連日のように世間を賑わせている“闇バイト”──特殊詐欺や強盗事件の実行役として犯罪に加担した人々の逮捕報道をはじめ、政府や警察からの相次ぐ注意喚起も含めて、深刻な社会問題となっている。
そんな中、NTTコミュニケーションズが11月8日、同社の開発者ブログにて「特殊詐欺のコミュニティで行われている活動について」と題した記事を投稿(外部リンク)。
被害者と対面することなく信頼させ、最終的に現金などを騙し取る詐欺犯罪「特殊詐欺」を事例に、犯罪者のコミュニティで行われている活動を紹介している。
銀行口座やメルカリアカウントの買い取りも──身近な犯罪である“闇バイト”
今回、該当の開発者ブログを執筆したのは、NTTコミュニケーションズにおいて「Network Analytics for Security」(NA4Sec)プロジェクトのメンバーとして活動する益本さん。
「NA4Sec」プロジェクトでは、「NTTはインターネットを安心、安全にする社会的責務がある」を理念に、攻撃インフラの解明や撲滅を目指している。
同プロジェクトのメンバーによって執筆された今回のブログ記事では、闇バイト/裏バイトといったワードを使って、特殊詐欺の危険性に言及。
併せて、SNSや掲示板サイトで実際どういった条件で募集しているのか、あるいはどのような内容なのかを画像と共に掲載している。
その中には電話番号やSIMカードの契約、銀行口座の買取、そしてフリマアプリ「メルカリ」のアカウント買取/レンタルなど、誰もが馴染み深い商材が扱われている。
個人情報を明け渡すリスクと引き換えに、極端な話、労働らしい労働をせず高額の報酬を受け取ることができる内容だ。
一方で闇バイトに加担したばかりに実名報道や実刑判決を受けた例にも触れており、リスクの大きさを明示。闇バイトに巻き込まれそうな場合の対応策や相談先を紹介している。
ブログの最後では、「犯罪を知ることで被害を減らすヒントにつながるかもしれません。本記事により、被害を受ける人を少しでも減らせるといいと筆者は考えています」と締めくくっている。
求人アプリ「タイミー」の闇バイト掲載疑惑が騒がれる
一部では強盗殺人事件に発展するなど、社会問題化していた闇バイトだが、ここ数ヶ月でさらに騒がれるようになっている。直近で広く報道されているのが求人アプリ「Timee(タイミー)」だ。
アプリ内の求人に闇バイトと思わしき内容のものがあり、それを問題視したユーザーがXで拡散。「タイミー」における求人の管理不足に多くの批判の声が集まっている。
これを受けて「タイミー」は11月8日に、公式Xで「求勤務日までに全件チェックする体制を構築しており、怪しい求人は掲載を止める措置を講じています」と注意喚起の投稿を行った。
また、「タイミー」を運営する株式会社タイミーの小川嶺代表はXで謝罪。
事態を釈明すると共に、「アプリにある通報ボタンや働き手の皆様からの連絡も含め、速やかに検知し差しとめています」と説明している。
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