本年鑑は、海外ゲーム市場の調査会社・Newzoo International B.V.が発行する『Global Games Market Report』の日本語翻訳版。膨大なデータによる情報分析精度の高さから世界的な評価を得ており、ゲームビジネスの業界標準として取り扱われている。
世界におけるゲーム収益の90%以上を占める33の国と地域で調査を実施。北米、西欧、東アジアといった主要エリアだけでなく、東南アジア、中南米、東欧、中東アフリカなどのゲーム新興国も対象に含まれている。
1800億ドル超えのゲーム市場は今後も成長
2021年の世界ゲーム市場規模は1800億ドル(約20兆円)を突破。前年比1.4%増の1803億ドルとなる見込みとなっている。さらに世界のゲームユーザー数も、前年比5.3%増の29.6億人と推測された。2020年の巣ごもり景気に対する反動や、AAAタイトルの開発遅れなども見られたが、モバイルゲーム市場の世界的な拡大により全体の市場規模は増加。モバイルゲーム市場規模は前年比7.3%増という高い成長率を見せた。 世界では、テンセントの『PUBG Mobile』やmiHoYoの『原神』が人気を博している。また、国内ではCygamesの『ウマ娘 プリティーダービー』が、2021年大きなヒットを記録したことも記憶に新しい。
2022年には、EAによる人気FPS『Apex Legends』のモバイル版『Apex Legends Mobile』など、注目作のリリースも予定されており、モバイルゲーム市場の益々の成長が期待できる。
年鑑では、パンデミックによる巣ごもり景気の反動が、モバイルゲーム市場の拡大により軽微となったため、今後も堅調な推移を続けると分析。2023年には2065億ドルに到達する見込みだ。
メタバースやVRについても網羅
『グローバルゲーム マーケットレポート2021』ではほかにも、近年ゲームの延長線として注目を集めるメタバースやVRについても網羅。また、AppleによるIDFA(端末の広告識別子情報)利用規制で揺れる、モバイルゲームのデジタル広告についても言及している。さらに、本年鑑の購入者向けに四半期ごとのアップデート情報を配信。変化が著しいゲームビジネスに対応し、ゲーム市場の変化を細かい数値データやトピックスとともに提供されるため、最新のゲームビジネスのトレンドから今後の展望を予測するのに打ってつけの1冊になりそうだ。
『グローバルゲーム マーケットレポート2021』
【目次】
はじめに
調査・分析方法&用語の定義
世界ゲーム市場
注目のグローバルトレンド
ゲーム機から銀幕へ/モバイル新時代:IDFA規制で混乱するモバイルゲーム広告とユーザー獲得/ 業界スタンダードの変化:ストア手数料30%への挑戦/ゲーム関連企業によるM&A活動を通じたブランドアイデンティティ戦略/曖昧化するプラットフォーム間の境界線
ランキング
株式上場企業ゲーム収益ランキング TOP100/国・市場別ゲーム収益規模TOP100
特集・トピックス
VR/メタバース
ゲーム市場 地域・国別分析
北米/西欧/東欧/中東&アフリカ/アジア太平洋
モバイルゲームの躍進続く
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