監督をつとめるのは今井一暁さん、脚本を手がけるのは川村元気さん。公開は2020年3月。
「ドラえもん」が学年誌に初めて掲載されてから50周年という節目に公開される同作。描かれるのは、これまで節目に公開されてきた作品同様、のび太と恐竜の物語だ。
節目で公開されてきた『のび太の恐竜』
国民的アニメ「ドラえもん」の劇場版シリーズの第1弾として、1980年に公開されたのが『映画ドラえもん のび太の恐竜』だ。のび太と彼が育て始めた恐竜の子供・ピー助との交流や、恐竜ハンターの追跡やティラノサウルスの襲撃などの冒険が描かれている。 同作のリメイクとして制作されたのが、2006年に公開された『のび太の恐竜2006』。長年キャラクターを演じていた声優やキャラクターデザインを一新、前年に毎年公開していた劇場版を一度休止して制作された。
日本やアジアで活躍する映像作品やクリエーターの功績をたたえる「第1回Invitation AWARDS」では、細田守監督の『時をかける少女』と共に「アニメーション賞」を受賞している。
2020年は「ドラえもん」50周年
映画第40作目として発表された『映画ドラえもん のび太の新恐竜』は、『のび太の恐竜2006』とは異なるまったく新しいストーリーを展開。のび太と双子の恐竜・キューとミューの物語が描かれる。手がけるのは、『映画ドラえもん のび太の宝島』でシリーズ史上最高興行収入53.7億という大ヒットを打ち立てた監督・今井一暁さんと脚本・川村元気さんのコンビ。
公開に先駆け、2人からコメントも到着した。
今井一暁さんコメント
ドラえもん生誕50周年、さらに、オリンピックイヤーという特別な年に、映画ドラえもんを監督することに、大きなプレッシャーと共に感謝を感じております。
今回のテーマは『恐竜』。恐竜といえば、劇場版第1作「のび太の恐竜」。
そして、2006年「のび太の恐竜2006」があります。個人的な話しですが、「のび太の恐竜2006」を監督された渡辺歩さんは、僕が尊敬し、憧れてやまない監督です。そんなピークが眼前にそびえる前で、はるかな道のりに立ちくらみながらも、登るならこれ以上の山はないという思いでいます。
脚本は「のび太の宝島」から引き続き川村元気さん。まったく新しい、現在語るべき恐竜の物語が、そこにはありました。この物語を、多くの子供達、多くの大人達に届けたい。はるか頂上を目指して登るのみです。
この「のび太の新恐竜」という作品を生み出すために。
(c)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2020川村元気さんコメント
『のび太の宝島』が公開した後、藤子プロさんから再び脚本のお話を頂きました。ドラえもんの記念すべき「50周年作品」であり、テーマが「恐竜」とお聞きして正直怯みました。
「恐竜」を新しく描くにあたって、拠り所にしたのが藤子・F・不二雄先生が、『のび太の恐竜』を書いた時の気持ちです。あの物語は「日本にも恐竜がいた」と知った時の感動から始まっていると聞きました。あれから40年が経ち、恐竜の学説も日々進化しています。その進化の先にある恐竜の物語を描きたいと思い、恐竜研究者や博物館、化石採掘場などを巡り取材を重ねました。そこで発見し、感動したことが『のび太の新恐竜』の基礎となっています。
2020年、多様性が叫ばれる中、それが綺麗事ではなく、人類の進化への歩みであることを語りたい。他と違う、欠点だらけに見える弱い少年・のび太と、ちいさな新恐竜が、進化・成長への第一歩を踏み出す。そのことの尊さと、紛れもない真実を『のび太の宝島』を素晴らしい作品に仕上げていただいた今井監督とともに、この映画で語れたらと願っています。
「ドラえもん」がPOPに変身
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作品情報
『映画ドラえもん のび太の新恐竜』
- 公開
- 2020年3月
- 原作
- 藤子・F・不二雄
- 監督
- 今井一暁
- 脚本
- 川村元気
- キャスト
- ドラえもん:水田わさび のび太:大原めぐみ しずか:かかずゆみ
- ジャイアン:木村昴 スネ夫:関智一
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