仮想現実、いわゆるバーチャル・リアリティ(VR)の世界では、日々たくさんの表現者が活躍しています。
メタバース上の様々なイベント・ライブ等で、そうしたクリエイターやパフォーマーの力を求める企業も、徐々に増えています。
そんな中で、今後間違いなく必要になってくるのが、表現者と企業を結ぶ調整役、いわゆる「橋渡し」を担う存在ではないでしょうか。
それは、単なる仕事の斡旋係ではありません。会社で言うなら、経営陣と現場の間に入る、中間管理職にも似た役割です。
バランス感覚が重要かつ、知識も必要という難しい立場。そのため、まだ一般的ではありませんが、リアル・バーチャルそれぞれで、ある程度の経験を積んできた年代の方にこそ、そういう「キャリア」の形もあることを知っていただきたいと思います。
からし明太子さんがVRの世界に出会ったのは、2019年のこと。若い頃には音楽の道を志していましたが、一度はその道を諦め、純粋に遊ぶためにVRをはじめたそうです。
ところが、そのVR内で、ひょんなことから音楽と再会。
「サンリオバーチャルフェス」にも出演したVR MUSIC DUO「AMOKA」のサポートメンバーとして活動する傍ら、「バーチャルマーケット(Vket)」のワールドBGM等の提供や、VRChatのイベント「年越しメタバース2022」のライブオーガナイザーを担当するなど、VRの音楽シーンに参画しています。
「ディレクター」と言うと、ついテレビやアニメ、ゲームの業界を思い浮かべてしまいますが、現場の日程調整やメンバーの指導なども含めた進行管理を担う「まとめ役」のことです。
からし明太子さんがその道を考え始めたきっかけは、実は、体力・気力的にクリエイティブな作業に「全振りはできないと思った」という体感のようです。
請け負った「案件」の作業に集中してしまうと、VR内で他の方々とコミュニケーションを取る時間がなくなってしまうというジレンマは、「わかる!」という経験のある方も少なくないのではないでしょうか。
「エネルギーの配分を考えて足踏みしてしまう」と本人は言いますが、それは決して欠点ではなく、周りの人たちのリソースに関しても「エネルギーの配分を考えられる」長所になりえるのですよね。
「VRライブ・イベントはもちろん、コンテンツ制作としても全体を俯瞰できる人が必要」だと、これまでのVRでのキャリアの中で気付き、それが得意であることの強みを活かしていきたいとの考えでした。
同じ会社の社員であっても、「上層部はわかってくれない」「現場は自分の都合ばかり」というすれ違いは起きがちです。外部委託であればなおさら、すり合わせは重要になります。発注側と受注側で、同じ言葉でも「受け取り方」が変わってくることはままありますからね。
からし明太子さんはそうした中で、「プロデューサー/演者」と「VRでワールドを制作するクリエイター」との間の「翻訳者」になれるのでは、という可能性を見出しました。
両者の間に立ち「あの人の言っていたこれこれはこういう意味です」とコミュニケーションする、ある種の緩衝材のような役割です。
ご自身の表現者としての活動だけでなく、その経験があってこそできる、「何かを表現したい人」の思いを実現するための伴走者。
それがからし明太子さんの目指すキャリアなのかもしれません。
からし明太子さんは取材時の2023年4月現在、BGM・作編曲や音響等の仕事を募集中。
是非一緒に何かしてみたい、という方は、からし明太子さんの公式サイトののフォーム(外部リンク)からお問い合わせをお願いいたします。
取材・文/癒色えも
メタバース上の様々なイベント・ライブ等で、そうしたクリエイターやパフォーマーの力を求める企業も、徐々に増えています。
そんな中で、今後間違いなく必要になってくるのが、表現者と企業を結ぶ調整役、いわゆる「橋渡し」を担う存在ではないでしょうか。
それは、単なる仕事の斡旋係ではありません。会社で言うなら、経営陣と現場の間に入る、中間管理職にも似た役割です。
バランス感覚が重要かつ、知識も必要という難しい立場。そのため、まだ一般的ではありませんが、リアル・バーチャルそれぞれで、ある程度の経験を積んできた年代の方にこそ、そういう「キャリア」の形もあることを知っていただきたいと思います。
クリエイター“からし明太子”のVR音楽活動の経緯
今回お話を聞かせていただいたのは、作詞・作編曲家でドラマーの「からし明太子」(@karashi_mentaik)さん。からし明太子さんがVRの世界に出会ったのは、2019年のこと。若い頃には音楽の道を志していましたが、一度はその道を諦め、純粋に遊ぶためにVRをはじめたそうです。
ところが、そのVR内で、ひょんなことから音楽と再会。
「サンリオバーチャルフェス」にも出演したVR MUSIC DUO「AMOKA」のサポートメンバーとして活動する傍ら、「バーチャルマーケット(Vket)」のワールドBGM等の提供や、VRChatのイベント「年越しメタバース2022」のライブオーガナイザーを担当するなど、VRの音楽シーンに参画しています。
VRにおけるディレクションへの展望、その根幹にあるもの
そんなからし明太子さんですが、今後のキャリア展望としては、意外にも「VRのディレクションをやりたい」ということでした。「ディレクター」と言うと、ついテレビやアニメ、ゲームの業界を思い浮かべてしまいますが、現場の日程調整やメンバーの指導なども含めた進行管理を担う「まとめ役」のことです。
からし明太子さんがその道を考え始めたきっかけは、実は、体力・気力的にクリエイティブな作業に「全振りはできないと思った」という体感のようです。
請け負った「案件」の作業に集中してしまうと、VR内で他の方々とコミュニケーションを取る時間がなくなってしまうというジレンマは、「わかる!」という経験のある方も少なくないのではないでしょうか。
「エネルギーの配分を考えて足踏みしてしまう」と本人は言いますが、それは決して欠点ではなく、周りの人たちのリソースに関しても「エネルギーの配分を考えられる」長所になりえるのですよね。
全体を俯瞰するディレクターの重要性──「翻訳者」としての役割と目指すキャリア
からし明太子さんは「カッコいいBGMや可愛いBGMが欲しいと言っても、その中身は色々ある。丁寧にヒアリングした上で、クライアントの思うカッコいい、可愛いを詰めていくのが大事」と言います。「VRライブ・イベントはもちろん、コンテンツ制作としても全体を俯瞰できる人が必要」だと、これまでのVRでのキャリアの中で気付き、それが得意であることの強みを活かしていきたいとの考えでした。
同じ会社の社員であっても、「上層部はわかってくれない」「現場は自分の都合ばかり」というすれ違いは起きがちです。外部委託であればなおさら、すり合わせは重要になります。発注側と受注側で、同じ言葉でも「受け取り方」が変わってくることはままありますからね。
からし明太子さんはそうした中で、「プロデューサー/演者」と「VRでワールドを制作するクリエイター」との間の「翻訳者」になれるのでは、という可能性を見出しました。
両者の間に立ち「あの人の言っていたこれこれはこういう意味です」とコミュニケーションする、ある種の緩衝材のような役割です。
ご自身の表現者としての活動だけでなく、その経験があってこそできる、「何かを表現したい人」の思いを実現するための伴走者。
それがからし明太子さんの目指すキャリアなのかもしれません。
バーチャルで果たした音楽との再会が、未来に繋がった
リアルからバーチャルに踏み込んだ時、一度は諦めた音楽の道が戻ってきたこと。そこに全力で取り組んだことで、「この先やっていきたいこと」が見えたと言います。 過去と現在、未来という「時間軸」と、リアル/バーチャルという「空間軸」のリンクという意味で、とても貴重な体験談になりました。からし明太子さんは取材時の2023年4月現在、BGM・作編曲や音響等の仕事を募集中。
是非一緒に何かしてみたい、という方は、からし明太子さんの公式サイトののフォーム(外部リンク)からお問い合わせをお願いいたします。
取材・文/癒色えも
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癒色えも -イシキ エモ-
意識エモい系個人勢VTuber・新米キャリアコンサルタント(国家資格)感情や対人コミュニケーション、キャリコンについて語ったり
Unity3Dでの映像制作、Vtuber活動を行う傍ら、アバターワークやライター等の仕事にも精を出す。
これまでの案件実績:https://min.togetter.com/0IykfXR
Twitter:https://twitter.com/ishiki_emo
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