VRChat、新たな可能性「Avatar Dynamics」リリース 接触がよりリアルに

VRChat、新たな可能性「Avatar Dynamics」リリース 接触がよりリアルに
VRChat、新たな可能性「Avatar Dynamics」リリース 接触がよりリアルに

「Avatar Dynamics」実装/画像はすべてVRChat公式より

ソーシャルVRプラットフォーム・VRChatが、「Avatar Dynamics」のβ版を終了し、正式実装したことを発表した。

「Avatar Dynamics」によって、触ったり掴んだりと、自分や他人のアバターに触れられるようになる。

接触によるインタラクションが可能に

Avatar Dynamics Open Beta Live Now!
2021年4月の配信「VRChat Developer Stream」で発表され、2022年3月よりβ版が実装されていた「Avatar Dynamics」。

接触によるインタラクションを可能にすることで、ユーザー体験をより向上させることを意図した機能だ。ハイタッチや耳や髪に触れるといった干渉が行えるようになっている。

こうしたユーザー間で接触によるインタラクションを行うには、両方のユーザーが機能を有効にする必要がある。

他のユーザーが有効にしているかどうかは、クイックメニューのユーザー名に表示されているアイコンで判断できる。黄色い手のアイコンが表示されていれば、インタラクションが可能だ。

アイコンの表示イメージ

接触を望まないユーザーにも配慮

設定メニュー/画像はVRChat公式より

こう言った接触を望まないユーザーにも配慮して、クイックメニューのランチパッドに「Allow/Pause Interactions(インタラクションを許可/一時停止)」ボタンが追加。

また、設定メニューで「Nobody(誰も接触を許可しない)」「Friends only(フレンドのみ接触を許可する)」「Everyone(誰でも接触できる)」と変更可能で、さらに細かく個々のユーザーごとに調整することも可能だ。

「Dynamic Bone」から「PhysBones」へ移行

「Avatar Dynamics」の正式実装により、Unityのアセットとして販売されていた「Dynamic Bone」に加えて、「PhysBones」が追加されることとなった(VRChat SDKで無料で入手できる)。

いわゆる「揺れ物」を実現するために多くのアバターで使用されている「Dynamic Bone」もまだVRChat上で使用することができるが、そのサポートは将来的に終了となる。

VRChatを運営するVRChat Inc.は、「Dynamic Bones」から「PhysBones」への移行を簡単にするため、自動変換機能を実装した(自動変換をオフにすることも可能)。しかし自動変換ゆえにうまく動かないことも多く、現状ユーザーからは不満の声も上がっている。

VRChat Inc.は、変換が完璧に行われるとは限らないため、微調整を加えていくとしつつ、「クリエイターの皆さんには、ぜひPhysBonesでアバターをつくっていただきたいと思います」と呼びかけている。

Implemented a runtime auto-converter for Dynamic Bones to PhysBones!
Best attempts are made to convert Dynamic Bones to PhysBones, including Bone and Collider components
The methods, variables, and mathematics are different between the two systems, so conversion may not work perfectly for all avatars. Some complicated setups may require that the avatar author re-upload a new version
This system is enabled by default. You can disable this system via the VRChat Performance Options window. When the system is disabled, you will no longer locally be running the DB->PB converter and Dynamic Bones will be running-- in other words, this choice is local

(筆者約)

「Dynamic Bones」から「PhysBones」へのランタイムオートコンバーターを実装!
BoneとColliderコンポーネントを含む「Dynamic Bones」を「PhysBones」に変換するために、最善の試みがなされます。
2つのシステム間でメソッド、変数、数学が異なるため、すべてのアバターで変換が完璧に行われるとは限りません。複雑なセットアップでは、アバター作者が新しいバージョンを再アップロードする必要がある場合があります。

このシステムはデフォルトで有効になっています。このシステムは、VRChat Performance Options ウィンドウで無効にすることができます。このシステムを無効にすると、ローカルで「Dynamic Bones」から「PhysBones」コンバータが動作しなくなり、「Dynamic Bones」が動作するようになります。 Latest Release - VRChat 2022.1.2

2022年は「メタバース」元年となるか?

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