ライブ音響で爆音上映「第六回爆音映画祭」が開催決定! 全作品発表

ライブ音響で爆音上映「第六回爆音映画祭」が開催決定! 全作品発表
ライブ音響で爆音上映「第六回爆音映画祭」が開催決定! 全作品発表
2004年5月から断続的にレイト枠などで開催され、2008年より映画祭として展開されてきた「爆音映画祭」。その第六回目が、2013年5月31日(金)〜6月8日(土)に吉祥寺バウスシアターにて開催される。

映画ファンにはすでにおなじみのこの映画祭、「爆音」といってもただ音量を上げて上映するわけではない。ライブ用のサウンドシステムを用いて上映されるため、どの作品もすさまじい迫力で再現されるのだ。特に音楽が効果的に使われる映画などでは、ベース音で観客席のイスが揺れ、皮膚全体でメロディーを感じることができるほど。映画を文字通り浴びるように観覧できるのだ。複製芸術である映画を劇場で観ることのメリットは大きなスクリーンと自宅では再現できない音響によるところが大きいが、この映画祭での上映環境は他ではそうそう再現できるわけもなく、強烈な一回性を持った映画体験が可能となっている。そのため、上映タイトルに関係なく足を運ぶ映画祭自体の固定ファンがあとを絶えないようだ。

と聞くと、どんなに「爆音」なのか心配になってしまう方もいることだろう。けれども、ご心配なく。「爆音」の魅力は、上映作品に合わせて調整される音量の妙にもある。爆破シーンや格闘シーン満載のアクション映画が大迫力で観覧できるのはもちろんだが、静かに人間ドラマが展開されるような作品では、通常の音量では聞き過ごしてしまう背景音や生活音などがつぶさに感じ取られ、物語世界全体がいきいきとして感じられるのだ。

さてそんな爆音映画祭だが、今回もジャンル横断的に古今東西の様々な作品が上映される。各プログラムごとに、みどころ作品を紹介してみたい。

THEATER1 爆音上映

3つの上映館からなる会場の吉祥寺バウスシアター。そのメインとなるTHEATER1では、タランティーノさんが原案をつとめたバイオレンスロードムービー『ナチュラル・ボーン・キラーズ』や、2010年に惜しまれながら逝去されたアニメ監督・今敏さんの代表作の1つである『千年女優』、回復可能性10%の難病を持つ幼い子を抱えた若い夫婦の生活を、クラシック〜エレクトロまで幅広い楽曲で切なく描いた『わたしたちの宣戦布告』、『理由なき反抗』『大砂塵』などの名作で知られるニコラス・レイ監督最後の長編と言われる実験的作品『We can’t go home again』などが上映される。

通常上映以外とは別に企画されている特集上映にも注目だ。「映画とはチェーンソーである」(ぜひアツい公式サイト上のテキストを見てもらいたい)という理由から組まれたチェーンソー映画のプログラム(といってもスプラッターばかりではなく、農林業を営むおじいさんが東日本大震災で失った我が家をチェーンソーで立て直す感動的ドキュメンタリー『先祖になる』なども上映される)「特集 チェーンソー」。そして、『天国の門』でハリウッドを追放された不遇の監督、マイケル・チミノ特集が行われる。他にもミュージシャンの山本精一さんが、無声映画に爆音の伴奏をつけるという「山本精一無声映画ライヴ」などのイベントも予定されており、一体どの日に来場するのがベストなのか分からないカオスなタイムテーブルが展開される。

THEATER2 通常音響上映

「音漏れ上等! 爆音に負けるな映画祭」というキャッチコピーのTHEATER2では、通常音響で作品が上映される。文字通り、THEATER1の爆音の音漏れをあえて楽しむというスタイルでの企画とのこと。特に、ホラー、アクション、マカロニウェスタンなどジャンルを越えたB級エンタメ映画を集めた「グラインドハウスの逆襲!!! 3Days」、アニメーション評論・研究を行っている土居伸彰さんプレゼンツの「アニメーション・スーパーヒューマン・デー」など劇場で観るチャンスの少ない作品が上映される貴重な機会となっている。

とここまで紹介してみたが、他にも書ききれないほど色んな文脈を持った魅力的な作品がぎゅっとつまった8日間となっているのだ。百聞は一見にしかず、詳細は下記公式サイト内のスケジュールを参照の上(作品の詳細情報と予告編ものっているのでおすすめ!)、ぜひその耳と目と皮膚で「爆音」を体験されたし!


第6回 爆音映画祭 BAKUON FILM FESTIVAL2013
http://www.bakuon-bb.net/

第六回爆音映画祭
会場:吉祥寺バウスシアター
会期:2013年5月31日(金)〜2013年6月8日(土)

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