2018年12月に公開される予定だったが、当初の想定以上に制作に時間を要しているため、本編完成までには数か月単位での期間が必要になることが判明したという。
製作委員会は、2019年中の公開に向けて鋭意制作中としている。
2016年を代表するアニメ映画『この世界の片隅に』
2016年11月12日より今も上映を続けているアニメ映画『この世界の片隅に』。こうの史代さんの同名漫画を原作に、監督は片渕須直さん、主演のすず役を女優ののんさんがつとめる。第二次世界大戦中の広島・呉を舞台に、激化する世の中で大切なものを失いながらも前を向いて日々を大切に生きていく女性・すずを描いた物語だ。
事前にクラウドファンディングで3912万円の資金を集めながらも制作上の資金不足から、本来想定していた30分ぶんが削られていることが公言されていた本作。
そのため片渕監督は当初から、本来描きたかった部分を描いた新作の制作に意欲を見せていた。
新バージョン『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は30分追加
『この世界の片隅に』に約30分の新規シーンが付け足されて公開が発表された『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』。主人公のすずだけではない“さらにいくつもの人生”を描き出したいと考え、企画当初から存在していたがカットされた新規シーンの絵コンテを改めて見直しながら復活させ、さらに新たなカットも加えられている。
具体的に追加されると発表されているのは、『この世界の片隅に』では大幅に割愛された、すずが嫁ぎ先の町で出逢う遊郭の女性・リンとの交流を描いた昭和19年秋と昭和20年冬から春にかけてのエピソード、さらに妹・すみを心配しながら過ごす中で迎える20年9月の枕崎台風のシーンなど。
「この世界の片隅に」製作委員会による公表文
劇場アニメーション映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は、2018年12月公開に向け制作を続けて参りましたが、当初の想定以上に制作に時間を要しており、本編完成までには数か月単位での期間が必要になることが判明しました。
製作委員会としては、良質な作品をお届けすることでお客様のご期待に応えたいという考えから、公開時期の延期を決断するに至りました。現在、2019年中の公開に向けてスタッフ一同、鋭意制作中です。
公開を心待ちにされているファンの皆様には謹んでお詫び申し上げますとともに、より魅力を増して公開される『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』を楽しみにお待ちいただけるようお願い申し上げます。 「この世界の片隅に」製作委員会による公表文
片渕監督のインタビュー
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イベント情報
『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』
- 公開
- 2019年
- 声の出演:のん 細谷佳正 稲葉菜月 尾身美詞 小野大輔
- 潘めぐみ 岩井七世 牛山茂 新谷真弓/ 澁谷天外(特別出演)
- 原作
- こうの史代「この世界の片隅に」(双葉社刊)
- 企画
- 丸山正雄
- 監督補・画面構成
- 浦谷千
- 恵 キャラクターデザイン・作画監督:松原秀典 美術監督:林孝輔
- 音楽
- コトリンゴ
- プロデューサー
- 真木太郎
- 監督・脚本
- 片渕須直
- 製作統括
- GENCO
- アニメーション制作
- MAPPA
- 配給
- 東京テアトル
- 製作
- 2018「この世界の片隅に」製作委員会
ここではひとりぼっち、と思ってた。
広島県呉に嫁いだすずは、夫・周作とその家族に囲まれて、新たな生活を始める。昭和19(1944)年、日本が戦争のただ中にあった頃だ。戦況が悪化し、生活は困難を極めるが、すずは工夫を重ね日々の暮らしを紡いでいく。ある日、迷い込んだ遊郭でリンと出会う。境遇は異なるが呉で初めて出会った同世代の女性に心通わせていくすず。しかしその中で、夫・周作とリンとのつながりを感じてしまう。昭和20(1945)年3月、軍港のあった呉は大規模な空襲に見舞われる。その日から空襲はたび重なり、すずも大切なものを失ってしまう。そして昭和20年の夏がやってくる――。
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