小学館は3月4日、漫画『堕天作戦』の作者・山本章一氏および漫画アプリ「マンガワン」を巡る問題について、『週刊文春』3月12日号の記事に関する見解を公式サイトで発表した。
声明では、被害女性への謝罪を改めて表明するとともに、「会社ぐるみで関与したとの認識はございません」と組織的な関与を否定した。
3月4日、『週刊文春』は被害女性に対し事件や示談交渉に関して取材したとする記事を公開(外部リンク)。
その中で『週刊文春』は、2021年の示談交渉の際に「マンガワン」の担当編集が、小学館の各部署にも情報共有がなされていると発言していたと報道。小学館の組織的な関与について疑惑が持たれていた。
児童買春・ポルノ禁止法違反で逮捕された漫画家を別名義で起用
小学館は2月27日、山本章一氏がかつて児童買春・ポルノ禁止法違反(製造)の罪で罰金刑を受けたと知りながら、別名義で「マンガワン」の連載漫画『常人仮面』の原作者に起用していた事実を公表。
『常人仮面』の配信停止と単行本の出荷停止を発表し、原作者の起用判断や確認体制に問題があったとして謝罪していた。
加えて、山本章一氏と被害者との和解協議に「マンガワン」の編集者が参加していたことも明らかに。
小学館や「マンガワン」編集部の人権・コンプライアンス意識に対する批判の声が相次いでいる。
「弁護士への委任を促すよう指示した」と小学館は釈明
今回の小学館の発表によると2020年2月、山本章一氏が逮捕された事実を把握した時点で、同社はWeb漫画サイト「裏サンデー」や「マンガワン」などで連載されていた『堕天作戦』の連載中止を指示したという。
その後、2021年には山本章一氏と被害女性との和解協議について、担当編集者から法務室へ相談があったものの、同社は当事者ではないとして、弁護士への委任を促すよう指示したとしている。
「出版社が和解協議に関与していた」のではないかという疑惑については、「会社ぐるみで関与したとの認識はございません」と否定している。
小学館、別名義での連載再開は騒動になってはじめて把握したと説明
また、小学館は山本章一氏が別名義で連載を再開していた事実については、2026年2月25日に「マンガワン」編集部から報告を受け、会社としてはじめて認識したと説明している。
小学館による声明/画像は公式サイトより
小学館は改めて、被害者の人権保護を最優先に、原因究明と再発防止策の検討を進めるため第三者委員会を設置する方針を表明。
委員会の詳細については、後日改めて発表するとしている。
2020年に連載が中止された『堕天作戦』
『堕天作戦』は、戦乱と陰謀が渦巻く世界を舞台に思想や権力の衝突を描くSFファンタジー作品。
「裏サンデー」や「マンガワン」などで連載されていたが、20年2月から休載が続き、2022年10月をもって連載が終了。
山本章一氏は、連載終了の理由について「現在も継続中の私的なトラブルによるもの」と説明していた。
作者が逮捕/略式起訴されていたことが明らかとなった『堕天作戦』/画像はAmazonより
一方、『常人仮面』は一路一名義の原作による作品として2022年に「マンガワン」で連載が開始されたダークヒーロー漫画で、作画は鶴吉繪理さんが担当していた。
今回の問題を受け、「マンガワン」は同作の配信停止と単行本の出荷停止を決定している。
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