丁寧に料理を探求「けんた食堂」のショート動画が人気　バズる飯テロとの違い

YouTube、TikTokを中心に広がる、昨今のショート動画ブーム。

その中でも料理動画は世界中で人気を集めるコンテンツとなっており、様々なクリエイターがリズミカルな料理音や豪快な料理で人々を魅了しています。

そんな流行に対して、落ち着いた雰囲気と食への探求心でにわかに注目を集める「けんた食堂」を紹介します。

丁寧でこだわり抜かれた調理で人気「けんた食堂」

YouTubeチャンネル「けんた食堂」を運営するのは家庭料理探究家・けんたさん。

開設19年目となるレシピサイト「ぷちぐる」の運営を行う傍ら、2008年にYouTubeチャンネルを開設。レシピ動画を投稿するも、納得のいくものがつくれないという理由で休止。

しばらくの休止期間を経て、2018年末に動画活動を再開すると、少しずつチャンネル登録者数を伸ばし、2022年から開始したショート動画で現在注目を集めています。

落ち着いたトーンのナレーションに加え、心地良い料理音を奏でる丁寧な所作と、食へのこだわり、おいしそうに料理を味わうけんたさんの姿が視聴者から好評を得て、約40万人のチャンネル登録者を記録しています。 例えば「車海老の鉄板焼き」の動画においては、活きが良い海老を選ぶこだわりを見せながら、鉄板焼きをつくり上げます。

さらには、切り落とした頭は潰して焼き海老せんべいを作り上げ、鉄板に残った塩をこそいで海老ソルトとして活用し、無駄なく最大限に料理を楽しむ姿を見せています。

世界でバズる飯テロとの違い

TikTokフォロワー数が5300万人を超える人気のクリエイター・バヤシさんをはじめとする、世界中で注目される料理動画の特徴の1つは、好きなものを好きなだけ詰め込む夢のような料理を、時には手づかみで美味しそうに頬張る姿が挙げられます。

そんなある種の豪快な「飯テロ」とは異なり、「けんた食堂」は日常の延長に存在する工夫やこだわりによって、食材が最大限に引き立てあうようなレシピ動画を公開しています。 家庭ではなかなか見られない調理器具を自在に操る一方で、誰でも再現できるような袋麺やカップ麺のアレンジレシピなど、そのレパートリーは非常に豊富。簡単な一工夫で得られる美味しさを伝えています。

そんな食への探求心がなせる動画の数々に魅了される視聴者が集まり、「食に対するリスペクト感じる」「見ているこっち側まで幸せな気持ちになる」「笑顔が素敵」といったコメントが、けんたさんの動画には寄せられています。