なお、これを受けて7月11日(火)に、別アカウントであるシャープ株式会社公式アカウント(@SHARP_JP)から、シャープ製品公式Twitter(@SHARP_ProductS)は一切の運営を停止すると発表された。
問題のツイートを行なったシャープ製品 @SHARP_ProductS アカウントは一切の運営を停止いたします。
— SHARP シャープ株式会社 (@SHARP_JP) 2017年7月11日
任天堂にリプライしたのが火種に
発端は、任天堂が6月27日に公式Twitterで行った「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」の発表だった。ミニファミコンも大ヒット、「ミニスーファミの開発も進んでいる」と報じられていたため、公式発表には多くのゲームファンが歓喜した。[任天堂HP] ニュースリリース「スーパーファミコンの21タイトルを収録した『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』」を掲載しました。 https://t.co/aVM1Kyhm6J
— 任天堂株式会社 (@Nintendo) 2017年6月27日
しかし、このツイートに対し、シャープ製品公式Twitter(@SHARP_ProductS)が返信を送ったことから、炎上に発展することとなる。
「面白そうだけど…冷静に、私の思い出(年代的にボリュームゾーン世代より少しずれている事が大きい)を価値に換算していくと…」という文章と共に、収録タイトルそれぞれの値付けを行った価格表を画像にしてツイート(該当ツイートは削除済み)。
シャープ製品公式Twitterの中の人による、ゲームの値付け。例えば『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』が500円、『スーパーマリオカート』が300円、『ファイナルファンタジーⅣ』が0円などと書かれていた。
収録の21タイトル中、実に8タイトルが0円という辛口の値付けであることや、あまりにも私的な価値観かつゲームタイトルを貶めるような内容に受け取れること、そして企業が他社製品をSNSで公然と値踏みする行為に、批判が殺到した。
これを受けて、同アカウントは「誤解を招いた」として「0円」と値付けしたタイトルを「未購入」に修正した画像を投稿し直すも、批判は収束することなく、関連ツイートを削除。翌日6月28日には、謝罪のツイートを行った。
皆様に不愉快な思いをさせてしまいましたことを、心からお詫びいたします。 pic.twitter.com/QVxKjnB5xM
— シャープ製品 (@SHARP_ProductS) 2017年6月28日
同アカウントは、謝罪を最後にツイートはなく、7月11日(火)にシャープ株式会社公式アカウント(@SHARP_JP)から運営停止の発表、そして改めての謝罪がツイートされた。皆様へ
昨日、シャープ製品公式Twitterにおいて、任天堂株式会社様の新
製品に関して、不適切な発言をしてしまいました。任天堂株式会社
様に多大なるご迷惑をおかけするとともに、皆様に不愉快な思いを
させてしまいましたことを、心からお詫びいたします。
企業アカウントの発言として、節度や配慮、ならびにマナーにも欠
け、かつ、その後の対応についても不適切でありましたことを深く
反省しております。
今後、このようなことを繰り返さぬよう取り組んでまいりますので、
引き続きご支援・ご指導賜りますようお願い申し上げます。
2017年6月28日
@SHARP_ProductS ツイート画像内より
インターネット、特にツイッターは、だれかが好きなもの、思い入れのあるものを共通項に人々が繋がりあう側面があると、私は思います。だからこそ企業アカウントはどんな時も、だれかの好きや思い入れを否定することは決して許されません。ほんとうに申し訳ありませんでした。
— SHARP シャープ株式会社 (@SHARP_JP) 2017年7月11日
炎上、コンプラ……奔放なシャープ株式会社公式アカは日常を取り戻せるか
シャープは、本社を大阪府堺市にもつ、テレビや冷蔵庫、エアコン、空気清浄機といった家電製品を送り出している日本の電機メーカー。2012年3月期決算で大幅な赤字決算に陥り、その後、2016年には台湾の鴻海精密工業による買収に合意している。
シャープのTwitterと言えば、多くの人は、おそらく真っ先にシャープ株式会社公式アカウント(@SHARP_JP)を思い浮かべるだろう。
時事ネタに乗っかったり、他の公式アカウントと仲睦まじく絡んでいるシャープ株式会社公式アカウントのノリノリの様子は、これまで何度もKAI-YOUでも取り上げてきた。 今回炎上・アカウント停止となったのは別のアカウントで、運営も別人だが、同じ会社内での公式アカウントとしてお詫びを行っている。
近年は、企業のCM等でもコンプライアンスに関して厳しい精査が行われ、どこも慎重になってきている。仮に社内のコンプライアンスには抵触せずとも、公開後に批判を受けてCMやキャンペーンが停止・削除されるということも度々起こっている。
今回のような行き過ぎは諌められるだろうし、今後は企業のSNSアカウントやCM等によるPR活動も見直しが求められていくのかもしれないが、萎縮ムードもつまらないので暖かい目で見守っていきたい。
炎上するほど話題なニュース
この記事どう思う?
0件のコメント