公開中の映画『ラストマイル』の脚本家・野木亜紀子さんの代表作の一つである『獣になれない私たち』が、9月22日(日・祝)からAmazonのPrime Videoで配信される。
“けもなれ”ことドラマ『獣になれない私たち』は、新垣結衣さんと松田龍平さんがダブル主演、野木亜紀子さんが脚本を担当。クラフトビールバーで出会った男女2人の物語を通じて、現代を生きる人々のリアルを描いた。
現代の人々を“じりじり”と描いた『獣になれない私たち』
『獣になれない私たち』は2018年10月から12月にかけて、日本テレビ系の水曜ドラマ枠で放送されたテレビドラマ。
常に笑顔で仕事は完璧、誰かも好かれ、愛される女こと深海晶(30歳)を新垣結衣さんが、世渡り上手で人当たりもよく、女にモテる敏腕会計士・根元恒星(33歳)を松田龍平さんが演じた。
一見、人生がうまくいっているような2人だが、それぞれが我慢をしていたり、誰のことも信用していなかったりと、生活に不安や疑問を抱いていた。
『けもなれ』は、そんな2人が仕事終わりに偶然出会い、他人同士だからこそ本音でぶつかる中で、傷つきながら自分らしく踏み出す姿を描いている。
息詰まるサスペンスやド派手なアクションはないものの、コメディタッチの中で、時に切なくじりじりと表現される登場人物たちの心情のリアリティは高く評価されている。
野木亜紀子『けもなれ』で念願の向田邦子賞を受賞
なお、野木亜紀子さんは『獣になれない私たち』で、優秀な脚本作家に贈られる向田邦子賞を受賞。同賞は、2010年の脚本家デビュー時から目指していたものでもあった。
2019年5月に行われた贈賞式では「『獣になれない私たち』はとても思い入れのあるドラマで、新垣結衣さん主演のドラマは4回目になりますが、私が欲しかった賞を新垣さん主演のドラマで獲れて本当に良かったです」とコメント。
その上で「わかりやすいドラマではないし、ドラマ的に受けるポイントをことごとく避けて作ったチャレンジした作品だったので、そのチャレンジが評価していただけたことが心から嬉しいです」と喜びを語っていた。
『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』『MIU404』と並ぶ脚本家・野木亜紀子さんの名作として、この機会に映画『ラストマイル』と併せてチェックしておきたい。
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