バイクを漕がないと上映中止! ドラマ『弱ペダ』汗だく試写会レポート

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BSスカパー! オリジナル連続ドラマ『弱虫ペダル』“体験”試写会

BSスカパー! オリジナル連続ドラマ『弱虫ペダル』“体験”試写会が8月10日、東京・港区のスターライズタワーで開催された。

8月26日(金)から全7話、BS スカパー! およびスカパー! オンデマンドでの放送に先駆けて行われた試写会では、作品の世界をリアルに感じてもらうべく、会場に人数分のエアロバイクを用意。 上映中、参加者全員が一定のケイデンス(ペダルの回転数)を達成しないと、上映が終了するという、史上稀にみる過酷な内容だ。

そんなハードな上映後は、出演キャストによるトークショーが繰り広げられた。

出迎えるのは50台のエアロバイク

『弱虫ペダル』は、『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で連載中の、高校生が自転車競技にかける青春を描いた人気漫画。2012年の舞台化、翌年のアニメ化に続き、ついに実写ドラマ化が実現した。

作品を象徴するセリフのひとつ「ケイデンスを上げろ!(上げます!)」。その言葉を真摯に忠実に徹底した、今回の実写ドラマ体験試写会。開場と同時に、事前抽選に当選したファンが続々と入ってくる。すると、スクリーン前に整然と並べられた50台のエアロバイクを前に、静かに感嘆の声を上げていた。 入場時に渡されたゼッケンを背中に貼り付け、さらにサドルやハンドルの高さを調整。水分補給用のスポーツドリンクも用意されており、着々と準備を進める様子は、まるでレースのスタート前のようだった

スタートからレース同様のケイデンスが必要に

開演前の説明を経て、いざ上映スタートかと思いきや、まずはスクリーンに映し出されるケイデンスメーターを満タンにすることに。合図と同時に一斉にペダルを回す参加者たち。みるみるうちにメーターは上昇し、一定の回転数を達成。今度こそ、本当に上映がスタートした。 ペダルの回転数を維持しながら鑑賞するハイケイデンスタイムは、ドラマ第1話の冒頭13分。会場では、50人がエアロバイクを漕ぎながらドラマを視聴するという不思議な光景が広がっていた。

ちなみに、“一定の回転数”とは分速85回転のこと。自転車の場合、タイヤの大きさやギア比などによって一概には言えないものの、長距離の自転車競技における平均回転数とされている。実際に漕いでみると、重りが設定されていることもあって、予想以上に踏み込む力が必要だと感じた。設定された85回転は、いわゆるママチャリであれば急には止まれないスピードだろう。

ついに訪れたその時

快調なペースで上映が続き、「わずか13分、これなら無事完走か」と思った矢先、ケイデンスメーターがレッドゾーンに突入。ドラマに集中するあまり、回転数が低下。予告通り、上映が終了してしまった。

あゝ無情。とはいえ、ここで終わってはあまりにも残念すぎる。ファンの「(続きが)見たい〜〜〜〜〜!!!」という声に後押しされ、回転数を下げて、上映は再開。無事、13分を走り切った。

後半は回転数を設定しない、いわばフリーケイデンスタイム。作品に意識を集中できるだけでなく、展開に応じて回転数を変えることで、登場人物がレース中なら回転数を上げるなど、作品にシンクロして没入感を味わうことができた。

上映終了後、すぐに汗を拭いたり、水分を補給したりする参加者たち。その姿は、いかに試写会が過酷かを物語っていた。 後半もほとんどペースを落とさない参加者に配慮してか、空調の温度が下げられたと感じたのは、筆者だけではないだろう。一方で、その表情は達成感に満ちあふれていた。

参加者の女性「登場人物と同じ気持ちになれた」

試写会としては前代未聞となった同イベント。実際に参加した人(20代女性)に話を聞いた。

──今日のイベントの感想を聞かせてください。

参加者 すごく楽しかったです! もともとドラマをすごく楽しみにしていたので、このイベントの内容を見た瞬間、絶対に行かなきゃって思ってました。

──自転車(エアロバイク)を漕ぎながら何かを鑑賞したことはありますか?

参加者 ありません。

──ですよね。

参加者 みんなが漕がなくなると、ゲージが赤くなって「あ!ヤバイ!」って必死に漕ぎだすので、一瞬、集中が削がれちゃいました(笑)。でも、出演者の皆さんもそれぐらい頑張っていると思うと、登場人物と同じ気持ちになれたような気がして良かったです。 ──実際、ロードバイクにも乗られているんですか?

参加者 「弱虫ペダル」をきっかけに始めて、まだ半年くらいです。今日も乗ってきてるんです。実は、(試写会の前に)ドラマのエキストラの撮影に参加していて、途中で抜けだして試写会に来たんです。

──すごいですね!

参加者 そういう意味では、自分も参加したドラマなので、今日は出演者とファンとして、二重に楽しめました。

──特に好きなキャラクターは誰ですか?

参加者 ドラマで鯨井さんが演じられている手嶋純太です。だから自転車もキャノンデールなんです。

──もしまたこういった機会があったら参加したいですか?

参加者 はい! ぜひ参加したいです!

撮影から直行のキャスト陣によるトークショーも!

左から、桜井美南さん、平井浩基さん、鯨井康介さん、八島諒さん、滝川英治さん、青木空夢さん

ドラマ(とエアロバイク)の興奮冷めやらぬ中、キャストによるトークショーがスタート。主人公・小野田坂道が所属する総北高校から、鯨井康介さん(手嶋純太役)、八島諒さん(青八木一役)、平井浩基さん(杉本照文役)、桜井美南さん(寒咲幹役)、ライバルである箱根学園からは、滝川英治さん(福富寿一役)、青木空夢さん(泉田塔一郎役)が登壇した。

開口一番、鯨井さんが「このメンバーに“?”って思ってますよね?」と笑いを誘うと同時に、「理由は単純です! ロケ(の時間)が押したんです!!」と暴露。当日はインターハイの「一番アツいシーン」(滝川さん)の撮影だったという。

また「自然と足腰に筋肉がついてくるみたい。今日の撮影で久しぶりに総北のメンバーに会ったら、郷本(※金城真護役・郷本直也さん)が結構シュッとしてて」と、撮影の大変さを明かす滝川さん。

一方で、「でも、(郷本さんは)今日“力士”って呼ばれてました(笑)」(桜井さん)、「俺は“プロレスラー”って呼んでます(笑)」(鯨井さん)など、本人のいないところで貴重なエピソードが披露された。

小野田坂道役の小越勇輝さんも駆けつけた

トークの終盤には、最終話の撮影をしていたという小越勇輝さん(小野田坂道役)が、時間ぎりぎりで駆けつけるサプライズ。会場中から拍手で迎えられた小越さんは、「なんか……ゴールしたかのような感じですね(笑)」と一息つくと、ドラマ『弱虫ペダル』への思いでイベントを締めくくった。

「自分も完成版は見てないので、放送がすごく楽しみなんです。キャスト・スタッフ全員、アツくなってつくっている作品なので、放送を楽しみにしていただければと思います」

BSスカパー! オリジナル連続ドラマ『弱虫ペダル』の放送は、8月26日(金)からBS スカパー!(BS241/プレミアムサービス585)およびスカパー! オンデマンドでスタートする。
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