の良さを感じさせるが、実際のライブではどのような魔法が繰り広げられたのだろうか。
今回は8月18日に行われた夜公演の模様をレポートする。
十分に発達した科学は、魔法と見分けがつかない。
暗転した会場にアイドル達の声が響くと、ステージ上に浮かんだ6つの宝石に1つずつ明かりが灯っていく。それぞれのユニットカラーを表した6つの輝きが集って1つの光になると、「さぁはじめよう、私たちのPrelude!」という言葉で幕が開いた。
先陣を切ったのはルキフェル(CV:松田 利冴)とアンジェリカ(CV:雨宮 夕夏)の2人によるユニット・Sadistic☆Candy。サイケデリックなイントロから「Are Many Chance!!!」に突入し、逸る気持ちを抑えられないフロアの空気をさらに煽る。
つづいて「ろっくんろー!」の掛け声でナデシコ(CV:本泉 莉奈)、ツバキ(CV:鈴木 亜理沙)、カエデ(CV:大野 柚布子)の三姉妹によるこの花は乙女が登場。「ろっく(ROCK)」を掲げるユニットだけあって、披露した「いのち短し、 繚乱乙女」もストレートな和ロックナンバーだ。
激情のろっくから一転して、ステージはハートに溢れたキュートな空間に変わり、ラトゥーラ(CV:早瀬 雪未)、シャンペ(CV:広瀬 世華)、 メアリーベリー(CV:赤尾 ひかる)の3人、シュガーポケッツがオンステージ。
歌詞とリンクするステージ演出
メロメロに溶かされたフロアだったが、次なるユニット・Ⅳ KLORE(フォークロア)が降臨すると一気に空気が張りつめる。エミリア(CV:星乃 葉月)、あるふぁ(CV:嶺内 ともみ)、サルサ(CV:篠原 侑)、ガーネット(CV:中山 瑶子)によるⅣ KLOREはゴシックファンタジーな雰囲気を纏うユニットで、「禁忌の寓話(メルヘン)」はそんな彼女たちの妖艶なオーラを凝縮したようなナンバーだ。熱気が冷める間も与えずに登場したのはユエ(CV.桜木 夕)、ミルフィーユ(CV.奥 紗瑛子)、フィオナ(CV.伊藤 はるか)によるユニット・supernova。
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目の前に広がる魔法感
魔法の力をこれでもかと見せつけたライブパートからトークパートへ。前半はLiGHTs、シュガーポケッツ、この花は乙女の3ユニットが登場し、それぞれの色全開で魅せたライブパートを振り返った。
チームの仲の良さや特色を活かした自己紹介では、ティアラ役の安齋由香里さんがライブ配信で見守る海外のファンへ向けて勉強中だという中国語でも挨拶を披露。
つづいて、Sadistic☆Candy、Ⅳ KLORE、supernovaの3ユニットが登壇。ライブパートではそれぞれの強固な世界観をぶつけあっていたが、トークパートは一転にこやかに進行し、キャスト同士の絆の深さもうかがえた。
事前に募集していたファンからの相談に対し、応援メッセージを送るというコーナーでは、ルキフェル役の松田利冴さんが、夏休みが終わるのが辛いと嘆くファンに喝を入れる場面もあり、甘さの中に刺激を秘めたユニットの色をオルケストラ以外でも示してみせた。
ここから一気にラストスパートで再びのオルケストラへ。
先に登場したLiGHTsは「ポラリス」で先程以上のコンビネーションを見せ、トークパートで落ち着きかけた会場のボルテージを高めていく。
彼女たちの指先に灯った光の描く軌跡はとても美しく、会場の視線は光の中でよりまぶしく舞い踊るLiGHTsに釘付けになった。5人揃った大きな輝きで未来へ続く旅路を明るく照らすと、最後のユニットにバトンを渡す。
続いてはsupernovaが登場し、観客も撮影解禁という特殊な状況下で「Trinity」を披露。
まぶしいほどのアイドルの本質
アンコールではなんとメンバーが客席にも登場し、20人勢揃いの「私の名は、光。」で真のフィナーレを飾る。しかし我々と同じ地平に立ってなお、ステージの上と変わらぬ笑顔と見せる彼女たちはプロジェクトのコンセプトである「魔法×アイドル」のアイドルの部分に真正面から挑み、眩しいほどの輝きを放っていて、レポートの為のメモをとる手も止まるほどに、彼女たちから目が離せなくなっていく。
歌って踊る。時代がどれだけ変化しようとも変わらないアイドルの本質に挑む彼女たちの姿は、次第に人々の喜びを魔法へ変えるというプロジェクトのストーリーにも合致し、真の意味での「魔法×アイドル」の実現がグランドフィナーレに相応しい大盛況を巻き起こす。
プロジェクトはまだまだPrelude
終演後には今後の展開として、当初から予定されていたコミカライズの連載スタート、最近はVTuberのイベントでもお馴染みのVRプラットフォームclusterでのVRライブ「VR魔法ライブ 〜First Magic Act〜 in cluster」の開催、そしてMVの再生数によって成否が決まる「100万再生CDデビュープロジェクト 〜みんなの応援で魔法を叶える!〜」が発表された。
横浜の夜をきらびやかに染め上げ、華々しい未来を予感させたオルケストラもまだPreludeに過ぎない。私達がラピスリライツの魔法にかけられるのはこれからだ。
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