ゲームやe-Sportsに強みを持つVTuberグループ・ぶいすぽっ!を運営する株式会社バーチャルエンターテイメントが10月18日、同社の設置した「誹謗中傷対策委員会」の活動について報告した。
この報告では、2023年10月1日から2024年9月30日までの1年間の活動について、開示請求を47件、1件あたりの示談金で最大238万6490円を回収したと伝えている。
2021年から「誹謗中傷対策委員会」を設置するぶいすぽっ!
バーチャルエンターテイメント社では2021年10月から、顧問弁護士を含めたメンバーで誹謗中傷対策委員会を設置。
2023年11月からは、株式会社viviONと誹謗中傷対策のノウハウを共有。一連のトラブルに対応している。
誹謗中傷対策委員会はこれまで、個別の事案について公式サイトで報告を行なってきた。今回、1年間の活動の全体像についてまとめたものが報告された形だ。
SNSやまとめサイトでの著作権侵害へ削除請求を実施
誹謗中傷対策委員会は、誹謗中傷やプライバシーおよび著作権侵害、脅迫などの行為に、裁判外・裁判上の発信者情報開示請求を実施した件数を47件と報告。
このほかにも、SNSやまとめサイトでの権利侵害行為や著作権侵害への削除請求を実施したと説明。複数の案件で、損害の一部賠償として示談金を回収したとしている。
示談金は最大で238万6490円。これは5月、ぶいすぽっ!所属タレントへの誹謗中傷を繰り返していた人物から回収したと発表した金額と一致する。
VTuberへの殺害予告、切り抜き動画へも対応
報告ではこれ以外にも、殺害予告に対応した警備体制の変更や、ガイドラインに違反した「転載・切り抜き動画」への削除請求を報告。
投稿者やサイト管理者、プロバイダ、プラットフォーマーへの裁判や交渉、警察署への被害相談が複数並行して進んでいると説明した。
バーチャルエンターテイメント社は、今後の方針について「キャラクター・コンテンツを安心して楽しんでいただくための各種施策、また、被害にあってしまったタレントに対するケアにつきましても、引き続き、全力で取り組んで参ります」と語っている。
インターネット上での誹謗中傷を巡る対策は近年活発化しており、大手YouTuber事務所のUUUMや、にじさんじとホロライブを運営するANYCOLOR社とカバー社などは「誹謗中傷対策検討分科会」を設置し、連携を強化。
対外的な活動報告なども重視しており、バーチャルエンターテイメント社の発表もそうした流れに沿ったものとも言えるだろう。
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