「夜は短し歩けよ乙女」、「有頂天家族」など、数々のベストセラー作品を持つ森見登美彦の「ペンギン・ハイウェイ」(角川文庫刊)を、気鋭のアニメーションスタジオ・スタジオコロリドによりアニメ化した『ペンギン・ハイウェイ』が現在大ヒット上映中です。
本作のメガホンをとったのは、アニメーション界で今最も注目が集まるクリエイターの一人、石田祐康監督。大学在学中に発表した「フミコの告白」(09年)で国内外の賞を多数受賞し、劇場デビュー作となる短編アニメーション『陽なたのアオシグレ』(13年)では第17回 文化庁メディア芸術祭にてアニメーション部門の審査委員会推薦作品に選出。また、キャラクターデザインを、スタジオジブリ出身の新井陽次郎さんが担当。新井もまだ30歳という若さでありながら、自身が監督した短編アニメ映画『台風のノルダ』(15年)で第19回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門新人賞を受賞するなど、その才能に注目が集まる期待のクリエイターです。
その2人が所属するのが、いま最も熱いアニメーションスタジオ「スタジオコロリド」。20代を中心とした新進気鋭のクリエイターが集まるこのスタジオは、石田、新井の2人を中心にデジタル作画アニメーションながらも繊細かつ温かみのある表現を追求。
【動画】ショートアニメ”FASTENING DAYS”
Perfumeの楽曲とコラボレーションを行ったYKKのショートムービーや大ヒットゲームアプリ「パズル&ドラゴンズ」のCMや、児童書籍のイラストなど、各方面からのコラボレーションのオファーが絶えず、スタジオコロリドの強みである普遍的ながらもどこか現代的な新しさを感じるビジュアルイメージはアニメ業界の垣根を越えて活躍の場を広げています。
そんなスタジオコロリドが満を持して手掛ける初の長編作品『ペンギン・ハイウェイ』は、無限の可能性を秘めた少年の瞳を通して描かれる、”果てしない世界の謎”と”冒険”の物語。今年7月に開催されたファンタジア国際映画祭では最優秀アニメーション賞にあたる「今敏賞」(長編部門)を受賞。過去には『言の葉の庭』(新海誠監督)や、『ジョバンニの島』(西久保瑞穂監督)など現在の日本のアニメーション界を牽引する気鋭監督も同賞を受賞しており、今後の日本アニメ界の未来を担う存在として石田監督への期待も高まります。
スタジオコロリド作品の特徴として、前述の『陽なたのアオシグレ』など、まるでジェットコースターに乗っているかのような疾走感溢れるシーンも大きな魅力の一つ。本作でもスクリーンいっぱいにペンギンたちが動き回る圧巻のシーンは是非劇場で注目してください。
2016年に大ヒットを記録した『君の名は。』を贈りだした新海誠監督、『サマー・ウォーズ』に始まり『未来のミライ』へと話題作を公開し続ける細田守監督、スタジオジブリの精神を受け継ぎ、新たな傑作『メアリと魔女の花』を生んだスタジオポノック所属の米林宏昌監督など、世界からも熱い視線を注がれる日本のアニメーション界。その中でも今、最注目の新鋭スタジオが手掛ける初長編作品『ペンギン・ハイウェイ』、激おすすめです!
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(C)2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会
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執筆者:藤本エリこの記事どう思う?
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