卒業したアイドルの“セカンドキャリア”とは? 女優として再スタートした元AKB48・大島涼花に問う!

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アイドル活動中に見つけた一番やりたいこと

──中学生からアイドル活動をしていると、普通の学生生活を送るのは難しいと思います。AKB時代に大変だった思い出はありますか?

大島 うーん、あんまりなかったですね。もちろん落ち込んだり、ネガティブになったりする時はありました。けど、基本的に寝たら忘れちゃうんですよ(笑)。それに仲間がいる分、大変な状況でも気持ちは楽でした。

──それでは、AKBに入って「良かった」と思うことは?

大島 たくさんありますが……いろいろな人に出会えたことが、一番良かったです! アイドルにならなかったら、あんなにたくさんの人と握手したり、関わったりはしないだろうなって。ファンの方とは毎週会って、友達みたいに気楽に話していました。 ──グループ卒業後、ファンの方と会う機会などは?

大島 今のところ、実現できていません。だから、SNS上でファンの方の「早く舞台の日にならないかな」というコメントを見ると、私も「会いたいな」と思います。ファンの人たちはどんな仕事でも応援してくれるので、心強いです。

──ファンとの交流も含めて、これから女優活動を続けていくにあたって、AKB時代の経験はどのように生かされていますか?

大島 アイドル時代はダンスや歌、お芝居にバラエティなど、幅広いお仕事を経験させてもらいました。なにより、いろいろな経験をした上で、お芝居という夢を見つけられたのが良かったと思います。

生配信やラジオで一人で話す事も多くて、「どう間を持たせればいいのか」などはとても勉強になりました。その経験が今の「Live Shop!」などの配信でも活きているなって思います。とはいっても、もっともっと成長しないといけないですけどね(笑)。

焦りもある!? アイドルのセカンドキャリア

──これまではアイドルグループのメンバーの一人として活動してきた大島さんですが、「大島涼花」という個人として活動していくことに不安などはなかったんですか?

大島 確かに、グループ時代は毎回同じメンバー、同じスタッフの方々だったので、あまり緊張はしませんでした。でも、今はどんなお仕事をするにも、初めてのことだらけ。不安を感じないといえばウソになりますが、それより、夢だった「女優・大島涼花」としての一歩を踏み出せたワクワクのほうが大きいです。 ──それこそアイドル戦国時代をへて、今はアイドルを卒業した後の子たちのセカンドキャリアが注目されていると思います。アイドルを卒業した先輩たちを見て、憧れる理想像などはありますか?

大島 川栄李奈さんです。

グループ時代にすごく可愛がってもらったので、そんな身近だった川栄さんが主演映画やCMなどで活躍されているのを見て「すごいなぁ……」と思いますし、私も「頑張らなければ!」「後に続いていけるように努力しないと!」というようにとても刺激をもらっています。

同世代の活躍も気になるようになりました。グループ時代には同世代の人がテレビに出ていても特に何も思わなかったんですけど、今はいろいろな作品に出演しているのを見れば「私も出られるようになりたい!!」と。橋本環奈さんも私と同い年。比べられるレベルじゃないですけど、同世代の活躍を見て、焦りを感じている部分はあるかもしれませんね。

──女優としてキャリアを歩み始めた大島さんですが、アイドル時代から心がけていたポリシーとは?

大島 何事も楽しんできたことですかね。ネガティブになりそうな時は、無理矢理にでもポジティブシンキングに持っていく。そうすると、「大変かも」と感じていたことが、楽しくなってくるんです。私生活でもポジティブに「なんとかなる!」の精神で生きている気がします(笑)。

負けず嫌いなんです。大島涼花が見据える未来

──女優としてのやりたいことや夢はなんでしょう?

大島 殺陣とコメディに挑戦してみたいですね。

殺陣には以前から興味があるんです。映像では伝わらない、舞台で起こるリアル感満載の殺陣は見ていてめちゃくちゃ興奮する。今後は実際に自分でやりたいという思いが強いです。

この間、劇団☆新感線の舞台『髑髏城の七人』で見た殺陣のシーンがとても印象に残っていて、私もああいう格好いい殺陣を通して、見る人に感動を与えたいなと。殺陣は『マジすか学園』のドラマと舞台でやったことがあるんですけど、すごく弱い役だったのでやられる殺陣ばっかりだったので(笑)。

コメディは、福田雄一監督の作品に出演するのがひとつの目標です。実際に福田監督の作品が大好きで、中でも映画『明烏』(2015年)や今年8月に観に行ったミュージカル『ヤングフランケンシュタイン』のシュールな感じは私の中で絶妙です。『ヤングフランケンシュタイン』では劇中でムロツヨシさんが通路を通った時にハイタッチできたんですよ! いちファンとしてかなり嬉しかったです!!(笑)

ほかに映画だと『八日目の蝉』(2011年、監督:成島出)や『怒り』(2016年、監督:李相日)といった、余韻に浸れるような作品も好きですね。映画を見終わった後の余韻の中で考え込んだりしたいタイプなので。

──女優として幅広い分野に挑戦したいという意気込みが感じられますね

大島 そうですね。今まではわりと現実の自分に近くて演じやすい役が多かったんです。だから、今後は自分とかけ離れた役を演じてみたい。そうだなぁ……何か問題を抱えているというか、闇が深そうな役、ですかね。 ──これから女優として活動していく中で、これまでとは違った大島さんを見られそうです。大島さんにとって学ばなければいけないことも、アイドル時代とは違ったものになるのでは?

大島 アイドル時代、歌やダンスはレッスンをしてもらえましたが、演技は自分自身で磨いていかないといけません。そこがすごく難しいですし、面白いところです。舞台稽古や演技のワークショップなどで、同じように頑張っている人たちを目の当たりにして「負けたくない!」という気持ちが芽生えました。私、基本的に負けず嫌いでめちゃくちゃ気が強いんですよ(笑)。

──いや、でも負けず嫌いじゃないと芸能界ではやっていけないですよね!

大島 そうですね(笑)。男の人にも女の人にも負けたくないです!

──これからの活躍も期待しています! 最後に、大島さんを応援している人々に向けて、メッセージをお願いします。

大島 今はそんなにファンの方と会う機会がなくて、私も寂しいです! でも、TwitterやInstagram、生配信などにみなさんからいただいたコメントは全部読んでいて、すごく励みになっています。私をすでに応援してくれている方は引き続き見守っていただきたいですし、これからお芝居をしている姿を見て、初めて私のことを好きになってくれる方が増えたらいいなって思っています。これからもよろしくお願いします!!
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大島涼花

女優

1998年10月21日生まれ、神奈川県出身。2011年9月、AKB48第13期研究生オーディションに合格し、同年12月に劇場デビューを果たす。2017年6月8日、同グループを卒業。現在は女優として舞台や映画など、新たなステージで活躍。またソーシャルライブコマース『Live Shop!』で生配信も行っている。
10月12日から初主演舞台『白と黒の同窓会~まさかのダブルブッキング編~』(新宿村LIVE)、出演映画『四国遍路88サイクリング』が12月3日から公開予定。

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